夜の九時まで大学に授業を受けに行く?

 1977年、キャンディースが「普通の女の子に戻りたい」と言って解散を発表した【Wikipedia】数か月後、司法試験受験雑誌「受験新報」に、彼女らと同世代の女子学生の司法試験合格体験記が掲載された。

 体験記を書いたのは、中央大学4年の伊藤万里子、現在の名古屋高裁長官、綿引万里子氏である。

 その体験記の中に、こんな一節がある。
 

旅行から戻ると、毎朝八時半に登室し、夜の九時まで大学に授業を受けに行く以外は机にしがみつく生活が始まった。


 一瞬、大学の授業を夜の九時まで受けていたのかと思ってしまった。

 よく読めば、「夜の九時まで」は、直後の「大学に授業を受けに行く」ではなく、もっと後ろの「机にしがみつく」を修飾しているものだと分かる。

 誤解を避けるには、こうすればいい。

旅行から戻ると、毎朝八時半に登室し、夜の九時まで大学に授業を受けに行く以外は机にしがみつく生活が始まった。


 読点「、」を一つ入れるだけで、誤解の余地はなくなる。

 【読点に関する記事】は、何度も書いてきた。

 なお、上記の合格体験記の全文は、【昔の合格体験記を語ろうず】の[54]以下に掲載されている。

----- 追記 2020.6.27 -------------------------------------------------------------------

 上記の受験雑誌「受験新報」は、休刊になったそうだ【Schulze BLOG】。


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