関電高浜原発の油漏れ事故の真相?

 8月19日の関電高浜原発の油漏れ事故についての虚偽報道に関して、8月26日に、【1m×1m×2cmは、何リットル?】という記事を書いた。その続報である。

 未読の方は、まず、この【1m×1m×2cmは、何リットル?】を読まれた上で、以下を読んでほしい。

 その後、上記の記事が守田敏也氏のブログ【明日に向けて(1580)高浜4号機が8月故障の発表の間違いを放置したまま再稼働!杜撰な再稼働にジャーナリストはもっと真剣に目を光らせるべきだ!】で紹介されたのだが、その記事の中で、8月30日付の関電の発表【高浜発電所4号機の原子炉起動予定および調整運転の開始予定について 2018.8.30】の中にある【図-4 タービン動補助給水ポンプの運動場の制限の逸脱】が紹介されていた。

 その図の中の油漏れの状況に関する説明部分を示す。

高浜-発表

 私が書いた記事は、【関西電力からのお知らせ 2018.8.19】を前提としたものなのだが、8月30日の関電の発表は、19日の発表とは微妙に異なっている。油の量に関する記述を抜き出すと、こうなる。

8.19  約1m×約1m×約2cmの油(約2リットル)
8.30  約2リットル(約1m×約1m×約2cm(最深部))


 19日の発表と異なり、30日の発表では、「最深部」という限定が付されている。
 
 仮に、約2cmというのが、「最深部」に限定した数字だとしたら、総量で「約2リットル」というのも、虚偽とは断定できなくなる。

 たとえば、約1m×約1mに広がった油の大部分が厚さ1mmで、一部だけ2cmだったとすれば、総量で「約2リットル」ということもあるのだ。下記の図は、その仮定のもとに現場を模式的に平面図にしたものだが、この図を見て、じっくり考えてほしい。
高浜-検討

 この仮定のとおりだとすると、関電が意図的に虚偽の発表を行ったとは言い切れない。

 結局、真相は、次のいずれかだろう。

 【1】 実際の油漏れが、約2リットルだった場合
    19日の発表では、ミスで「最深部」の記載が漏れていた。
    30日の発表では、正しく「最深部」と記載された。

 【2】 実際の油漏れが、約20リットルだった場合
    19日の発表では、計算ミスが原因で、あるいは、意図的に、約2リットルと発表した。
    30日の発表では、辻褄合わせのため、「最深部」という虚偽の限定を加えた。   
 
 いずれにせよ、19日の発表に誤りがあったのは明らかであり、関電は、事実関係を説明すべきである。

 なお、NHKや福井新聞などの報道機関は、「約1m×約1m×約2cm」という計算式は記事には記載せず、「約2リットル」という結論だけを記載していた。そうすると、仮に【1】だとすると、報道機関は、30日の関電の発表の前に、「約2cm」が「最深部」という情報を掴んでいて、「約2リットル」でも誤りではない、と判断していたのかもしれない。

 そうだとすると、私の前回の記事の指摘「検証不足」は、適切な指摘ではなかった、ということになる。

 けれども、それなら、なぜ、報道機関は、関電の発表前に「最深部」という情報を掴んでいたのかが謎であるし、19日の関電の発表の段階で「最深部」という限定が抜けていることを関電に対して指摘しなかったのはなぜか、という疑問が生じることになる。

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