何が起きても納得できる人

 今朝のテレビ(羽鳥慎一モーニングショー)で、一昨日に出版さればかりというのに既にミリオンセラーになった「FEAR」というトランプ政権内の暴露本のことを取り上げていた。

 著者は、44年前にニクソン大統領を辞任に追い込んだウォーターゲート事件を暴いたウッドワードという著名なジャーナリストで、政権内の高官から直接に取材して書かれたという。

 例えば、「トランプは小学校5年生並みの知識しかない」とある高官が話していたとか、トランプが在韓米軍の家族を帰国させるということをツイッターで発信しそうになったので、そんなことをしたら北朝鮮は攻撃の合図と受け取り本当に戦争になりかねないと言うことで周囲の人間が必死になってやめさせたとか、興味深い話が紹介されていた。

 本の内容の紹介に続いて、番組の中では、「政治評論家」が、こんなことを言っていた。

アメリカではね、100年に1回くらい、トランプ的な人間が出てくるんですよ。規則的に。だって、アンドリュージャクソンという19世紀半ばの政治家、トランプ、大好きだけど。それも同じような人。そういった人と同じパターンだと考えれば、まあ、ありうるのかな。


 これを聞いた瞬間、私は、呆れてしまった。

 100年に1回というが、アメリカは、建国250年足らずだから、多くても、3回である。しかも、例に挙げたのは、たった1人だけである。それだけで、「規則的に」トランプ的な人物が出て来る、従って、トランプが本に書かれているような人物であったとしても不思議ではない、と言うのである。

 こういうのを、あまり品のいい呼び方ではないが、「よた話」というのであろう。

 こんな「論理」が罷り通るなら、どんな社会事象でも、「○○年に1回、規則的に、出てくる」と言って、○○年前の同種事例をひとつでも挙げれば、現時点で同様の事例が生じているのも当然だ、ということになってしまう。

 この評論家は、例えばの話、今日にでも横浜で外国人が日本刀で切りつけられる事件が起きたら、こういうのだろう。

横浜では、150年に1回、こういった事件が起きるんです。規則的に。だって、150年前、生麦事件というのがあったでしょ。今回の事件が起きたのも不思議ではない。


 こんな発言をする人が「評論家」としてテレビに登場していいのだろうか。

 テレビ番組は、政治問題、社会問題に対する考察を視聴者に深めてもらうことを目的にしているのではなく、「なんとなく分かった気」にさせ、また、「明日も、その番組を見ようという気」にさせることを目的としているのであるから、こんな評論家を登場させたのは的確な人選なのかもしれない。

 でも、なんだか空しくなりませんか?

 
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