振り飛車のペースです。

 今日も将棋の話で、話題の藤井聡太七段と菅井王位の棋王戦決勝トーナメントの中継をネットテレビで【AbemaTV】でBGM代わりに聞いていたとき、解説者の声が流れてきた。 

 こうなると、振り飛車のペースですね。


 将棋を知らない方のために説明をしておくと、「振り飛車」というのは、将棋の戦形の一つで、序盤で飛車を横に動かす戦法のことで、逆に、序盤で飛車を横に動かさないない戦法を「居飛車」という。

 一方が振り飛車、他方が居飛車を採用した場合は、振り飛車、居飛車というだけで、対戦している、どちらの棋士かを特定することができる。

 そのため、将棋中継の解説などでは、対戦者の名前を呼ばずに「振り飛車」とか「居飛車」と呼ぶことが結構ある。

 けれども、視聴者にとっては、どちらが振り飛車なのか、居飛車なのかは、分からないことが多い。

 そんなときは、画面を見るのだが、対局が進んでいると、双方の飛車が横に動いていて、どちらが振り飛車なのかは、すぐには分からない。玉の囲いなどを見て、この囲いは、普通は振り飛車側が採用する囲いなので、こちらが、振り飛車だな、と判断することもできるが、いつでも分かるとは限らない。

 視聴者にすれば、藤井七段とか菅井王位と名前を呼んでくれれば、分かりやすいのだが、対局の冒頭から見ている解説者としては、どちらが振り飛車かなどということは分かりきったことなので、つい、「振り飛車」などと言ってしまうのだろう。

 これと似た話で、よく、証人尋問などで、証人に質問をするのに、こんな聞き方をする弁護士がいる。

原告に初めて会ったのは、何年前のことですか。


 弁護士にしてみれば、誰が原告かなどということは、ずっと最初から裁判をしているのだから、明らかなことである。

 けれども、証人にしてみれば、あくまでも、藤井さん、菅井さんであって、原告といわれると、改めて、「この裁判は藤井さんが訴えているのだから、藤井さんと会ったときのことを聞いているのだな」と考えた上で、質問に答えることになる。証人に、そんな負担をかけないよう、こう質問すべきだろう。

藤井さんに初めて会ったのは、何年前のことですか。


 けれども、この質問を聞いている裁判官は、戸惑うことになる。100件も200件も事件をかかえている裁判官にとっては、当事者の名前を言われるより、原告、被告という呼び方をしてくれたほうが、分かりやすいだろう。そうすると、関係者みんなに分かりやすくするためには、こう質問するのが妥当だろう。

原告の藤井さんに初めて会ったのは、何年前のことですか。






 

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