素直が一番

 札幌市交通局の地下鉄路線図を見たのだが、各駅で左右どちらのドアが開くかが図示されており、利用者に対する配慮が伺われ、好感が持てる【札幌市交通局 路線図】。

路線図-1


 ただ、せっかくの配慮なのだが、右側の枠内の凡例の左端に縦に二つ並んでいる「N01」と書かれているマークを見ても、ドアが右の場合と左の場合で、どうちがうのか、すぐには把握できない。

 目を凝らして見ると、「N01」といった駅番号の背景の白い丸が薄緑で縁取りされているか否かの違いがあることが分かる。

 こうして、縁取りのないのが右、縁取りのあるのが左、ということを理解して、おもむろに路線図を見て目的の駅を見つけ、その駅のマークに薄緑の縁取りがあるのを確認したとしても、縁取りの有無と、ドアの左右の対応関係が頭に入っているわけではないので、もう一度、右側の凡例の説明を見直さなければならない。

 こんなことにならないよう、端的に、次のようにしては、どうか。

路線図-2

 これなら、左右どちらのドアが開くのか、一目瞭然だ。

 元の図は、左右に関する情報を、縁取りの有無という別の情報に変換して表示したため、それを見た人が、再度、縁取りの有無という情報を、左右に関する情報に変換し直さなければならなくなるので、分かりにくいのだ。

 おそらく、作成者は、左右に関する情報を表現するに際して、単に左右に印を付ける、という方法では、「そのまんま」であり、「何の工夫もない」と思われると考え、「考えたことを示す」ために、このような縁取りの有無という方法を捻り出したのかもしれない。

 けれども、何度も言うが、「分かりやすさが第一」である。

 情報の伝達は、伝達者自身が「よく考えたね」「素晴らしい発想だね」と評価してもらうために行うものではない。あくまでも、正確な情報を瞬時に的確に伝えることこそ、大事なのである。

 もってまわって難しいことを考えずに、素直に表現すればいいのだ。

 「考える」ことによって、かえって分かりにくくなることがあるということについては、以前にも何度か書いている。

    【お洒落すぎる!
    【エレベータの開閉ボタン
    【「分かりにくさ」の原因は、これだ
 





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 このブログは、「時間泥棒」を立派に更生させることを目的として開設したものです。

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