部分は全体を表すとは限らない

 一昨日、夫婦同姓強制の廃止について記事【夫婦同姓の強制を続けますか】を書いたが、先ほど、夫婦別姓に関する法務省の世論調査【選択的夫婦別氏制度に関する世論調査結果】を見た。

世論-1


帯グラフのどの部分が何を示すかという、「凡例」が、グラフの右手に載っている。

世論-2


 一番上のは、すぐに分かるのだが、その下の3つは、すぐは理解できない。
 
 上から2番目は、□に縦の線が一本はいっていることから、辛うじて、帯グラフの縦縞の部分に該当するということは分かる。けれども、下の二つは、どちらも、内部が空白の□であり、まったく、一緒である。

 グラフ作成に使用したソフト(おそらく、エクセル)の仕様で、凡例は、グラフの一部を、そのまま切り取ったものを表示するようになっているのが原因だろう。

 けれども、帯グラフの絵柄が、白地に小さな点が間隔を空けて散らばっているような場合、一部を切り取っても、その点は反映されず、ただの空白になってしまうのである。

 それを防ぐには、例えば、グラフ1センチ四方を、5ミリ四方に縮小して凡例にする、といった工夫をすればいいのだが、グラフ作成ソフトの開発者は、そこまでは気が回らなかったのだろう。

 「木を見て森を見ず」という言葉があるが、部分だけ見ていたのでは、全体が分からないことがある。
森
元の写真は【フリー写真素材ぱくたそ】様から提供していただいた素材です。

 ①が森であることは明らかだし、①の一部を切り取った②も森であることは分かる。けれども、さらに②の一部を切り取った③となると、「森」とは言いがたい。③と同じ大きさでも、①の全体を縮小した④なら、森であることは分かる。

 他にも、このグラフには問題がある。

 まず、グラフが単純な帯グラフでなく、「立体化」されていることである。ここで「立体化」する意味は全くなく、情報として全く無意味な雑音という外はない。

 次に、「立体化」の必然的な結果なのだが、パーセントを表す数字と、実際の帯グラフとが、ずれているのである。例えば、30%の数字の真上は、グラフ上では、23%のあたりになっているのである。

 さらに、帯グラフの各区分の装飾である。一つだけ、色付けして、他は、線や点で修飾しており、ちぐはぐな感じがする。

 最後に、非常に細かいことだが、縦縞の装飾の部分である。グラフを立体化しているのだから、直方体の上面の部分も縦縞で修飾するとしたら、左下から右上にかけての斜めの縞になるはずなのだが、実際のグラフでは、垂直の縦縞のままである。このような不自然な装飾は、見る者を混乱させ、よけいなストレスを与えることになる。

 実を言えば、最後に指摘した部分は、私も当初は気がつかなかった。グラフの縦縞の部分を見ているときに、なんとなく違和感を感じ、その違和感の原因は何かと考えていくうちに、グラフの上面の縞が斜めになっていないことに気がついたのである。



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