マグネシウムは、41ミリグラム

 先ほどのテレビ【NHK「あさイチ」】で、「この夏のスーパーフード」として、ピタヤ(ドラゴンフルーツ)が紹介されていた。

 番組の冒頭で、マグネシウムや、ビタミンB1といった栄養素が、ピタヤ100グラムに、どれだけ含まれているかという表が画面に映し出され、ピタヤには、こんなに豊富に栄養素が含まれているという説明があった。

 説明のパネルに「マグネシウム 41ミリグラム」と書かれているのを見て、ゲストのタレントは、「本当に凄いですね」と感心していたのだが、私には、何が「凄い」のか、さっぱり分からなかった。

 そもそも、マグネシウム41ミリグラムと言われたところで、栄養士ではない普通の人間には、それが、どの程度のものなのか、皆目、見当がつかないはずである。

 調べてみると、1日当たり300ミリグラムというのが、厚労省が推奨している標準的な摂取量ということだった【マグネシウムの食事摂取基準】。

 また、ピタヤ1個あたりの可食部は約260グラムだそうで、そうすると、1個あたりのマグネシウム含有量は、約100ミリグラムということになる【カロリーSlism ドラゴンフルーツ】。

 結局、ピタヤ1個で、1日のマグネシウム必要量の3分の1を賄える、という計算になる。

 これだけの情報を踏まえて、初めて、「凄い!」と言えるのであって、41ミリグラムという情報だけで「凄い!」と言える人は、日々、感動することばかりで、さぞ精神的に充実した生活を送っているのだろうと羨ましく思えてくる。

 他方で、こんな断片的な情報だけで、さも凄いことのように感動している光景を見ていると、自分だけ感動の渦の中で取り残されているような気がして、少し寂しい気持ちになってくる。

 60年も前に、始まって間もないテレビ放送について、大宅壮一が、「1億総白痴化」と喝破した【Wikipedia「一億総白痴化」】のが、今さらながら的確な指摘であったと実感する。

 朝の忙しい時間帯に家事の合間にテレビを見ている人を相手にしている以上、きちんと論理立てた説明などしていられないというのが番組製作者の言い分なのかも知れない.。けれども、客観的には日々、視聴者から思考力を奪い取る結果となっているのであり、それで本当に心から満足できているのだろうか。

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