伝えるべき情報は何かを意識する

 留守番電話に残されたメッセージを鮮明に聞き取れないことがある。少しくらい聞き取れなくても、たいていの場合、文脈から補って意味をとることはできる。

 たとえば、こんな具合だ。
 

こち●●、神戸●●姫●支部の●●●の鈴木です。昨日期日の●●●た平成28年(ワ)の第25796号●●の件で、お●●したいことが●●●●ので、お●●下さい。電●●号は、079-223-2721です。


 3分の1が聞き取れなくても、以下のように、理解することができる。
 

こちらは、神戸地裁姫路支部の書記官の鈴木です。昨日期日の開かれた平成28年(ワ)の第25796号事件の件で、お話ししたいことがありますので、お電話下さい。電話番号は、079-223-2721です。


 困るのは、こんな場合だ。
 

こちらは、神戸地裁姫路支部の書記官の鈴木です。昨日期日の開かれた平成28年(ワ)の第25796号事件の件で、お話ししたいことがありますので、お電話下さい。電話番号は、079-223-27●●です。


 なぜか、メッセージの後ろの方、特に電話番号など肝心な情報を伝える場面で、急に早口になったりする。数字の場合、一つ欠けても、文脈から補うなど不可能なことである。

 私が留守電にメッセージを残す場合、こちらの電話番号については、逆に、他の部分の倍くらいの時間をかけて、ゆっくりと発音し、さらに、それを繰り返す、ということをしている。

 それだけ気をつければ、先方が電話番号を聞き取れなくて、折り返しの電話に苦労するということはないはずである。

 数字の場合、文脈で補うことは通常は不可能なのだが、数字が常に重要というわけでもない。

 たとえば、こんな場合だ。
 

こちらは、神戸地裁姫路支部の書記官の鈴木です。昨日期日の開かれた平成28年(ワ)の第25●●●号事件の件で、お話ししたいことがありますので、お電話下さい。電話番号は、079-223-2721です。


 こちらは京都の事務所である。神戸地裁姫路支部の事件と言えば、過去25年間で2件しか受任したことはない。だから、神戸地裁姫路支部というだけで事件は特定されるのである。

 もちろん、京都地裁からの電話だと、第○民事部○係というところまで言われても、事件が特定できないことがある。そんな場合は、当時者名を言ってもらうのが、ありがたい。

 事件番号を言う書記官もいるが、弁護士事務所は、裁判所と違って事件番号で管理しているわけではない。

 私は、事件の相手方の弁護士の事務所に電話するときには、事件番号ではなく当事者名を言う。それで、十分なのだ。

 他方、裁判所に電話をするときには、事件番号を言うようにしている。当事者名を言っても、よほど印象的な事件でない限り、書記官には分からない。

伝えるべき実質的な内容は同じでも、相手の事情【知識、関心、態勢など】に応じて表現は変えなければならないのである。

こんなことを偉そうに言っている私であるが、相手に理解してもらえなくて説明が不味かったなと反省することは、数知れない。

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「時間泥棒」仕置人

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 難解な文章で読者の貴重な時間を奪ってしまう人達のことを、「時間泥棒」と名付けました。

 このブログは、「時間泥棒」を立派に更生させることを目的として開設したものです。

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