イオンモール京都五条

 【イオンモール京都五条の営業時間】が、こうなっている。

イオン-1


 改善案は、こうだ。

イオン-3


 表の中での配置を、実際の店舗の上下の配置と一致させた。
   現実の配置との一致については、以下の記事にも書いた。
  【施設の説明は、こうする
  【前列右から・・・
  【市ヶ谷キャンパス・・・

 営業時間を、時刻目盛りと、灰色背景中の白抜き部分で表現した。

 この表を見ることによって、何時に、どの店舗に行って用事をすませればいいのか、頭の中で予定を立てるのが容易になる。

 昔ながらの針がある時計だと、時計を見ながら、針の動きを想像して、予定を考えることができるのと似ている。デジタル時計だと、そうは行かない。私自身、80年代にデジタル腕時計に切り替えたことがあったのだが、使い勝手が悪く、半年くらいでアナログ時計に戻した記憶がある。

 あと、需要が多いと思われる、レストラン街、イオン、イオンモール専門店街は、目立つように、ゴシックにした。

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ひらかたパークの営業カレンダー

 【ひらかたパークの営業カレンダー】が、こうなっている。

枚方パーク-1

 よく見ると、開園時刻は、すべて、10時だ。
 
 閉園時刻は、20時が原則のようだが、17時のときと21時のときがあるようだ。

 一目で分かるようにした改善案は、こうだ。

枚方パーク-2

 色分けは、原則の20時は、そのまま、17時は、薄い赤、21時は、薄い青とした。

 閉園時刻が早まるという情報の方が、閉園時刻が遅くなるという情報よりも、一般的に重要な情報である。そこで、17時の方を目立つように薄い赤にした。


カレンダーの効用

 京都のビジネスの中心地・四条烏丸に【ちいさいおうち Gallery Little House】という、文字通り小さいながらも、地区160年の京町屋を生かした展示スペースがある。

 そこのスペースの空き状況が、こうなっている。

ギャラリー空き状況-1

 改善案は、こうだ。

ギャラリー空き状況-2

 カレンダーの効用は、【お休みのお知らせ  カレンダーを利用しないのは、もったいない】でも述べたとおりである。

 休館を  、予約済みを  、交渉中を「格子」、空きを「空白」にすることにより、直感的に理解しやすくなっている。

 予約済みが黄色、空きが青色、交渉中が黄緑というのは、直感的には理解しがたい。その結果、一々、凡例と照らし合わせて確認する必要がある。

----- 追記 2019.11.30 -------------------------------------------------------------------

 カレンダーの多くは、日曜日が左端にあるが、上記の改善案では、月曜日を左端にした。

 というのは、月曜日は休館日で、スペースの貸し出しは火曜から日曜までの連続6日間を単位として行われるため、日曜を左端にすると、利用期間が二行に分かれしまうからである。

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日系人のノーベル賞

 【東大医学部卒のノーベル賞受賞者が0人のワケ 偏差値教育とノーベル賞との関係を考察する】と言う記事の一節だ。

必死に“偏差値”を上昇させようとする日本の受験勉強を批判する声は以前からある。その主張の背景にあるのが、日本以上にノーベル賞を受賞している欧米ののびのびとした教育法だ。例えば、アメリカではハードな受験勉強が不要なAO型入試が多い。

だが、そうした現地の教育を受ければ才能を開花させる可能性が高まるわけではないだろう。なぜそう言えるのか。アメリカに日系人が150万人もいるのにこれまで日本人のDNAを持つ人が現地の教育を受けてノーベル賞を受賞した人がゼロだからだ(子供時代に長崎県からイギリスへ移住した文学賞受賞者のカズオ・イシグロ氏を除く)。



 日本人は、1億2500万人いるが、ノーベル賞受賞者は、25人で、500万人に1人の割合である。

 仮に日本人のDNAを持つ人が現地の教育を受けることにより、ノーベル賞を受ける可能性が高まり、日本人の倍、つまり、500万人に2人のノーベル賞受賞者がでる可能性が生じたとしよう。

 けれども、現実には、アメリカにいる日系人は、150万人しかいないのであり、現時点でノーベル賞受賞者がゼロだとしても、不思議ではない。

 ★ まだ、内容が十分に詰め切れてないのだが、とりあえず、公開した。

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「筆者」って誰?

 今日の素材は、昨日の【破壊させること、つぶすこと】の一節だ。
 

 筆者は、アルカイダの組織を「破壊する」のは、ブッシュではなく米軍であり、ブッシュは米軍に破壊を命じるに過ぎないのだから、「破壊させる」としたくなったのだろう。


 ある文章の中で「筆者」という言葉が出てきた場合、それは次のいずれかの意味である。
  A 今、まさに、その文章を書いている人
  B その文章の中で引用されている別の文章を書いた人

 私は、Bの意味で使ったのだが、第三者から見れば、冒頭の「筆者は・・・」の部分だけではA、Bどちらの意味なのか分からない。

 文の末尾が「・・・としたくなったのだろう」と「推測」になっていることから、ようやく、Bであることが分かる。

 たとえば、単に「筆者」とするのではなく、「この筆者」とすれば、Bであることが最初から明らかになる。

 逆に、Aの意味であれば、単に「私」とすれば足りる。

 この「筆者」のような言葉としては、「著者」「管理人」「主催者」「主宰者」「店主」など、いろいろあるので、こんな言葉が出てきたときは、思わぬ誤解をすることがあるので、要注意である、というのが管理人の得た教訓である。


 

破壊させること、つぶすこと

 三度目の登場だが、今日の素材も【増補新版 アメリカ大統領物語 新書館】だ。

 息子の方のブッシュ大統領の解説に、次のような記述がある(187頁)。
 

テロリストのリーダーとされたオサマ・ビンラディンの組織アルカイダを破壊させること、彼らを庇護したタリバン政権をつぶすことを目的とした。


 「破壊させる」は、「破壊する」で十分だ。

 「破壊させる」という表現を見て、こんな、小学生レベルのなぞなぞを思い出した。

 大阪城を建てたのは誰だ?
   豊臣秀吉!
 残念! 建てたのは大工さん。秀吉は、建てるように命じただけ。


 「建てる」という動詞は、実際に自分の手足を使って建築作業をする場合に使われるのは希であり、工務店に発注して代金を払って家を建てさせる場合に使われるのが普通である。

 筆者は、アルカイダの組織を「破壊する」のは、ブッシュではなく米軍であり、ブッシュは米軍に破壊を命じるに過ぎないのだから、「破壊させる」としたくなったのだろう。

 けれども、そんなことを言い出せば、個人が契約、組織で様々に結びついている現代社会では、ほとんどの行為について、「させる」を使った使役文にしなければならないだろう。

 筆者も、「させる」が続くのは好ましくないと考えたのか知らないが、次の「つぶす」は「つぶさせる」とはしていない。

 けれども、一つの文の中で、このように一方だけ使役文にすると、それは、それで、違和感を感じるのである。

リンカン、ワシントン、FDR ?

 一昨日の【インフレとデフレの同時進行 ???】に引き続いて、今日の素材も【増補新版 アメリカ大統領物語 新書館】だ。

 「増補版によせて」という前書きに、こんな記述がある。
 

歴史家達の総合評価で、リンカン、ワシントン、FDR、セオドア・ローズヴェルトの定番四人は上位を譲らない。


【1】 FDR

 リンカン、ワシントンと、誰でも知っているアメリカ大統領の名前に続いて、「FDR」である。

 直後に「セオドア・ローズヴェルト」とあるので、「FDR」がフランクリン・ルーズベルトだろうということは分かるのだが、確信は持てない。調べてみると、ミドルネームは、「デノラ」であり、確かに「D」である【Wikipedia】。

 なぜ、こんな略称を紛れ込ませるのか? 理解に苦しむ。

【2】 ローズヴェルト

 一般的には、「ルーズベルト」である【Wikipedia】。

 おそらく、「ル」よりも「ロ」、「ベ」よりも「ヴェ」の方がアメリカ人の発音に近いのだろう。

 そこで、アメリカに関する「専門家」としては、「正しい」発音を記載しなければ気が済まないのだろう。

「カメラ」を「キャメラ」、「テレビ」を「テレヴィジョン」と言うのと同じようなものだろう。

 耳障りなだけである。稀に、「すごいな、この人は。日本式の発音ではなく、ネイティブの発音をしているんだ。留学経験もあるんだろうな。」と感心する人もいるのかも知れない。


----- 追記 2019.11.25 -------------------------------------------------------------------

 同じ素材で、もう一つ記事を書いた。
   【破壊させること、つぶすこと

面積の数字

 先日、【5800万平方メートル → 58平方キロメートル  数字は小さく】という記事を書いてから、どの程度なら、どの単位を用いればいいか、色々と考えてみた。

面積表現-3


 結論としては、緑色に着色した部分が最適ということになる。

 要するに、できるだけ小さい数字が好ましいのだが、整数部分がゼロで、しかも、小数点のあとにゼロがつくような表現は避けるべきである。

 ただ、ヘクタールは、1ヘクタールが100メートル四方であるということが身についていないと、ぴんとこないかも知れないので、後楽園ドームやサッカーコート程度の面積なら、平方メートルで表現する方が適切かも知れない。

 よく「東京ドーム○個分」とか「皇居○個分」といった表現が用いられることがあるが、これも、余り大きい数字だと分からなくなる。

 例えば、伊勢神宮の広さは、「東京ドーム1200個分」というより、「山手線の内側より少し狭いくらい」という方が、広さを実感しやすい。

----- 追記 2019.11.24 -------------------------------------------------------------------

 なお、京都御苑は、宮内庁管理の京都御所なども含んだ面積であり、これらを除いた面積は65㏊である。

 皇居、東京ドーム、サッカーコートなども、細かいことを言えば色々あるのだが、本稿の趣旨から外れるので言及していない。

----- 追記 2019.11.26 -------------------------------------------------------------------

 表を差し替えた。

 ・ 1㎢の欄の訂正  1万㎡ → 100万㎡
 ・ 東京23区の追加

----- 追記 2019.11.27 -------------------------------------------------------------------
 
 再度、表を差し替えた。
  
  後楽園ドーム → 東京ドーム
   後楽園球場の跡地にできたドームだから後楽園ドームだと勘違いしたのだが、実際は、東京ドームは球場の隣の競輪場の跡地にできたのであり、球場の跡地は、ホテルなどになっている【Wikipedia】。
  昔は、よく「後楽園○個分」などと言われていたため、上記の誤解と相まって混同したのだ。

 本文も訂正した。

  伊勢神宮の広さは、「後楽園ドーム120個分」 
   →
  伊勢神宮の広さは、「東京ドーム1200個分」
  

インフレとデフレの同時進行 ???

 【増補新版 アメリカ大統領物語 新書館】166頁に次の記述がある。

すでにフォード政権下で、インフレとデフレが同時進行するスタグフレーションに悩まされていたアメリカの経済は、カーター政権になっても上向きにはならなかった。


 インフレとデフレが同時進行?

 インフレとデフレは全く正反対の概念である。常識的に考えて、同時進行ということは考えられない。

 「インフレとデフレが同時進行」に続いて、「スタグフレーション」と書かれている。

 私の乏しい経済学の知識では、スタグフレーションとは、不況とインフレの同時進行という意味だと理解していたのだが、ひょっとすると、「インフレとデフレが同時進行するスタグフレーション」というものも存在するのかも知れないと、自信が揺らいできた。

 念のため調べてみると【初めてでもわかりやすい用語集 SMBC日興証券】に、次のように説明されていた。 

スタグフレーションとは、景気が後退していく中でインフレーション(インフレ、物価上昇)が同時進行する現象のことをいいます。この名称は、景気停滞を意味する「スタグネーション(Stagnation)」と「インフレーション(Iinflation)」を組み合わせた合成語です。

通常、景気の停滞は、需要が落ち込むことからデフレ(物価下落)要因となりますが、原油価格の高騰など、原材料や素材関連の価格上昇などによって不景気の中でも物価が上昇することがあります。これが、スタグフレーションです。景気後退で賃金が上がらないにもかかわらず物価が上昇し、資産価値が減っていくという生活者にとって極めて厳しい経済状況といえます。わが国では、1970年代のオイルショック後にこの状態となっていました。


 どう考えても「インフレとデフレが同時進行するスタグフレーション」というのは、ありえない。

 それにしても不可解なのは、こんな明らかな誤りが堂々と書籍に掲載されていることである。

 個人のブログなどでは、この程度の誤りも散見するが、れっきとした出版社の発行する書籍、それも初版ではなく増補新版であり、著者、編者などの目に何度も触れているはずである。

----- 追記 2019.11.24 -------------------------------------------------------------------

 その後、同じ本の170頁に、次のような記述を見つけた。

それは企業精神を鼓舞するもので、また自由競走の美徳を訴えるものだった。


 漢字変換のミスで「競争」が「競走」になったのかも知れないが、校正段階で誰でも気づくようなミスである。

 類書がなく、出版としては結構な企画だと思うのだが、こんなミスが放置されているのは残念だ。

 このブログで指摘した二箇所の誤りは、1冊を読んで発見したのではなく、たまたま、思いつきで開いた頁を数行ほど読んだときに目についたものである。

 内容は興味深いものなので、最初から読み通したいと思うのだが、また、こんなミスがボロボロ出てくるのではないかと思うと、若干の躊躇いを覚える。

 出版社には連絡しておいたので、徹底した校正をした上で再出版してくれれば、安心して読書を楽しむことができるのだが、ないものねだりどろうか。

----- 追記 2019.11.25 -------------------------------------------------------------------

 同じ素材で、記事を2本、追加した。
  【リンカン、ワシントン、FDR ?
  【破壊させること、つぶすこと


司法試験予備試験 年齢層別合格率

 【令和元年予備試験口述試験(最終)結果について(3)】という記事に、司法試験予備試験の年齢層別合格率のグラフがあったので、グラフにしてみた。

少補試験予備試験年齢別合格率

 上記のサイトは、司法試験に関し、豊富なデータを提示するとともに、緻密な分析をした上で、長期受験者に対する的確なアドバイスをしており、長期受験者なら必見のサイトと言える。

 ただ、せっかくのデータが数字だけの表であることから、全体の傾向が一目で分かるとは言いがたいので、グラフにした次第である。


5800万平方メートル → 58平方キロメートル  数字は小さく

 面積が「5800万平方メートル」と聞いても、どの程度の広さなのか、すぐに理解できる人は少ないだろう。

 けれども、「58平方キロメートル」と聞けば、縦7キロ、横8キロの長方形より少し大きいくらいだと実感できる。

 このように単位を工夫すれば、何千万という大きな数字を使う必要はないのに、小さな単位を用いて、やたら大きな数字を掲げているのを見ることが多い。

 大きさを強調しようという意図なのかもしれないが、大きな数字を示されても、その数字から、縦横どれくらいかを計算するのは難しい。

 2桁、3桁の数字であれば、暗算で、縦横どれくらいかということを概算することができ、実際の大きさをイメージすることが可能になる。

 実は、冒頭の「5800万平方メートル」というのは、今朝の羽鳥慎一モーニングショーで紹介された伊勢神宮の面積である。

 
伊勢神宮面積


 このパネルを指しながら、羽鳥アナは、「パネルの数字は、5800万平方メートルになっているけど、本当は、5800万平方キロメートルです」と言っていた。

 明らかな誤りであり、数分後に訂正されたのだが、手元の資料では「キロ」となっており、そちらの方が正しいと思ってパネルの数字を訂正したそうである。

 おそらく、5800万という大きな数字に圧倒されて思考停止に陥り、無条件に手元の資料の記載に従ったのだろう。

神戸市の人口の推移  出典に遡る

 先日の【神戸市の人口の推移】の【3】で、2006年から20007年の人口増加が、人口のグラフでは、約2500人となっているのに対し、人口推移のグラフでは、約1000人となっているという矛盾を指摘した。

 出典として示されていた【第95回神戸市統計書 平成30年度版】の「3.人口」の[3-6 人口動態の推移」を見ると、人口増加は、980人となっていた。

 他方、同じ統計書に載っている人口に基づき人口増加を計算すると、2611人となり、元データ自体に矛盾があったことが分かった。

神戸市人口-3


 なぜ、こんな矛盾が生じたのか元データの表を眺めたところ、こんな注意書きがあった。

平成元年、11年、13年~16年、18年~21年、23年~26年の人口は国勢調査結果に基づいて,平成8・9年の人口は被災地人口実態調査結果に基づいて修正しているが人口増加数は修正していない

 
 これなら矛盾が生じて当然である。

 けれども、それならそれで、グラフの作成者も、同様の注記をしておくべきであった。おそらく、何も考えず、元のデータを右から左にグラフにしただけなのだろう。

 私もネット上のデータに基づきグラフを作成することが多いが、データそのものに矛盾がないかは検証するようにしている。その結果、矛盾点があれば、そのデータの提供者に連絡をとって確認するようにしている。

 その結果、そのデータの元となったデータ自体に矛盾があることが分かったり、データの提供者の転記ミスだと分かりデータが修正されたこともある。


共通テスト国語記述式問題

 次の文を読んで、●●が何か考えていただきたい。

 ●●市「街並み保存地区」一帯は、市名の由来にもなっている秋葉山山頂に築かれた白鳥城下を通る、旧街道の伝統的な道路遺構と街並みからなります。


 素直に読めば、「市名の由来にもなっている秋葉山」とあるのだから、●●市は、秋葉市だと思える。

 読みようによっては、市名の由来になっている「白鳥」城下を通る・・・とも読めるので、白鳥市とも思える。

 ところが、元の文では、「城見市」となっている。

 道路遺構と街並みから城が見える、ということから、城見市となったのだろうが、今ひとつ、しっくり来ない。

 しっくり来ない理由は、●●に当たる「城見」という言葉が、書かれていないからで、街並みから「城が見える」のだろう、ということから、そのことが市名の由来になったのだろうと考えて、ようやく、納得できるのである。、

 次のようになっていれば、違和感はない。

 城見市「街並み保存地区」一帯は、秋葉山山頂に築かれた白鳥城下を通る、旧街道の伝統的な道路遺構と街並みからなります。市の名前は、この地区から城がよく見えることに由来します。



 原文は、【「大学入学共通テスト(仮称)」 記述式問題のモデル問題例】の中の記述である。


覚せい剤,麻薬

【1】 覚せい剤,麻薬

 田代まさしの覚醒剤容疑での逮捕【田代まさし容疑者を逮捕 覚醒剤所持容疑、宮城県警 2019.11.6 日経】に続いて、こんどは、沢尻エリカがMDMAで逮捕されたという【沢尻エリカ容疑者を逮捕 麻薬所持の容疑認める 2019.11.16 日経】。

 ところで、上記の「覚醒剤」だが、法律上は、「覚せい剤」と表記されている【厚労省のサイト】。

 このように、一つの単語の中で漢字と平仮名が混在していると、それを一つの単語として認識するのは、非常に困難になる。そのため平仮名部分の「せい」の上に「・」を付けたりしているのを見かけるが、それはそれで見苦しい。

 実際、上記の厚労省のサイトでは、次のようになっている。

覚醒剤

 こんな馬鹿げたことをするくらいなら、自然に「覚醒剤」と全て漢字で書けばよいものなのだが、「醒」という漢字が内閣告示による【常用漢字表】(法律制定時は、「当用漢字表」)にないという理由で、「覚せい剤」となっているのである。

 
【2】 覚せい剤麻薬

 日本語の文章で使われる区切り文字として、句点「。」、読点「、」があるが、【公用文改善の趣旨徹底について(依命通知)】には、こう書かれている。

  2. 句読点は,横書きでは「,」および「。」を用いる。


 これも本来の日本語の句読点の一部である読点のみを変更している点で、違和感を覚える。

 ただ、この句点の「,」については、見直しの動きがあるようだ【公文書のコンマ「,」なぜ? 半世紀以上、見直し検討 2019.11.17 共同通信】。

 公文書の読点に使われている「,」(コンマ)について、文化庁が見直しの検討を始めた。民間では広く「、」(テン)で記載されているが、中央省庁では1952年の通知に従い、コンマで書くようルール化されている。ただ、半世紀以上を経て、省庁でもテンを使う文書が増加。公文書だけ一般常識から離れているのではないか―。お役所文化の象徴とも言えるコンマを巡り、専門家会議で議論が進んでいる。



 大歓迎である。ついでに、「覚せい剤」のほうも見直してもらいたいものである。

----- 追記 2019.11.18 -------------------------------------------------------------------

 ところで、昨日の引用の中に、少しだけだが、おかしな部分があったのに気づかれただろうか。

  2. 句読点は,横書きでは「,」および「。」を用いる。


 「句点」も「読点」も単独で用いられることが少なく、「句読点」とセットで用いられるのが通常だ。

 そのため、どっちが「句点」で、どっちが「読点」なのか、分からない人も多いだろうし、私も、いつも迷ってしまい、間違えることもある。

 実際は、「。」が「句点」なのだが、上記の引用では、読点の「,」が先に出てきている。ここは、「句読点」の「句点・読点」の順番どおり、次のようにすべきである。

  2. 句読点は,横書きでは「。」および「,」を用いる。



 句読点の覚え方については、【これでようやく覚えた。句読点は「とうっ!」と点を打つ「、」が読点で、残りの「。」が句点。】というサイトがある。

 馬鹿馬鹿しいと思われる方もいるだろうが、私も、これで覚えることができた。おそらく、一生、忘れないだろう。





 

神戸市の人口の推移

 昨日に引き続き、今日の素材も「ビジネス+IT」というサイトだが、【憧れどこへ… “神戸ブランド”に暗雲。「転出超過数が最多」からどう脱却するのか 2019.10.11 ビジネス+IT】という記事に、次のような表が載っていた。

 
神戸市人口-1


【1】 各都市?

 表題の後ろに括弧書きで「各都市10月1日現在」とある。

 神戸以外の大都市についても同じようなグラフがあるのかと思ったのだが、そのようなグラフは見当たらない。

 「各都市」ではなく「各年」ということのようだ。
 

【2】 1550000

 左の人数の目盛りの数字が「1550000」のように7桁もあり、ぱっと見て把握するのが困難だ。
 
 とはいっても、神戸の人口が100万超であることは常識の部類だろうから、これでも分かるとは思うのだが、「1,550,000」と3桁区切りの「,」を入れておくのが親切というものだ。

 3桁区切りは、英語の、thousand(千),million(百万),billion(十億)に対応しているのだから、万、億、兆という日本語の4桁区切りには本来、馴染まないものである。

 そうは言っても、企業の決算書や国の統計など広く3桁区切りが使用されている以上、ここは、「多勢に無勢」「長いものには巻かれろ」で、3桁区切りを使うほかない。

【3】 2006年→2007年

 2006年から2007年の増加は、2500人くらいある。

 記事には、もう一つ、人口増減に関するグラフも載っている。

神戸市人口-2

 こちらのグラフでは、2007年の人口増加は、約1000人となっている。

 なぜ、はじめのグラフから読み取れる2500人と大きく違うのか不思議である。

 念のため他の年も調べてみたが、二つのグラフで不一致がある年がいくつもあった。

 

京都の観光客が減少? 実数と稼働率 比較対象を明示する

 【4年連続で減少、日本人の「京都離れ」が始まった根本原因 2019.4.13 ビジネス+IT】という記事に、次のような表が載っていた。

ホテル宿泊状況-1

 京都に来る外国人観光客の増加による混雑を敬遠して日本人観光客が減っているという話は聞いたことがあったが、日本人と外国人の合計の伸び率が▲4.4%と、減っているとは思ってもみなかった。

 ところが、改めて合計欄の数字を見たところ、2017年は327万人余り、2018年は329万人余りと、増えているではないか。

 何度、見直しても、おかしい。わずかではあるが増えているのに、▲4.4%は、どう考えてもおかしい。

 日本人客の欄を見ると、216万人から206万人と、5%程度の減少なのに、▲9.4%となっている。外国人客は、111万人が122万人と、10%増えているのに、5.30%となっている。

 いったい、どうして、こんな計算間違いが起きたのかと考えているうちに、一番下の行に、こう書かれているのに気がついた。
 

  (注)伸び率は2017年と2018年の総営業部屋数の差を補正


 「補正」の具体的な説明はないが、おそらく、部屋数が増えれば宿泊者数が増えて当然だ、という考えから、宿泊者数が1割増えても、部屋数が2割増えていたら、増加ではなく、減少と見なすということだろう。

 だが、そういうことであれば、単なる「伸び率」ではなく、「客室稼働率の伸び率」と表題を変えるべきだろう。

 この表のように、単に「伸び率」としか書いていなければ、実数の増減の割合だと理解するのが普通である。

 表の作成者は、下の「注」を読めば分かるはずだ、という意識なのかも知れないが、表を見た瞬間に、そこまで目は回らない。「注」という形で「伸び率」の意味を説明しようというのであれば、たとえば、「▲9.4%(注)」のように書いて、最下行の「注」に視線を誘導すべきである。

 実は、この表には、もう一つの問題がある。

 2018年の欄の数字の下一桁を上から順に見てほしい。

 「6,0,5」となっている。上の2行の合計が下の行に書かれているのだから、「6,0,6」でなければならないはずだ。

 表計算ソフトの Excel を使っているのであれば、このような計算間違いは起こりようがないのだが、いったい、どんな方法をもちいているのだろうか。

 ひょっとすると、電卓で計算して、その計算結果を Excel の表に入力しているのかも知れない。これだと「表計算」ソフトではなく、「表」ソフトである。

 

安倍政権になってから4500人増加  比較すべきは、安倍政権の前の数字

 にわかに脚光を浴びた「桜を見る会」だが、実は、半年前に既に問題視されていた【「桜を見る会」に5200万円、予算の3倍 安倍政権、5年で参加者4500人増 2019.5.14 東京新聞】。

 「参加者4500人増」という見出しがあるが、本文では、こうなっている。

参加者も一四年度の約一万三千七百人から、一八年度は約一万七千五百人に増えた。本年度は四月十三日に開かれ、参加者は約一万八千二百人に膨らんだ。


 安倍政権になって2回目の2014年度と本年度を比較して、「4500人増加」と言っているのだ。

 けれども、記事の趣旨としては、「安倍政権になってから参加者数も支出も増えた」ということなのだから、本年度の数字と比較すべきは、安倍内閣の直前の「桜を見る会」の数字でなければならない。

 仮に、2014年度の参加者が2万人だったら、本年度は、2014年度に比べて参加者が減少していることになることを考えれば、安倍政権の前の数字と比較すべきことは、当然のことだろう。

桜を見る会-2010-2019
 【Wikipedia 桜を見る会に基づき作成

 ご覧とおり、安倍内閣の前の直近の2010年の「桜を見る会」と比べると、8200人も増えている。

 なぜ、東京新聞が、2014年との比較をすることにより、増加人数を、8200人でなく4500人と、過小に記載したのだろうか。

----- 追記 2019.11.15 -------------------------------------------------------------------

 注意深い読者の方は、【Wikipedia 桜を見る会】では、2014年の参加者が14000人なのに、上記の表では13700人と異なっているのに気づかれたことだろう。

 確かに、そのとおりで、Wikipedia では、14000人になっているのだが、東京新聞の記事の本文では、上記のとおり13700人になっていたので、東京新聞の記載を優先したものだ。

 13700人という数字は【桜を見る会“招待者の基準が不透明”野党の追及チーム初会合 2019.11.12 NHK NEWS WEB】にも掲載されている数字だ。

 他方、Wikipedia の数字だが、出典が記載されており、【総理主催「桜を見る会」の開催 2014.4.12 首相官邸ウェブサイト 総理の一日】では、確かに、14000人という数字がある。

 ただ、東京新聞もNHKも首相官邸も、数字の前には皆「約」とついており、13700人の百の位を四捨五入すると14000人になることから、相互に矛盾する数字ではない。

 こういったことから、上記の表では、より詳細な「13700人」としたのである。


司法試験(旧、新、予備)、司法書士試験、合格者平均年齢の推移 2001-2019

 Schulze BLOGの【旧司法試験/予備試験/(新)司法試験 最終合格者の平均年齢の推移(更新)】に、司法試験などの合格者の平均年齢が出ていたので、グラフにした。

合格平均年齢-2001-2019

 なお、原則として小数点以下二桁まで記載されているが、2014年以降の新試験については、小数点以下一桁しか記載されていない。

----- 追記 2019.11.14 -------------------------------------------------------------------

 グラフを眺めているうちに、疑問が湧いてきた。

【1】 どの時点の年齢か

 試験は、出願、受験、合格発表と半年以上かけて何段階も経るのだから、どの時点とするかによって、0.5歳以上の差が出てくるはずである。

【2】 平均する前の年齢は満年齢か

 例えば、25歳と6か月の場合、25歳として計算するのか、25.5歳として計算するのか、という問題である。
 
 これも、どちらで計算するかによって、平均で、0.5歳程度の差が出てくるはずである。

【3】 試験毎、年度毎、同じ基準の数字か

 2006年から2009年まで、新試験の合格者は旧試験の合格者より、わずかではあるが、若くなっている。

 上記【1】【2】のとおり、基準次第で、1歳程度の開きが出てくるのだから、新旧で違う基準が採用されていることが原因で、同じ基準だと新試験の方が平均年齢が高かった、という可能性もなくはないだろう。

 こんな疑問をいだいたのは、【Schulze BLOG】のコメント欄のとおり、法務省の発表した元データ自体が、小数点以下の桁数を2014年から、それまでの二桁から一桁に変更されているからである。

 この変更自体は、おそらく、担当者が無頓着に変更したものと思われる。

 けれども、 数字や、それを可視化したグラフは説得力が高いだけに、情報操作の有力な道具にもなるのであるから、「操作」されないように、数字やグラフを見る目を養う必要があるだろう。


「桜を見る会」  美しい日本

 「桜を見る会」に安倍総理の地元の山口4区の後援会員が850人も参加したことが、税金を使った後援会活動ではないかと批判されている【「桜を見る会」に安倍首相の地元から850人  「税金で後援会活動している」と共産が批判 2019.11.9 東京新聞】。

 確かに、山口4区後援会員が850人も参加したとなれば、「税金を使った活動」のようにも思えるが、仮に全国289の小選挙区の各議員の後援会員が平均して1000人ずつ参加していたのであれば、「みんな同じようなもので、安倍総理だけが非難されるいわれはない」ということになる。

 また、山口4区の後援会員が850人が突出した数字だとしても、安倍総理の言うように「自治会やPTAの役員方が後援会員と重複する」【同紙】ことの結果として山口4区からの招待者が多くなったというのであれば、必ずしも不適切とは言えないようにも思える。だが、この場合、山口4区に「自治会やPTAの役員方」が特別に多数、居住しているという事実が示されなければ、やはり、不適切の誹りは免れないだろう。

 ともかく、招待客の選定が「公正」に行われたの否かを、表に出た数値を元に検証するのが第一である。それを抜きに議論しても、意味がない。

 まず、今年の参加者は、1万8200人で【桜を見る会 首相の私物化許されぬ 2019.11.13 朝日新聞】、そのうち、850人が山口4区の後援会員である【東京新聞】。

 また、日本の総人口は、1億2709万4745人、山口4区の人口は、30万236人である【平成27年国勢調査人口(確定値)に基づく計算結果の概要 総務省】。

桜を見る会参加者

 以上のとおり、各選挙区からの参加者の数が、その選挙区の人口に比例すると仮定すると、山口4区からは、43人が参加するのが自然である。

 ところが、山口4区からの実際の参加者は850人であり、人口比例の場合の43人の約20倍である。

 招待客の選定を公正に行ったとしても、多少の地域差が出るのは当然であり、2,3倍程度なら、「そういうこともあるのかな」と思われるが、20倍となると、招待基準とされる「各界で功績、功労のあった方々」【東京新聞】に該当する人々が、山口4区には、それだけいたのか、ということになる。

 だが、文化、学術、芸能、スポーツどれをとっても山口4区が、それだけ傑出した人材を輩出しているなど聞いたことがない。
  
 山口4区と言えば、旧長州藩であり、ひょっとすると、「功労」というのは、「尊皇倒幕」「明治維新」に功労のあったということかも知れない。
 
 しかも、功績のあった人一代限りの顕彰で終わりにするのではなく、その恩を忘れず、子々孫々、功績を讃えて「桜を見る会」に招待しているということであり、これぞ、安倍総理の言う「美しい国」なのかも知れない。

 東京新聞には、ぜひ、真相の解明を期待したいものである。

----- 追記 2019.11.15 -------------------------------------------------------------------

 「桜を見る会」については、【安倍政権になってから4500人増加  比較すべきは、安倍政権の前の数字】にも書いた。

離婚案件に関する弁護士アンケート  色、境界、円柱

 弁護士ドットコム50号25頁に、離婚事件の依頼について、弁護士へのアンケート結果が載っていた。

 
離婚案件-1

 青色部分が広いので、夫側を主に扱う弁護士が多いのかと思ったのだが、よく見ると、そうではない。

 改善案は、これだ。

離婚案件-2


【1】 色遣い

 男は青、女は赤、と言う固定観念は、トイレの表示をはじめとして広く定着している。

 この固定観念に反する色遣いをすると、多くの人に誤解を与えることになる。

 改善案は、夫側を青、妻側を赤にしたのに加えて、一方の側しか受けない場合を濃い色にして、同割合に至るまで少しずつ薄い色にして、夫側、妻側の程度についても直感的に分かるようにした。

【2】 夫側と妻側の境界の位置   

 元のグラフでは、夫側と妻側の境界が、アナログ時計の文字盤に書かれた2時くらいのところにある。

 改善案では、12時の所を境界にして、右を夫側、左を妻側とした。

 こうすることによって、夫側、妻側の割合が視覚的にも理解しやすくなる。

 境界を12時にすべきことについては、【円グラフは、こう描く】にも書いた。

【3】 円柱グラフ

 グラフを平面の円ではなく、立体の円柱にして、それを斜め上から見たように表示することによって、時計の3時から9時に対応する部分は、円柱の側面まで表示され、それだけ、割合が大きく見えてしまっている。

 円柱グラフについては、【グラフを利用した印象操作】にも書いた。


 
離婚案件-1 離婚案件-2


 
 

司法試験予備試験 属性別 合格者数・合格率

 先日紹介した、Schulze BLOG の記事【【速報】2019年(令和元年)司法試験予備試験 最終(口述)合格者は476人(昨年+43人) 過去最多を更新、出願時大学生の合格者が大躍進(250人、合格者占有率52.5%)】には、出願時の属性別の合格者数、合格率の数値も掲載されていたので、これもグラフにした。

予備試験・属性別


 色分けの理由については、【司法試験合格者の年齢別構成  法務省のグラフを添削する】を参照されたい。


乗換案内

 「乗換案内」を使って京都から長浜に行く電車を調べたところ、【EKITAN 乗換案内】で、次のように表示された。

乗り換え-1

 京都から米原までは、「東海道本線」、米原から長浜までは「北陸本線」となっている。

 ということは、米原で乗り換えるのか?

 米原まではオレンジ、米原からは青色になっており、いかにも乗り換えなければならないようにも見える。

 ところが、上の方を見ると「乗換回数 0回」と表示されており、結局は乗換不要であることがわかる。

 他方、【ジョルダン 乗換案内】を見るとこうなっていた。

乗り換え-2

 米原の後ろに≪降車不要≫と書かれており、乗換は不要であることが一目瞭然である。

 ただ、降車不要より、より直接的に乗換不要とした方がいいように思う。

合併した町村の方が人口減が加速? 過去の数字も視野に入れて考える

 【合併した町村、加速する過疎 日弁連、旧町村と隣接自治体比較 2019.11.7 朝日新聞デジタル  】という記事があり、具体例として、次のような図が載っていた。

人口減少率-1


 2005年から2015年にかけての人口減少率が、2005年に長野市に合併した旧大岡村地域は、30.9%、合併しなかった生坂村は、14.7%であることを根拠に、合併した旧大岡村の方が人口減少が加速している、と結論づけているのである。

 確かに、合併後の人口減少率を比べれば、旧大岡村の方が大きいが、それだけで「人口減少が加速」と言えるのだろうか。

 「人口減少が加速」というためには、それ以前の人口減少の状況を見なければならないはずだ。

 たとえば、こんなふうになっていたら、どうだろう。

人口減少率-2

 旧大岡村は、人口減少率は、10ポイント少なくなって、人口減少は「鈍化」しているのに対し、生坂村は、人口減少が約3倍に「加速」しているのである。

 似たような話はいくらでも考えられる。

 A塾の生徒は、点数が20点伸びたが、B塾の生徒は、点数が15点しか伸びなかったとする。

 この場合も、A塾がB塾よりも優れていると結論づけるのは早計である。

 仮に、A塾の生徒は、A塾に入る前には、30点伸びていたが、B塾の生徒は、B塾に入る前には、逆に30点、点数が落ちていたとしたら、どうだろう。

 比較する場合は、現時点の数字だけ比べるのではなく、過去の数字も比べなければならないということである。

 それにしても、マスコミの検証能力の低さには目を覆いたくなる。


8月は理想的な気候  猪瀬論法の検討

 先日の【「理想的な気候」を売りに東京五輪を招致した猪瀬元知事の弁明  マスコミの検証能力】で取り上げた、五輪立候補ファイルの「理想的な気候」を正当化する猪瀬氏の論法について、検討する。

 猪瀬氏の論法というのは、こういうものである。

7月中旬までは雨期9月からは台風シーズン。夏が最適というのは間違いない。



【1】 比較する要素の恣意的な限定

 「気候」を構成する要素は、気温、湿度、日射、雨、風、露、霜、雷など、様々なものがある。

 猪瀬元知事は、これらの要素のうち、雨、風に関わるものだけを取り上げ、「7月中旬までは雨期、9月からは台風シーズン。」と述べて、気温、日射などについては何も触れていない。  

【2】 比較する時期の恣意的な限定

 1年は、12か月あり、7,8,9の3か月だけでない。

 ところが、猪瀬元知事は、7月、9月だけを取り上げ、8月が優れていることを述べているに過ぎない。

 実際に半世紀前の東京五輪が行われたのは、10月だが、最初から10月は比較対象から排除しているのである。

 
猪瀬論法

 △、✕の記号は私が適当につけたものだが、猪瀬氏は、検討すべき範囲を青のから赤のに恣意的に限定することにより、緑のが最適という結論を導いているのである。

【3】 もっともらしいが、根拠のない断定

 「7月中旬までは雨期」と言われると、梅雨や梅雨の末期の集中豪雨の経験から何となく納得してしまいそうである。

 だが、東京の降水量について、気象庁のサイト【平年値(半旬ごとの値)】で調べると、こうなっていた。
猪瀬論法-2

 ご覧のとおり、6~9月では、梅雨入り前の6月上旬の次に降水量が少ないのが7月中旬である。

 「7月中旬までは雨期」というのが真実に反することは明らかである。

 それでも、猪瀬氏は、本当に信じているのか、どうせ記者は調べたりしないと高をくくっているのか、こうして調べれば嘘だと分かることでも平然と断言できるのである。小心者の私には、とても真似のできないことである。

民間検定試験の導入は、2020年4月にスタート

 2020年度入試から英語の民間検定試験を大学入学共通テストに導入するという話は、ひとまず、お預けになった【大学入試、延期された英語民間検定試験をめぐる動き 2019.11.1 日刊スポーツ】。

 そこで、文部科学省の【大学入試英語ポータルサイト】を覗いてみた。

 
大学入試英語-2

 なんと、延期されたはずの民間検定試験について、「2020年4月から、英語資格・検定試験を活用して、大学入試で英語の4技能を評価することを支援する「大学入試英語成績提供システム」の運営がスタートします。」となっている。

 「延期された」というのは誤報かと思い、下の方を見ると、「最新情報」として、「英語民間試験についての大臣メッセージを掲載しました。」と書かれてあったので、そこをクリックすると、大臣メッセージが出てきて、そこには、確かに、導入見送りの話が出ており、「誤報」ではなかった。

 文武科学省のサイトも、この「大臣メッセージ」まで読めば、導入が見送られたことが分かるのだが、前述のように、「大学入試英語ポータルサイト」の冒頭には、「2020年4月から、・・・スタートします。」となっているのであり、誤った情報を提供しているのである。

 次のようにすれば、延期されたことが一目で分かる。

 
大学入試英語-4

 このように、従前の記載を書き換えるのではなく、赤の二重線=を上書きすることによって、文字を読むまでもなく、一瞬で、変更になったことを理解させることができる。

 また、大臣のメッセージについても、「何についての」メッセージなのかを、より具体的に明示すべきである。この点は、【メールの件名は「一読了解」が不可欠】で述べたとおりである。

----- 追記 2019.11.8 -------------------------------------------------------------------

 本件は、ブログを書いてすぐの11月5日の夕方に、文科省の【文部科学省に関する御意見・お問合せ窓口案内】から【御意見・お問合せ 入力フォーム 大学入試に関すること】を開いて、お知らせを送っておいた。

 その後、何度か文科省の【大学入試英語ポータルサイト】を確認したところ、今朝の時点では従前のままだったのだが、ついさきほど見ると、次のように改訂されていた。
 
 
大学入試英語-6


 改めて気づいたのだが、改訂の前後で、冒頭部分の表記が次のように異なっている。

  ・ (前)  2020年4月・・・
  ・ (後)  令和2年度・・・

 こういった元号と西暦の混在については、以前の記事【元号と西暦の混在】にも書いたとおりである。


「理想的な気候」を売りに東京五輪を招致した猪瀬元知事の弁明  マスコミの検証能力

 先日の【温暖で理想的な気候の8月の東京  根拠を精査する必要】で、東京がオリンピックの開催都市に立候補した際にIOCに提出したファイルの中に8月の東京が「温暖」で「理想的な気候」だと書かれていたことを紹介した。

 そこで、【立候補ファイル】の該当部分を再掲する。

 東京での2020年オリンピック競技大会は7月24日(金曜日)の開会式に続いて、7月25日(土曜日)から8月9日(日曜日)までの16日間で開催し、閉会式は8月9日(日曜日)に予定する。また、パラリンピック競技大会は8月25日(火曜日)から9月6日(日曜日)までの開催を予定する。
 この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である。

 これに関連して、【「理想的な気候」のはずが札幌へ…掲げた猪瀬元知事は 朝日新聞デジタル 2019.11.4】という、オリンピック招致委員会の会長で都知事だった猪瀬直樹へのインタビュー記事が掲載されていた。

 その中に、こんな記述がある。

7月中旬までは雨期、9月からは台風シーズン。夏が最適というのは間違いない。


 確かに、二百十日とか二百二十日といった言葉からは、「9月からは台風シーズン」というのは妥当なようにも思える【暮らし歳時記】。

 けれども、私の子どもの頃からの記憶では、「9月からは台風シーズン」というより、「8月も9月も台風シーズン」なのだが、インタビュー記事では、その点についての検証がなされていないので、自分で調べてみた。

 そうすると、気象庁に【台風の平年値】というサイトがあり、そこに、こんな表が載っていた。

東京気候-3

 やはり「8月も9月も台風シーズン」であり、しかも、台風の発生数、接近数、上陸数、どれをとっても、8月の方が9月よりも多い。

 ただ、上記の接近数、上陸数は、日本全体の数字なので、念のため、オリンピック会場となる関東地方への接近数を調べてみた。

東京気候-4

 これを見ると、9月より8月の方が若干ましとは言えるが、「9月からは台風シーズン」と言って、8月が台風と無縁のごとく印象づけるのは、どう考えても無理がある。加えて、「温暖」と書かれたことについては何ら言及されていない。

 インタビュー記事は対象者の一方的な弁明、宣伝の場ではないのだから、そこで語られたことの真偽について、その場で問いただすなり、後で調べるなりして、その真偽を可能な限り、読者に伝えるべきであるし、本来そこで語られるべきことについて語らなかった場合には、その点を指摘すべきであろう。

 インタビューの相手の語った情報を右から左に伝えるだけでジャーナリストだと思っているのだろうか。

画像情報と文字情報

 昨日の【企業内弁護士の割合】に、企業内弁護士に関する統計のグラフとともに、グラフ作成の前提となる表を掲載した。

 ただ、その表は、画像であり、データを再利用するのは困難だ。
 
 そこで、エクセルの表を画像に変換するのではなく、文字情報のまま掲載する方法を試みた。

弁護士数企業内弁護士
割合(%)増加数増加率(%)
2001H1318,243660.4
2002H1418,834800.41421.2
2003H1519,508880.5810.0
2004H1620,2241090.52123.9
2005H1721,1851230.61412.8
2006H1822,0211460.72318.7
2007H1923,1191880.84228.8
2008H2025,0412661.17841.5
2009H2126,9303541.38833.1
2010H2228,7894281.57420.9
2011H2330,4855871.915937.1
2012H2432,0887712.418431.3
2013H2533,6249532.818223.6
2014H2635,0451,1793.422623.7
2015H2736,4151,4424.026322.3
2016H2837,6801,7074.526518.4
2017H2938,9801,9315.022413.1
2018H3040,0662,1615.423011.9
2019R141,0952,4185.925711.9


比較のため、画像も掲載する。

企業内弁護士-6

企業内弁護士の割合

 2001年以降の企業内弁護士の割合などをグラフにしてみた。

企業内弁護士-3

 ・ 弁護士数は、2001~20018年は、各年の3月31日現在【弁護士白書 2018年版 44頁】 
 ・ 2019年は、6月30日現在【JILA 企業内弁護士数の推移(2001年~2019年)
 ・ 企業内弁護士は、各年の3~9月【同上
 ・ 組織内弁護士であっても、国、地方自治体に勤務する者は、企業内弁護士は含まれない【同上】。

 以上の結果として、企業内弁護士「率」は、比較の時点が異なるものがあるため、厳密には正しくない。

 昨日の記事【企業内弁護士の総数の推移】では、2010年以降の企業内弁護士の推移をグラフにしていたが、今回、2001年以降の分を併せてグラフにした。

企業内弁護士-8


 なお、上記二つのグラフを作成するために作った数値だけの表を掲載しておく。

 
企業内弁護士-6


企業内弁護士の総数の推移

 Schulze BLOG の【企業内弁護士数の推移(日本組織内弁護士協会/JILA調べ、2019年6月30日現在)】という記事に載っていた表をグラフにした。

企業内弁護士


 なお、原資料を作成した日本組織内弁護士協会の定義する「企業内弁護士」とは、「日本法に基づく会社、外国会社の日本支社、特殊法人、公益法人、事業組合、学校法人、国立大学法人等、国と地方自治体以外のあらゆる法人に役員又は従業員として勤務する弁護士のうち、当該法人の所在地を自身の法律事務所所在地として弁護士登録している者」だそうである【日本組織内弁護士協会 企業内弁護士数の推移(2001年~2019年)の※2】。

 最近では、地方自治体でも多くの弁護士を採用しているようだが、上記の定義によれば、自治体内弁護士は含まれないことになる。

 ちなみに、明石市は全国最多の7人の弁護士を職員としているそうだ【産経 2018.8.31】。

 明石市の人口は30万人弱であり【明石市ウェブサイト】、全国の市区町村が同程度の弁護士を職員として採用すると、3000人弱の弁護士が自治体に職員として採用されることになる。
        ( 計算式  7 ÷ 30 ✕ 12500 ≓ 2917 )

 こんなことを書いたら、「弁護士の需要はまだまだあるのだから弁護士を増員すべきだ」という一部の人達が飛びついて来そうだが、あくまでも、明石市の場合は、市長が弁護士資格を有しており、かつ、非常にユニークな性格の人であるという事情【部下に「辞表出しても許さんぞ」「自分の家売れ」 明石市長の暴言詳報 神戸新聞NEXT 2019.1.29】があるので、一般化することはできないだろう。 

 なお、弁護士増員論に関しては、以前の記事【弁護士数の増加とGDPの増加  グラフの効用】を参照されたい。

----- 追記 2019.11.2 -------------------------------------------------------------------
 
 上記の「企業内弁護士」の定義だが、「・・・国と自治体以外のあらゆる法人に役員又は従業員として勤務する弁護士・・・」となっている。

 けれども、この定義だと、弁護士法人に勤務する弁護士も含まれてしまうことになるが、それは真意ではないだろう。

 弁護士法人に勤務する弁護士が「企業内弁護士」に含まれないのは、あまりにも当然すぎることなので、上記の定義をする際に、除外するのを忘れてしまったのだろう。

----- 追記 2019.11.2 -------------------------------------------------------------------

 昨日のグラフに微修正を加えた。

 
企業内弁護士-2

 ご覧のとおり、250人の輔助目盛りを加えることによって、「増加数」の僅かな変化が可視化されている。

 「輔助目盛りの追加→微細な際の可視化」という技法は、【京都市立図書館の概要  データバーの利用】でも使われている。

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「時間泥棒」仕置人 (改称予定)

Author:「時間泥棒」仕置人 (改称予定)
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 玉石混淆の情報が溢れる社会の中で、効率よく、的確に、情報を取得し、提供するには、どうすればいいのか、ということを常に考えています。

 ところが、そんなことには無頓着な人も多いようで、読者に対する配慮の一欠片もない文章を目にすることがあります。

 難解な文章で読者の貴重な時間を奪ってしまう人達のことを、「時間泥棒」と名付けました。

 このブログは、「時間泥棒」を立派に更生させることを目的として開設したものです。

 記事を読んで、自分も「時間泥棒」かな、と思ったら、早速、改めて下さい。また、あなたの廻りに「時間泥棒」がいたら、あなたの力で立派に更生させてあげて下さい。

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