名簿から漏れているようです

 以前、高校の同級生間のメーリングリストで名簿の話が話題になったことがある。

 数通のメールが飛び交ったのだが、どうも、話が噛み合わない。よくよく、考えてみると、「漏れ」の意味を巡って、それぞれが違う意味にとっていたのが分かった。

 つまり、それぞれが、次の【1】や【2】に解釈して話をしていたのだった。

【1】 名簿から、【Aさんの情報が、どこかに、】漏れているようです。
【2】 【名簿に載っているべきAさんの情報が、】名簿から、漏れているようです。

 
 一口に同音異義語といっても、漢字も同じで、しかも、似たような場面で使われる言葉は、このように、文脈から、すぐに違いに気づかず、ある程度、話が進行してから、取り違えに気づく場合もあるので、要注意である。

 「なおす」というのも、勘違いしやすい言葉で、「椅子をなおしておいて」と言われて、どこを修理すればいいのかと、椅子をひっくり返していると、「さっさと、片付けて」と言われた、といった勘違いもある。

【×】は、掛け算とは限らない

 今朝、目を覚ましてすぐ、気になったことがあったので、寝床の中で、タブレットの電卓機能を使って計算した。

 計算は、5万×1000という、暗算できる簡単なものなのだが、頭が朦朧としていて、電卓に頼ったのだ。

 ところが、そんな計算なのに、「50,001,000」という、明らかに変な数値が表示される。2度、3度と試みても、同じ数値が表示されている。

 改めて、電卓のキーを眺めてみたのだが、こうなっていた。

電卓

 「50000」と入力して、次に、乗算記号【×】を入力するのに、私は、右上角のキーを押していたのだ。このキーにも、「×」印が記載されており、それを乗算記号の【×】と思い込んだのであるが、実は、このキーは、削除キーだったのだ。

 改めて、全体を見てみれば、右上隅のキーは、他の計算記号「÷」「+」「-」とは、異なるデザインなのだから、それを計算記号の「×」と思い込むはずはないのだが、そのキーだけに目を向けていたために、計算記号の「×」と思いこんだのだった。

 削除キーであれば、パソコンのキーボードのように、「Del」とか「BS]とか記載していれば、決して、数学記号の「×」と混同することなどあり得ないのであるが、同じ「×」を使ったために、混同してしまったのである。

 ところで、私は、電卓は、ほとんど使わない。代わりにパソコンのエクセルを使っている。

 その理由は、電卓だと、「入力結果が残らない」からである。

 たとえば、10個の数値を合計するとする。検算のため、2回、10個の数値を入力して、計算結果が違った場合、少なくとも、どちらかが誤りである。そこで、もう一度、10個の数値を入力する。そこで、前2回のどちらかと一致すれば、それが正しい答えということになるが、どちらとも不一致だとすると、もう一度、入力し直すしかない。

 これに対して、エクセルを使えば、自分の入力した数値は、目の前に残っている。従って、検算のためには、その数値を、再度、元の数値と照らし合わせていけばよい。画面上だと見誤りもあるので、プリントアウトしてから、元の数値と比較すれば、それで、まず、間違いはない。

 さらに、合計欄の式、たとえば「=SUM(A1:A10)」が、合計する数値の入っているセルの範囲を正しく参照していることを確認すれば、それで、万全である。

直感的な理解が大事

 昨日に引き続き、期日調整のファックスの件だが、期日の候補日時が次のように記載されていた。
 
期日-1

 他方、これまで、よく見かけたのは、次のような記載だ。
期日-2

 どちらが優れているか言うまでもないのだが、復讐の意味で整理してみよう。

【1】 時間帯が直感的に理解できる


 最初の例は、7月1日は、午前中の最初の2コマ、4日は、午後の遅い時間の4コマということが、一瞬で理解できるのに対して、2番目の例だと、いちいち、そこに書かれている時刻「15:00」などを見て理解しないと、そのようなことは分からない。


【2】 テンプレートの利用で、ミスが防げる


 最初の例は、予め10:00から16:30まで記載されたテンプレート(書式)があって、期日を入れられない時間を塗りつぶしているのであろう。他方、2番目の例は、その都度、数字を入力しているに違いない。「数字の入力」というのは、間違う可能性があるが、塗りつぶしであれば、間違う可能性は、ずっと少ないはずだ。


【3】 テンプレートの利用で、訂正が容易になる


 仮に、書記官が、期日調整の書面を作成した後に、別件の期日が確定したとする。その結果、たとえば、7月4日の午前中にも期日を入れることが可能になったとしよう。

 最初の例だと、単に、4コマ分の塗りつぶしを解除すれば足りるのだが、2番目の例だと、「10:00」「10:30」・・と、時刻を4つも入力しなければならない。

慣習には逆らわない

 裁判所から期日調整のファックスが来たので、返事をファックスで送信したところ、回線がファックスではなく電話機に繋がってしまった。番号を間違えたのかと思い、改めて、裁判所からのファックスを見たところ、次のように書かれていた。

ファックス番号

 私がファックス番号だと思ったのが、実は電話番号だったという次第である。

 私の不注意と言えば不注意なのだが、上の行に電話番号、下の行にファックス番号、というのが、暗黙の了解事項であり、ほとんどの書面は、そうなっている。そのため、「FAX」という文字を確かめることもなく、下の行の番号に送信したのだ。一般と違う書き方をしていたために、このような誤解が誘発されたのである。

 また、通常の場合と逆になっていることに気づいた場合でも、番号を押し終わるまで、「上の行がファックス番号だ」ということを常に意識しなければならず、余分な神経を使わざるをえない。

 「余分な神経」といっても、微々たるものには違いないのだが、たとえ僅かでも読み手に負担をかけるような表現はやめるべきである。

 たとえば、アンケートの男女のチェック欄でも、「女」「男」の順になっていると、一瞬ではあるが戸惑ってしまうのだから、慣習に従って、「男」「女」の順にすべきだろう。あえて「女」「男」にしたいという人も入るだろうし、その意図するところも分からないではないのだが、やはり、「分かりやすさ」を優先すべきだろう。

 早稲田慶応、同志社立命館、東大京大、東京 大阪、など、関係者にとっては、なぜ、その順番なのかと、釈然としないものもあるだろうが、長年の慣習として定着しているのと違う順番にすると、混乱を招くし、誤解のもとである。

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