「分かりやすさ」を追究するための必読文献

 
 今日は、趣を変えて、「分かりやすさ」を追究するための必読文献を紹介する。


【1】 日本語の作文技術 (本多勝一)                 【Amazonでの紹介】


 これを読まずして「分かりやすい」文章を書けるか、というほど、大事な一冊である。

 作文「技術」と言うだけあって、個人の持って生まれた感性、素養などに依存しない、誰でも真似のできる「技術」の集大成である。

 旧版が出たのが、1982年のことだ。私も、出版から間もない時期に読んだのだが、読んで1月くらいは、文章を書く度に、本書の指摘(【長い修飾語を先に】【親和度の強弱による配置転換】と言ったポイント)が頭に浮かんできて、その度に、書きかけた手を休めて、このポイントに沿うように言葉の配置を考えるようになった。

 ただ、こうしたことが一月も続くと、わざわざ「ポイント」として意識しなくても、概ね、このポイントに沿った文が書けるようになった。ときおり、自分の書いた文章が分かりにくいなと思って見直してみると、これらのポイントを守っていなかったことに気づくこともあり、その都度、この「技術書」の素晴らしさを再認識したものである。


【2】 理科系の作文技術  (木下是雄)                     【Amazonでの紹介】


 文字通り、「理科系」のためのものだが、弁護士の書く文章でも参考になる点は多々ある。

 特に、たとえば、「多い」という定性的な表現ではなく、「何回中、何回」といった定量的な表現をすべきだという点は、非常に大事な指摘であり、常に心がけなければならない。

 もちろん、この点、杓子定規に考え出すと、この文章の3行上にある「多々ある」の表現も、たとえば、「1週間に1度ある」としなければならなくなり、煩雑極まりないことになるから、「ほどほど」にしておかなければならないのは、言うまでもない。


【3】 伝わるデザインの基本 - よい資料を作るためのレイアウトのルール - (高橋佑磨、片山なつ)                                               【Amazonでの紹介】


 「分かりやすさ」は、文章表現そのものだけでなく、そこで使われる文字の大きさ、書体、配置などにも大きく左右される。この本は、「デザイン」の観点から「分かりやすさ」を徹底して追究したものである。

 弁護士が文書を作成するにあたっても様々な点で参考になるはずである。

 なお、この本は、以前にブログでも紹介したウェブサイト【伝わるデザイン - 研究発表のユニバーサルデザイン - 】を基本に、内容をさらに充実させたものである。
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「時間泥棒」仕置人

Author:「時間泥棒」仕置人
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 玉石混淆の情報が溢れる社会の中で、効率よく、的確に、情報を取得し、提供するには、どうすればいいのか、ということを常に考えています。

 ところが、そんなことには無頓着な人も多いようで、読者に対する配慮の一欠片もない文章を目にすることがあります。

 難解な文章で読者の貴重な時間を奪ってしまう人達のことを、「時間泥棒」と名付けました。

 このブログは、「時間泥棒」を立派に更生させることを目的として開設したものです。

 記事を読んで、自分も「時間泥棒」かな、と思ったら、早速、改めて下さい。また、あなたの廻りに「時間泥棒」がいたら、あなたの力で立派に更生させてあげて下さい。

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