照明のリモコンボタン  何を目立たせるか

 以前、エアコンのリモコンの記事を書いた【リモコンのボタンと文字の対応】が、今日は、寝室の天井の照明のリモコンの話だ。

電灯リモコン

 
 暗がりの中でリモコンの左下の「メモリ1」押すさなければならないのだが、「左下」と分かっていても、暗がりでは手にしたリモコンの上下が分からない。

 もしも、オレンジ色に着色されていたら、暗がりの中でも、何とか識別することができ、ちゃんと押すことができるはずだ。

 現状は、「消灯」とか「ゆっくりオフ」というボタンがオレンジ色になっているのだが、これらのボタンを押すときは当然、明るいはずだから、オレンジ色にして特別に目立たせる必要性はない。

情報は、届かなければ意味がない】で書いたとおり、情報を発信するに際しては、受信者の情況に思いを馳せることが必要だということである。

電話機の取扱説明書 同じものは、同じ名前で 

 電話機の時刻を合わせようとして、取扱説明書を見ると、こう書いてあった【Panasonic VE-GZ30 取扱説明書】。

電話説明


 最初に、「1 【機能】を押し」と書かれていたので、「機能」と書かれたボタンを押そうと、電話機に目をやったのだが、「機能」という漢字2文字だけが書かれたボタンは見つからなかった。

電話設定


 もう一度、見直すと、「機能」というボタンはないものの、中央に「機能/決定」と書かれたボタンがあった。

 他に「機能」という文字は見当たらなかったので、このボタンのことを言っているとしか考えられない。

 さらに、説明書には、「2 【決定】を押す」と書かれているが、これも、「機能/決定」と書かれたボタンを指すとしか考えられない。

 一つのボタンが、あるときは「機能」、あるときは「決定」と呼ばれるのである。

 確かに、最初は、機能を選択する、という意味で「機能」のボタンだし、次は、いくつかある機能のうち日付・日時の設定機能を使うことに決定する、という意味で「決定」のボタンである。

 それぞれ、単独の「機能」「決定」というボタンがあるのなら、取扱説明書の説明で何の問題もないのだが、ボタンが一つしかない以上、状況に応じて、「機能」と呼んだり「決定」と呼ぶのは、混乱の元である。

 単に、こう書けばいいのだ。
  1 【機能/決定】を押し、#001 を押す
  2 【機能/決定】を押す

 同じ対象を異なる名称で呼ぶことの弊害については、過去の記事にも書いている。

 【借りている資料=貸出状況 ?
 【テキストボックスの使い方





 

リモコンのボタンと文字の対応

 我が家のエアコンのリモコンのボタンの配置は、以下のようになっている。
リモコン

 一番よく使うのが風量ボタンなのだが、このボタンを押そうとする度に、考えてしまう。

 というのは、「風量」という文字の上下にあるボタンのどれを押せばいいのか迷うのだ。もちろん、すぐ下を見れば、一番下の文字の「風向」の下にもボタンがあるのだから、文字と、その下のボタンが対応していることは明らかなのだが、「風量」という文字を見ただけでは、上下どちらのボタンが、この「風量」に対応しているのか迷ってしまうのである。

 何度も使っているのだから、上下どちらに対応しているのか覚えていてもいいはずなのだが、文字と上下のボタンが等距離であり、しかも、右側にある「切」は下のボタン、「取消」は上のボタンに、それぞれ対応していることから、「風量」を見る度に、上下どちらのボタンに対応しているのか考えてしまうのだ。
 
 こういった混乱を防ぐには、下記のように、文字とボタンをワンセットとして、そのセット毎の間隔を広げてやればよい。
 
リモコン-3

 これなら、「風量」という文字が、すぐ下のボタンと対応していることは、一目瞭然である。
 さらに進んで、ボタンの表面に文字を配置すれば、絶対に間違いようがない。
リモコン-4


 このリモコンのように、上下どちらに対応しているのか判然としないという経験は、外にもある。

 カレンダーを見る際に、その日が何日かが一目で分かるようにするために、カレンダーの日付のところにマグネットのボタンを貼り付けたのだが、後でカレンダーを見たとき、その日が、マグネットのボタンの上下どちらの日付なのか、考えてしまった。

 マグネットを貼り付けたのは自分なのだから、上下のどちらに対応しているかということは覚えていても良いはずなのに、どっちにしたのか悩んでしまう。

 そこで、下の図のように、マグネット2つで日にちを挟むようにしたのこれなら、その日が「12日」だということは間違いようがない。
カレンダー

 上の図で、18と25の間にもマグネットがあるが、大事な予定を忘れないようにということでマグネットをつけたのだが、後から見ると、18と25の、どちらにつかたのかは、分からなくなる。

「電波OFFモード」なのに電波は通じる?

 病院の中など、携帯電話の使用が禁じられている場所がある。だからといって、電源を切ってしまうと、時計、電卓、カメラ、万歩計など、他の機能も使えなくなり不便である。携帯電話禁止というのは、医療機器が電波で誤作動するのを防ぐためのものだから、電波の受発信さえできないようにしておけば足りるはずである。
 
 こういった目的のために、多くの携帯電話には、「電波OFFモート」というのが用意されている。

 私が使っている携帯電話は、電源ボタンを長押しすると、次の①、②いずれかの表示が出てくる。そこで、この表示を押す(タップする)毎に①②が切り替わるようになっている。
 電源オフ

 ここで混乱を招くのが、「電波OFFモード」という表示である。

 初めて①を目にしたときは、その時点で「電波OFF」の状態になっているのかと思ってしまった。ところが、切り替えると②の表示が出てきて、こちらも、「電波OFFモード」という表示があった。結局、「電波OFFモード」という表示は、現在の状態が、「電波OFF」の状態であるということを示すものではなくて、ここをタップすることによって「電波OFF」にしたり、しなかったり、切り替えられますよ、といった意味を有するに過ぎないことが分かった。

 要するに、この「電波OFF」モード」という表示は、現在、電波が通じるのか否かについては、何も語っていないのである。

 そこで、①の二行目をみると、「ワイヤレス接続をすべて無効にする」と書いてあるので、ここをタップすれば「ワイヤレス接続を無効にする」すなわち、「電波OFF」になるということが分かり、裏を返せば、現時点では「電波OFF」にはなっていないということが分かるのである。

 次に②の二行目の記載であるが、「電波OFFモードを解除します」となっているのだが、要するに「電波ON」の状態にするということである。ところが、「電波」に対して、「OFF」と「解除」の二重否定の形の文になっているため、意味をとるのに一瞬、戸惑うのである。

 では、どのように表示すればいいのか。

 たとえば、次のようにすれば、戸惑うことはない。
電波オン

 もともとの表示との違いは、次の3点である。

 【1】現在、どの状態になっているのかが一目で分かる。
 【2】二行目の説明が、「現在の状態」を示すものではなく、「押した場合にどう変化するか」という説明であることが一目で分かる。
 【3】二重否定を使っていないので、一読して理解できる。

 パソコンや携帯電話の説明には、ここに掲げたように分かりにくい表現が満ち溢れている。なくてもいいような機能は次々と付加されているが、そんなことよりも、ストレスを感じることなく使用できるように表示にも気を配ってほしいものである。

------------------------------------------------------------------------
 最後に、「ワイヤレス接続」という言葉も戸惑いの原因の一つである。要するに「電波による接続」ということで、携帯電話なら当たり前の接続であり、それ以外の接続方法などないのであるが、改まって、「ワイヤレス接続」などという表現を用いられると、何か特別な接続手段のように思えてしまうのである。

 なお、「分かりやすさ」と直結する問題ではないが、①は「無効にする」、②は「解除します」となっている。このように、「である」調と、「です、ます」調が混在していると、「いい加減」な感じがするので、注意しなければならない。もちろん、これは一般論であって、全体として「である」調の文章の中に、一定の効果を狙って「です、ます」調を用いる場合もないではない。


 
検索フォーム
カレンダー
06 | 2020/07 | 08
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
素材、分野別の表示
★ 下記の言葉をクリックすると、関連記事が表示されます。

修飾関係 大学 将棋 司法試験 配置の一致 色彩 IT 外来語 官公庁 論理の飛躍 マスコミ 時間 英語 グラフ 政界 法曹界 地図・案内図 スポーツ 原発 学校 錯覚 NHK 主語述語 京大 言葉の意味 エクセル インターネット 一般企業 東大 指示語 読点 テレビ テレビ朝日 地方自治体 法律 家電製品 図書館 裁判所 

プロフィール

「時間泥棒」仕置人 (改称予定)

Author:「時間泥棒」仕置人 (改称予定)
.

 玉石混淆の情報が溢れる社会の中で、効率よく、的確に、情報を取得し、提供するには、どうすればいいのか、ということを常に考えています。

 ところが、そんなことには無頓着な人も多いようで、読者に対する配慮の一欠片もない文章を目にすることがあります。

 難解な文章で読者の貴重な時間を奪ってしまう人達のことを、「時間泥棒」と名付けました。

 このブログは、「時間泥棒」を立派に更生させることを目的として開設したものです。

 記事を読んで、自分も「時間泥棒」かな、と思ったら、早速、改めて下さい。また、あなたの廻りに「時間泥棒」がいたら、あなたの力で立派に更生させてあげて下さい。

最新記事
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最新コメント
月別アーカイブ
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
リンク