東京医大、女子55人が不正入試・・・

 東京医大入試での女子差別事件が発覚して2年になるが、【朝日新聞デジタル 2018.10.24】の記事の見出しだ。

  東京医大、女子55人が不正入試で不合格 第三者委公表


 「東京医大、女子55人が不正入試」のところまで読んだだけなら、女子55人が入試で不正を行ったように思えてしまう。

 もちろん、「不正入試で不合格」とあるので、女子55人は不正入試の被害者であることは明らかなのだが、一瞬であれ、誤解を招くような表現は避けるべきである。

 改善案は、こうだ。

  東京医大の不正入試で、女子55人が不合格 第三者委公表


 女子学生が不正入試を行ったという誤解は避けることができるものの、「東京医大の不正入試」というだけでは、不正入試の主体は曖昧だ。

 では、こうすれば、どうだろう。

  東京医大による不正入試で、女子55人が不合格 第三者委公表


 助詞「の」は所有や帰属も表す非常に多義的な助詞だが、これを、主体を示す「による」に変更すれば、不正入試を行ったのが受験生ではなく、大学自身であることが明確になる。

 東京医大による不正入試については、以前の記事【医大入試の男女差別の「救済策」】に書いた。

「合格率50%を超え首位返り咲き」  合格率トップ?

 【慶應塾生新聞 2019.9.30】の記事に、こんな見出しがついている。

2019年司法試験合格者発表 慶大、5年ぶり合格率50%を超え首位返り咲き


 「合格率50%を超え首位返り咲き」とあるのだから、誰が見ても、合格率で首位になったと思うだろう。

 記事には、次のような表が載っている。

 
慶應合格者

 これを見ると、慶應の合格率は、京大、一橋、東大に次いで第4位である。

 他方、合格者数については、確かに首位である。

 「合格率で首位」とは言っていない、と弁明するのだろうか?

 愛校心から母校の誇りとばかり、「首位」を強調したかったのだろうが、こんな詭弁を弄するようでは、逆効果だろう。

 福澤先生に叱ってもらおう。 「ボーっと生きてんじゃねーよ!」 ???

 ところで、「慶應塾生新聞」なるものの存在を知ったのは、【Schulze BLOG】で紹介されていたからだ。

 司法試験や法科大学院に関する情報が、網羅的に整理されており、関心のある人にとっては、非常に役に立つ情報源と言える。

 私も、司法試験の情報などは、かつては法務省のサイトを見ることが多かったのだが、最近では、こちらのサイトを見ることの方が多くなった。

 というのも、法務省の情報は単年度限りの情報が多く、時系列で見ようと思ったら、あちこちの頁を見なければならず、非常に煩雑だからだ。

 そういった、あちこちに点在する情報を、一つに整理してくれている点で、非常に便利なサイトである。

 ただ、惜しむらくは、文字情報だけで、グラフなどが殆どないため、数字の意味を読み取るのが大変だったことだ。

 そこで、半年くらい前から、私がグラフを作成して提供するようになったのだ。

 その間の経緯については、【Schulze BLOG 2019.2.23 記事のコメント欄】の3番目以下のコメントでのやりとりのとおりである。

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大阪大学 指定国立大学法人構想  色の減算

 大阪大学のホームページの 【指定国立大学法人制度の概要】に、次のような総天然色の説明図が載っている。

阪大-総天然色

 一目見ただけで、頭がクラクラしてきて、とても、中身を読もうという気にならない。これと比べると、以前の記事【実務に理解の深い教員の養成は急務なのだが・・・  過剰演出は不要】で取り上げた図が、おとなしく見えてしまう。
 
 ともかく、このままでは、とても読むことができないので、以前に紹介した【Color Blindness Simulator】というサイトを利用して、色数を減らしてみた。

阪大-青欠如

 黄色、緑、紫が消え、赤と青緑だけとなって、随分と落ち着いて見ることができるようになった。

 けれども、まだ、不必要に色を使っているように見える。思い切って、モノクロにしてみた。

阪大-モノクロ

 これでもいいのだが、若干、さみしく感じる。必要最小限、色を使ってみるなら、こんな感じだろう。  

阪大-赤


 比較のため、四つを並べてみた。

阪大-総天然色  阪大-青欠如
 
阪大-モノクロ  阪大-赤


 やたらと多彩な色遣いをするのではなく、基本はモノクロで、特に注目してもらいたいところだけに色を使うのが効果的である。
 
 映画でも「シンドラーのリスト」で、モノクロの背景の中に登場する赤い服を着た女の子の映像は、高く評価されているが【「シンドラーのリスト」評価と感想&赤い服の少女の意味も解説】、私も未だに、その場面は記憶に残っている。
 
赤い服の女の子

 この映像は【YouTube】で見ることができる。



大学教員の研究時間割合の減少  帯グラフの添削

 東大新聞ONLINEの記事【教員の研究時間割合 02年度より13.6ポイント減】の中に、こんなグラフがある。

 
大学教員時間割合-1


 せっかくのグラフなのだが、モノクロで、帯グラフの各区分の灰色の濃淡の差が少ないので区別がつきにくい。

 モノクロの場合、真っ白、薄い灰色、濃い灰色、真っ黒の4段階以内にしないと識別が困難になることは、以前の記事【グラデーションのフェイント】に書いた。

 だが、そもそも、東大新聞ONLINEの他の頁では、【上野千鶴子東大名誉教授の入学式での祝辞の評価  帯グラフの工夫 続編】で引用したように、ふんだんにカラーを使っているのだから、ここでも、カラーで分かりやすくすべきだろう。

改善案は、こうだ。

大学教員時間割合-2+


● 各区分の色をイメージに合わせる

 ・ 研究は、冷静沈着ということで、青、教育は、若葉、森の成長ということで緑とした。
 ・ その他は、無彩色の灰色とした。
 ・ 社会サービス活動は、研究関連、教育関連、その他に3区分されているので、それと符合するように、青、緑、灰色の斜線とした。

● パーセントの数字

 ・ 背景に応じて、黒または白とした。
 ・ 目立つように、太字にした。
 ・ 社会サービス活動は、背景が斜線であり、しかも、割合が小さいため隣の区分にかかるので、そのままだと、分かりにくい。
   そこで、長方形を配して、その中に数字を記載した。

 ・ 社会活動サービスの数字は、上下にずらさないと重なってしまうので、教育関連を上、その他を下に移動した。
   同じ教育関連を、ある年度は上、次の年度は下とすると、数字と区分との対応が分かりにくくなる。

● 凡例

 元のグラフの凡例は、上の3つと下の3つとの間に、空白がある。また、上の3つの相互間と、下の3つの相互間では、間隔が異なっている。けれども、そうすべき、必然性は全くない。

 改善案は、6つを等間隔で並べたので、元のグラフのような、不統一はない。

 さらに、「社会サービス活動」という文字が縦に3つならんでおり、「社会サービス活動」が更に3区分されていることが、一目瞭然である。

----- 追記 2019.7.15 -------------------------------------------------------------------

 本稿に関連した記事【色だけに頼らない工夫  Color Blindness Simulator】を書いた。


法科大学院入学者に占める内部生の割合

 すっかりお馴染みになったSchulze BLOGに 【東大学部出身者の東大ローへの進学者数は72名、全入学者(210名)に占める割合は34.3%、人数・占有率とも過去最低を更新】という記事があったので、例によって、グラフにしてみた。

 京大についても、自分でネットで数値を調べて、グラフにしてみた。

内部生・東大


内部生・京大-3


 京大の方は、注意書きしたとおり「入学者」ではなく「入学手続者」や「合格者」の数値になっている期間もあるので、内部生の占有率は、実際とは若干の違いがあるはずだ。

 「入学手続者」には含まれるが「入学者」には含まれないというのは、どういう者か分からない。

 いったんは入学手続をしたが辞退した者、あるいは、入学手続だけはしたが、実際に授業を受けるのに必要な行為(例えば、履修登録など)を決められた期間内に行わなかったため、入学を取り消された者なのか、推測するしかない。

 なお、現時点で京大のウェブサイトに掲載されていたのは、2015年度入学者以降のものであり、それ以前のものは、インターネットアーカイブで確認したものである。

出典は、以下のとおりだ。

 【2007-2012
 【2013-2014
 【2015-2019





上野千鶴子氏の東大入学式での祝辞の論評  理解不能な文章は、早めに見切りを付ける

 上野千鶴子氏の東大入学式での祝辞が話題となっている【BLOGOS 東大入学式の祝辞は、なぜこんなに話題になったのか?】、

様々な論評の中の一節にこんなのがあった【上野千鶴子・東京大学名教授の東大入学式祝辞への違和感】。

私が私の正義の信念から公へ怒りをもつなら、私はその怒りに、私がベットできるすべてまでで答えられるのであって、オール・インをしてはいけない。そのつけはいずれ他者に回る。


「ベット」という言葉は、使ったことはないが、聞いたことは何度かある。「賭け」のことである【 カジノ用語辞典】。

 「オール・イン」という言葉は、聞いたこともなかったが、「賭け」の話の中で出てくるのだから、有り金全部を賭けることだろう、という推測ができるが、調べてみると、ポーカーで手持ちのチップを全部、賭けることだそうだ【ニコニコ大百科】。
 
 こうして日本語になったのだが、何が言いたいのかは、分からない。筆者は、こんな表現で分かると思っているのだろうか。

 この筆者の文には、こんな表現もある。
 

そこでの倫理の形はアーチャー的絶望に至る。

 

では人ができることはその人のATフィールドの延長くらいしかないのかといえば、連帯と友愛がそれを超えるだろう。


 「アーチャー的絶望」は、ネットで検索しても、4件しか出てこず、結局、意味は分からなかった【グーグル検索結果 "アーチャー的絶望"】。

「ATフィールド」は、「アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する特殊能力(バリア)」のことだそうだ【ニコニコ大百科】。「ATフィールド」の意味は分かっても、文の意味は分からない。

 もの凄く、無駄な時間を費やしたようだ。

 ここまで書いて、筆者のプロフィールを確認した【極東ブログ finalventプロファイル】。

 筆者はアルファブロガー(人気ブロガー)であり、老舗出版社からエッセイを出版したりしているそうである。

 そういう事実を突きつけられると、この筆者の文章を理解できない私の頭が悪いのかと、だんだん、自信がなくなって、絶望的な気分になりそうだ。

 いや、絶望している場合ではない。外来語をちりばめた小難しい文章であれば、理解できなくても、いや、理解できないからこそ、そこに魅力を感じる人々が多いのに違いない。そう自分に言い聞かせて、アーチャー的絶望から脱出するしかないだろう。


医大入試の男女差別の「救済策」

 東京医科大学の不正入試を巡って女性差別被害弁護団が結成されたという【東京医科大 女子55人不合格 弁護団「言葉がない」 テレ朝news 2018.10.24

 「女子55人不合格」というのが、どのような意味なのかが気になった。

 検討のため、以下のような説例を想定する。

 合格定員100名のところ、合格ラインを70点とすると、男子60人、女子40人が合格したはずだが、大学側は、男女比を7:3にしようと考え、男子の合格ラインを60点、女子の合格ラインを75点としたとする。

不合格-2

 上の図で、「B」の10人は、合格ラインの操作がなければ合格できたのであり、操作の被害者である。

 では、「C」の5人は、どうか。

 同じ、60~70点でも、男子なら合格したのに、女子であるがゆえに不合格になったのだから、男女差別の被害者とは言える。

 けれども、「C」の5人は、合格ラインの操作がなかったとしても、本来の合格ライン70点に届いておらず、合格はできなかったのだから、合格ラインの操作によって不合格になった、という訳ではない。

 冒頭の「女子不合格55人」というのは、本来の合格ラインに達していたのに不合格になった者(図の「B」に相当する)が55人という意味なのか、操作後の男子の合格ラインに達していたのに不合格になった者(図の「B」+「C」に相当する)が55人なのか、記事を読んでも、どちらか分からない。

 男女差別の救済策として、「B」の10人に追加合格を出すのは当然だが、「C」の5人に追加合格を出すのは、疑問が残る。

 とはいえ、男子は60点~70点で10人が合格しているのだから、その合格を取り消さない限り、「C」の5人に追加合格を出さなければ、男女差別ということになる。

 かといって、追加合格を出したら、本来、合格できなかったのに、大学が男女差別をしていたため、思いがけずも追加合格の恩恵にあずかれるわけで、割り切れないものがある。

 被害弁護団は、どのように考えているのだろうか?

----- 追記 2018.10.25 -------------------------------------------------------------------

 もう一度、得点分布表の数字に注目してほしい。

不合格-2

 出てくる数字は、40,30,20,10,5,100,60 と、全て異なった数字だ(10 だけは、男子の合格者を増やした分と同じだけ女子の合格者を減らすのだから、必然的に、同じ数字にせざるを得なかった)。

 同じ数字を複数箇所で使ったら、読者が混同しかねないからだ。

 この点については、以前の記事【兄の名前は「坂上二郎」】を参照されたい。

 なお、「D」は、元々は、50人だった。「C」の5人と合わせると、55人になる。そうすると、冒頭の見出しの「55人」と同じ数字となり、混同しかねない。そこで、50人を60人に変えた。こうすれば、混同のしようがない。

 自分で、こういった配慮をしながら、おそらく、ここまで配慮をして文章を書いている人は極めて希だろうと思う。けれども、決して難しいことをしているのではない。その気になれば、誰でもできるはずだ。

 要は、自分の文章を、他人に、迅速、的確に理解してほしい、という思いを、実行に移すか否かである。

 読者の皆さんは、自ら実践するのはもちろんのこと、可能な限り、このブログの存在を周囲の人に伝えて、広めてほしい。

 ----- 追記 2020.6.2 -------------------------------------------------------------------

 【東京医大、女子55人が不正入試で不合格 第三者委公表 2018.10.24 朝日新聞デジタル】を読む限りでは、上記の「B」 の意味であり、「C」は含まないようだ。

左下から右上へ その2  医学部入試での男女差別

 医学部入試での男女差別が話題になっているが、東京医大だけでなく他の医大でも広く男女差別が行われていることが明らかになりつつある。その記事の中で、次のような図表が使われていた【合格基準に男女差、疑い 他の医学部、一部受験生優遇も 文科省調査 朝日 2018.10.17】。

合格判定-1


 どうも、見にくい。一般的には、左下から右上に行くほど数値が高くなるというのが常識だが、上の表では、そうなっていないのが原因だ。

 そこで、作り替えたのが、下の表だ。

合格判定-2


 【左下から右上へ】にも書いた。

 ところで、表の中に、「男女ともに合格」「男女とも不合格」となっている点で、何か感じるところはないだろうか。

 合格の場合は「ともに」、不合格の場合は「とも」となっているのだ。

 無頓着に不統一な表現になっているような気もしたのだが、考えているうちに、それなりに合理性があるような気がしてきた。

 合格は嬉しいことなので、喜びを分かち合うという点で「ともに」が馴染むし、他方、不合格は、そっけなく「とも」という方が馴染むような気がする。

 どっちにせよ、大差ないのであるが、日頃から、こういった微妙な違いについて自分なりに考える訓練をしておくことによって、より的確な文章が書けるようになるはずだ。


--- 追記 ---------------------------------------------------------------------

 素材にした表は、新聞の紙面に掲載されていたもので、ネットには載っていなかった。


実務に理解の深い教員の養成は急務なのだが・・・  過剰演出は不要

 法科大学院制度ができて、実務にも詳しい研究者教員の養成が叫ばれているが、なかなか、うまくいっていないそうである。このため、これまでも多くの研究者教員を輩出してきた大学院では、実務にも詳しい研究者教員の養成について、真剣に検討が行われている。

 ウェブサイトを見ると、現状分析と今後の展望に関し、プレゼン用ソフトで作成したと思しき9頁の資料が掲載されている。

 ところが、残念なことに、この資料が、これまで、このブログで取り上げてきた問題点を総取りしたような、突っ込みどころ満載の代物なのである。まずは、説明の前に、実際の資料を見ていただこう。

京大養成-1


【1】 総天然色

 これを目にしたとき、頭がくらくらした。と同時に、モノクロ映画がカラーに切り替わった昭和30年代の映画のポスターに誇らしげに記されていた「総天然色」という言葉を、何十年かぶりに思い出した。

 確かに、プレゼンソフトであれ、ワープロソフトであれ、ありとあらゆる種類の色を表現することは可能である。けれども、「可能である」からと言って、それを実際に行う必要はない。

 これでは、まるで、24色のクレパスを買ってもらって、嬉しくて仕方なく、24本、全部を使って大はしゃぎで絵を描く幼稚園児と同じではないか。

【2】 雲形、ウニ形、人の顔

 1枚の資料の、あちこちに書かれた説明文を際立たせるために長方形などで囲むのは、効果的である。

 けれども、雲形、ウニ形で囲むのは、いかがなものか。

 ことさら奇抜な図形を用いても、図形の印象は残るかも知れないが、図形の印象が強い分だけ、内容の理解、記憶の妨げになり、逆効果である。 

 作者は、おそらく、プレゼンソフトが用意した図形の中から目立ちそうなものを選んで使ったのだろう。

 けれども、そんなことをするのは、たとえば、長距離ミサイルを手にしたら発射して自慢したくなるのと精神構造は同じである、と言ったら、言い過ぎか?

 あと、左下のスマイルマークのような人の顔の図形も、有害無益である。

 もう一つ、別の頁を見ていただこう。

京大養成-2


【3】 日本地図

 中央に黄緑色の日本列島の地図が描かれている。

 その地図の沿岸部を囲うように、深緑色の図形が描かれている。東日本大震災のときの、津波予報の図を思い出したのだが、さすがに、それはないだろう。

 しばらく目を凝らしているうちに、深緑色の図も、やはり日本列島の地図であり、それが背景に配置されている結果、手前の地図で分断されて、日本列島だと分かりにくいのだと気がついた。

 けれども、背景に日本列島の地図を重ねる必然性など、どこにもない。かえって混乱するだけである。


【4】 今の頁は、何頁?

 資料は全部で9頁あり、下の方には、「1 2 3 ・・・ 9」と数字が並んおり、数字をクリックして、その頁に飛べるようになっている。

 けれども、その数字は、全部、同じ色、同じ大きさ、同じ背景であり、いま見ている頁が何頁なのかは分からない。

 よく見ると、右下に(赤い矢印の先)、数字の「5」のようなものが見える。けれども、こんな小さな文字では、そこに文字が書かれていることさえ、気がつかれない。

 せっかく、下に、数字の1から9までを並べているのだから、今の頁の番号の色や大きさ、背景を変えるなどすれば、それだけで、いま何頁なのか分かるのである。

【5】 資料を作成した大学は?

 どこの大学が資料を作成したのかは、資料の冒頭に記載しておけば十分であり、各頁に記載するまでもない。

 とはいえ、中身の各頁に大学名を記載してアピールしたい、というのであれば、それも一つの考え方であろうし、はたから、とやかく言うまでもない。

 資料の右上の、赤い点線の長方形の所には、別の頁では大学名が入っているのだが、この頁だけ、大学名が入っていないのである。別に大学名はなくても困らないのであるが、他の頁には皆、大学名が入っていることから、一瞬、なぜだろうという疑問が生じるのである。

 別に、どっちでもいい話なのだが、こういった不統一感は、資料の読み手に、僅かではあるが、ストレスを感じさせるものである。

 また、それだけでなく、こういった不統一感があると、作成者の注意力、思考の厳密性などにも若干の疑念をもたれ、内容の信頼性にも不安を覚えさせることにもなる。

 なお、「不統一」という点では、実は、一つ前の【4】の最終段落に、次のような「不統一」な表現がある。
  ・ 今の頁の番号の色
  ・ いま何頁なのか

 同じ対象を、漢字、ひらがな、と異なった表現をしているのである。
 
 だが、これは、無頓着に「不統一」にしているのではない。例えば、漢字、ひらがなを逆にするとどうなるか?
  ・ いまの頁の番号の色
  ・ 今何頁なのか

 つまり、ひらがなが続いたり、漢字が続いたりすると、単語の切れ目が分かりにくくなるため、そうならないように、あるときは、漢字、あるときは、ひらがな、と表現して、「結果的」に「不統一」になっているのである。

 要するに、「不統一を避ける」というのも、絶対的なものではなく、それよりも、読みやすさを優先すべきだということである。


 今回の様々な指摘に関連したことは、これまでも書いているので、それらの記事も参照されたい。
 ● フォントの話
 ● 現在の頁は?
 ● 表記のゆらぎ 
 ● あざいお市マラソン

 このブログの素材となったのは、以下のウェブサイトである。
 ● 法科大学院制度下における教員養成

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「時間泥棒」仕置人 (改称予定)

Author:「時間泥棒」仕置人 (改称予定)
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 玉石混淆の情報が溢れる社会の中で、効率よく、的確に、情報を取得し、提供するには、どうすればいいのか、ということを常に考えています。

 ところが、そんなことには無頓着な人も多いようで、読者に対する配慮の一欠片もない文章を目にすることがあります。

 難解な文章で読者の貴重な時間を奪ってしまう人達のことを、「時間泥棒」と名付けました。

 このブログは、「時間泥棒」を立派に更生させることを目的として開設したものです。

 記事を読んで、自分も「時間泥棒」かな、と思ったら、早速、改めて下さい。また、あなたの廻りに「時間泥棒」がいたら、あなたの力で立派に更生させてあげて下さい。

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