温暖で理想的な気候の8月の東京  根拠を精査する必要

 東京オリンピックのマラソン、競歩の会場を、東京の過酷な暑さを避けるために札幌へ変更しようという動きが加速している。

 これに関連して、東京が開催都市に立候補した際にIOCに提出したファイルの中に、8月の東京が「温暖」だという記載があり、詐欺ではないかと話題になっている【玉川徹氏、マラソン札幌開催検討で「ある意味ウソをついたことに…」五輪立候補ファイルに「温暖」の記述 スポーツ報知 2019.10.17】。

 そこで、ネットで公開されている【立候補ファイル】を見ると、実際、「温暖」という言葉があった。

 東京での2020年オリンピック競技大会は7月24日(金曜日)の開会式に続いて、7月25日(土曜日)から8月9日(日曜日)までの16日間で開催し、閉会式は8月9日(日曜日)に予定する。また、パラリンピック競技大会は8月25日(火曜日)から9月6日(日曜日)までの開催を予定する。
 この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である。


 「温暖」でどころではない、「アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候」と書かれている。

 熱中症による死亡事故が当たり前になっている東京が、「理想的な気候」とは、誇張のレベルを超えて、はっきりいって「嘘」である【東京23区の熱中症死100人超 クーラー不使用目立つ 朝日 2019.8.19】。

 ただ、疑問に思うのは、IOCの関係者や、東京と開催都市を争ったマドリードやイスタンブールの関係者も、この立候補ファイルに目を通したはずなのに、この嘘が見逃されてきたことだ。

 ライバル関係にある東京の立候補ファイルを精査し、本当に「温暖」なのか、気象データは公開されているのだから、いくらでも検証できたはずである。

気象庁 過去の気象データ 2019.8.9 東京
東京の気温

 
 こんな記事もある【気温がパフォーマンスを大きく左右 ロンドンマラソンでまさかの結末に……ロンドンマラソン参加レポート】。
 

4月22日(日)に行われた世界6大マラソン(Abbott World Marathon Majors=WMM)のひとつ、ロンドンマラソンは37年の大会史上「もっとも暑い」レースになった。観測された気温は24.1℃、直射日光がきつく体感気温は27℃にまで上昇。過去の記録では1996年と2007年の22.2℃が最高だった。2007年大会では選手73人が熱中症などで病院に搬送された今年も多くのランナーがレース中に倒れ、うち1人が搬送先で死亡するという事故まで起きたのだ。


 ロンドンでは24度でも死者が出たのに、午前8時前には気温が30度を超える8月の東京が、とても「理想的な気候」とは言えないことは明らかだ。

 今回の事態は、「温暖」とか「理想的」といった抽象的概念を何の検証もすることなく受け入れたことによる、当然の帰結ともいえるだろう。

 ここから学ぶべきことは、「最適」とか「最善」といった耳当たりのいい言葉を鵜呑みにするのではなく、その具体的な根拠を検証することを忘れてはならない、と言うことである。

 

複数形は、1人以上・・・

 英語の複数形の【s】の付け方が気になってネット検索をしたら、一番上に【英語の名詞を複数形にする方法:シンプルな6つのルール(例文と例外)】というサイトが出てきた。

 「シンプルな6つのルール」というのに惹かれて、そのサイトを開いてみた。

 最初の一行に、こう書かれていた。
 

本屋が一軒しかない町に住んでいることを想像してみてください。


 この一行を見た瞬間、「これはまずい」と思った。

 ストレートに本題に入ればいいのに、もって回った表現をしている。おそらく、本題に入る前に、画面を2頁分くらいはスクロールすることになりそうだ。

 実際、延々と、こんな話が続いていた。

本屋が一軒しかない町に住んでいることを想像してみてください。

そして、あなたは1つだけぽつんとあるshelf(本棚)に置かれた、一冊のbook(本)を見るのです。

  ・・・ 中略 ・・・

こんな何でも1つしかない世界、なんてつまらないのでしょう!

心配いりません。複数形があなたを救ってくれます!

実際には、あなたの街にはいくつもbookstores(本屋)があるでしょうし、

  ・・・ 中略 ・・・

こっちの方がいいですよね。


 サイトのタイトルは、「英語の名詞を複数形にする方法」となっているのであり、複数形そのものは理解している人を対象にしているように見えるのに、ここに書かれているのは、これから英語を勉強しようとする小学生を相手にするような内容である。

 しかも、本人は説得力があると思って書いているのだろうが、この文章からは「複数形」の必要性を読み取ることはできない。

 例に挙げているのは、現実世界において、物が一つしかなければ困る、複数あったほうがいい、と言うことである。

 日本語には「複数形」はないが、本屋も本も溢れるほど存在するのであり、「複数形」がないからと言って何も困ることはない。

 上記の説明は、現実世界の単数、複数の問題を、単語の単数形、複数形の問題に、すり替え、複数形の必要性を導いている点で、何の説得力もない。

 もちろん、この説明で納得する子どももいるのだろうが、そういうのを「子どもだまし」というのだろう。

 ともかく、こんな話が20行も続いて、本題に入るまで、さらに、20行ほど、どうでもいい話が続くのである。

 我慢して読み進めて行って、ようやく、本題に入ったと思ったら、こんなふうに書かれている。

英語において単数形の単語は、1人の人や1つの物、場所、考えなどを指し示します。複数形は、1人以上の人や、1つ以上の物、場所、考えのことです。


 いうもでもなく、「1人以上」というのは、「1人」を含む概念であり、「複数形は、1人以上の・・・」というのは明らかな誤りである。

 「●●以上」というのは「●●」を含む概念であることは、小学校の1年くらいで習ったはずだ。どうやら、筆者は小学生のときに、こういったことを身につけなかった人なのだろう。

 小学校1年生レベルの常識なのに、よくみかける間違いには、次のようなものがある。

   ○ こんにちは
   ✕ こんにちわ

   ○ 話
   ✕ 話し
   (名詞の「はなし」の場合であり、動詞の場合は、「話します」のように「し」をつけるのは当然である)

 間違いとはいっても、人間社会はよくできたもので、コンピュータのプログラミングのように厳密さが絶対的に求められる世界とは違って、多くの場合、曖昧さ、いい加減さ、多少の誤りがあっても、物事は大体の場合、問題なく進んで行く。

 だが、こういった間違いをする人の文章は、実質的な内容の点でも読むに値しなかったり、論理の飛躍があったり、読んで損したと思う場合が多いのも事実である。

 ネット上には様々な情報が溢れており、読むに値する情報か否かを即座に判断して、無益な情報に時間を無駄遣いしないようにしなければならない。

 普段であれば、「複数形は、1人以上」のような記載を見たら、すぐに打ち切って、別のサイトを探すのだが、今回は、その時点で、ブログの素材にしようと考えたので、引き続き読み進めて行った。

 すると、早速、こんな説明があった。
 

thやphで終わる単語の時は、シンプルに語尾にsを足しましょう。さきほどと同じです。


 単に「s」をつけるだけなら、原則通りである。ことさら取り上げるだけ無駄であるし、こんなのを読まされたら、後で思い出すときに、「th」は、「s」をつけるだけではないような気がしてくる。

 そういう点で、無益などころか、有害である。

 今回は、私も無駄を承知で読み進めたのだから、ある意味で、「期待に違わぬ」ものだった。いや、「期待以上」にブログの素材に使えそうな表現が満載だった。そういう意味では、有益なサイトだったと言えるだろう。

----- 追記 2019.10.17 -------------------------------------------------------------------

 「小学生を相手にするような内容」と書いたが、あくまで、「内容」であり、文字自体は「軒」「棚」のように小学校では習わない漢字が使われている。

 なお、小学生相手の文章を書く際に参考になる【小学校で習う漢字 学年チェック】というサイトがある。

 

大学進学率、欧米並みの80%台  数字の根拠を確認する

 以前、【欧米では・・・】で、欧米の例を無頓着に引き合いに出す愚かさについて書いた。

 今日、たまたま見つけた、富山県の市町村を合併して「大越中国」を作ろうという、郷土愛に溢れた【越中ハンザ都市構想】というサイトで、こんな記述を目にした。

  県内の大学進学率を、現在の50%前半から欧米並みの80%台へ引き上げる


 また、「欧米」である。

 だが、本当に欧米の大学進学率は80台なのか。文部省のサイト【大学進学率の国際比較】に、こんなグラフが載っていた。
 
大学進学率


 ヨーロッパ諸国を青枠□で囲み、80%の所に青い線を引いた。
 
 80%を超えているのは、アイスランド、ポルトガル、ポーランドの3か国だけである。

 このグラフを見ていれば、「欧米並みの80%台」とは、とても言えないはずだ。

 「欧米は大学進学率が高い」という思い込みだけで書いているとしか考えられない。

 せっかくの郷土愛に基づく提言も、客観的な事実の根拠がなければ、説得力をもたないだろう。

 今の時代、ネット検索すれば、たいていの統計数値は容易に入手することが可能である。数字を挙げて議論する場合は、記憶に頼らず、根拠を確認する姿勢が必要である。

 また、逆に、数字が挙げられている場合には、出典が記載されていれば出典を確認し、出典が期待されていなければ、ネット検索で可能な限り数字の根拠を確認すべきである。

ヨウ素の沸点

 【明日に向けて(1737)ヨウ素剤の配布を進めよう!災害対策の強化を、一つひとつ!】の中に、放射性物質の性質に関する説明が載っている。

ヨウ素-1

 原発事故で排出される主な放射性物質について、融点、沸点が何度かが書かれているのだが、文字を目で追っていくだけでは、なかなかイメージしにくい。

 こんなときこそ、グラフである。

ヨウ素-2-2

 グラフを見れば、ヨウ素の沸点が一番低いということが一目で分かる。

「私大は2000万、医大はそれ以上」?

 ラグビーワールドカップの対スコットランド戦で大活躍の福岡堅樹選手は、ワールドカップを最後に引退して、高校生の頃からの夢だった医師を目指すそうだが、同じく東京五輪を期に引退して医師を目指す柔道選手との対談が掲載されていた【五輪で引退、医師の道へ 柔道朝比奈とラグビー福岡 日刊スポーツ 2018.9.27】。

 その中の中で、医師になる道についての解説がある。

◆医師になるまで◆
 大学の医学部で6年間の教育を受け、医師国家試験に合格し、さらに2年以上研修医として経験を積む必要がある。国家試験の合格率は90%だが、大学の入学試験が難関で、偏差値は65を超える学校が多い。倍率も高く、私大では20~30倍の狭き門となっている。私大は学費も高額で、6年間で2000万~4000万円程度、医大はそれ以上が必要とされる。


 理解しがたいのが、この部分だ。

私大は学費も高額で、6年間で2000万~4000万円程度医大それ以上が必要とされる。


 単に「私大」とあり、言葉の上では何の限定もしていないので、「私大一般」を指すとも考えられなくはないのだが、医師になるための大学のことについて書いているのだから、この「私大」というのは、「私立の医大」のことだと受け取るのが普通である。

 そこで読み進めると,今度は、「医大」と出てくるのだから、何のことか訳が分からなくなった。

 とりあえず、「分かりやすく」、図解してみる。

医大の学費


 私大と比較すべきなのは、国公立大であり、医大と比較すべきなのは、その他の大学である。
 
 最初の「私大」というのは、私は、Aのことだと考えたのだが、実は、A+Bを指しているのか?
 次の「医大」というのは、A+Cをさしているのか?
 いくら考えても分からない。
 
 あれこれ考えているうちに、幼稚園の頃、「あいうえお」を覚えかけた頃のことを思い出した。

 大人から、「あいうえお」がちゃんと言えるか尋ねられたときのことだ。完璧に覚えたという自信はなかったのだが、とにかく覚えたということを言いたくて、あいうえお、かきくけこ、・・・と思い出しつつ、声に出して行った。

 途中で、つかえながらも、なんとか、「まみむめも」まで出てきたのだが、次が出て来ない。しばらく沈黙の時間があり、苦し紛れに、こう言った。
 

   あかさたな  


 このように、「あ行」「か行」「さ行」等と「あ段」「い段」等が、交差する概念であることが幼稚園児には理解ができず、並列的なものと誤って捉えていたわけである。
 
あいうえお

 そんな私であったが、小学校に入る頃には、何の苦もなく、「わいうえを」まで言えるようになっていたのは、もちろんである。

 なお、上の五十音表だが、や行や、わ行の書き方は色々あるようだ【五十音表の画像検索結果】。

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閉館の告知  トップ頁だけでは足りない

 台風19号の影響は、電車や飛行機が止まったり、ラグビーワールドカップの試合が中止になるなど至る所に及んでいる【台風19号 3連休を直撃へ 交通機関に影響広がる FNN PRIME 2019.10.11 0:44】。

 とはいうものの、関西地方は直撃を免れ風雨も大したことはなかったので、昼過ぎに近所の図書館に傘を差して歩いて行った。

 図書館の近くまで来ても普段とは違って、ひっそりとしており、これも台風の影響かなどと、のんびり考えていたのだが、玄関の前まで来て、絶句した。

 カーテンが閉じられ、ガラスドアには貼り紙が貼られて、台風のため正午で閉館するとの告知がなされている。

 無駄足を運んでしまった。こんなことなら事前に確認すればよかったと、自分の判断の甘さに後悔しながら引き返した。

 道々、仮に事前にネットで確認していたら正午閉館の告知はあったのだろうか、という疑問が沸いてきた。

 家に戻って早速、図書館のトップ頁を開いてみると、ちゃんと告知されている【図書館】。

 
図書館開館-1

 ちゃんと告知しているのに、見なかった私が悪い、ということか。

 と思いつつ、各分館毎に開館日、開館、閉館時刻の案内をしている頁があるのを思いだし、そちらを覗いてみた【開館日カレンダー】。

図書館開館-3

 なんと、こちらには、台風による臨時閉館の案内がない。

 さらに、「京都市図書館 開館時間」でグーグル検索をすると、検索結果のトップに出てくるのが【京都市図書館 開館時間・休館日】だ。

図書館開館-4

 こちらにも、台風による臨時閉館の案内がない。

 トップ頁で告知していても、こういった頁にダイレクトに来た人には、台風による臨時閉館のことなど分からない。

 情報が的確に伝わらない場合、多くの場合、発信者に原因がある。

 今回の場合でも、図書館側が、トップ頁だけでなく、下の階層の図書館の開館時間に関する頁にも告知を載せていれば、ネットで確認しようとした人には確実に伝わる。

 けれども、発信者の側が常に的確に告知しているとは限らないのだから、情報の受け手の側も、目的とする頁が下の階層の頁の場合でも、念のため、トップ頁から本来の目的の頁まで、順に確認して行くにこしたことはない。

 今回の場合、いつもは、仕事や生活に必要な情報はもちろん、どうでもいいような情報までネットで色々と検索をしているのに、台風接近時に図書館が平常通りに開館しているか、といった大事な情報を検索もせずに出かけたのは、不覚としか言いようがない。

 本日の教訓は、何か行動を起こす際には、必要な情報を十分に自分が持っているか否か、常に考えなければならない、ということである。

「子供達へ」

 神戸の小学校で他の教師による執拗ないじめで体調を壊して担任を下りた教師から子ども達に宛てた手紙が公開されている【「子供達へびっくりしたねごめんね」被害教員からメッセージ 神戸新聞NEXT 2019.10.11】。

手紙

 「無邪気」とか、「崩し」とか、小学生に読めるとは思えない漢字が使われている。調べてみると、「邪」「崩」は中学校で習う漢字だった【漢字辞典 中学校で習う漢字一覧】。
 
 この先生は本当に子ども達に読んでもらおうと思って手紙を書いたのだろうか、そんな疑問が湧いてきた。

 手紙は、画像だけでなく、テキストデータで公開されているので、そちらを読んでみた。

 子供達へ

 急に先生が変わってびっくりしたね。ごめんね。

 私は3年連続して同じ子供達を担任してきた。初めは2年生から上がってきた小さい小さい子供達。それが最後は6年生に向かう大きくなった子供達。とても素直な児童で、行事にはまっすぐ一生懸命、学年の仲が良くみんな前向きな児童であった。


 冒頭の「子供達へ」という表現から、驚いた。ここは、「○年○組のみなさんへ」といった表現にするのが普通だろう。こんな表現が平気でできる人に先生が務まるのか疑問に思った。

 ところが、次の一行は、「急に先生が変わってびっくりしたね。ごめんね。」と語りかける口調になっており、これなら、OKだ。

 と思ったら、「素直な児童で・・・前向きな児童であった。」と文体が一変し、まるで、校長か市教委に宛てた報告書のような言い回しである。

 そして、このまま報告調で行くのかと思ったら、最後の方では「これからもずっとずっと君たちの笑顔は先生の宝物であり、生きがいです。ありがとう。」と書かれている。

 どうして、こんな文体の乱れた文章を書けるのだろうか、不思議でならない。

 ひょっとしたら、執拗ないじめの結果として心身ともに疲れ切って、まともな文章も書けなくなってしまったのだろうか。




 

任天堂の売上高  時系列で見る

 先日、【京都企業  一覧性が大事】という記事を書いたのだが、任天堂の売上高が5000億円にも満たないのに驚いた。

任天堂-1

 「驚いた」というのは、十年くらい前には2兆円近い売上だったように記憶していたからだ。

 調べてみると、【任天堂 売上高7年ぶり1兆円超え スイッチ、業績けん引 毎日新聞 2018.4.26】という記事があり、こんなグラフが載っていた。

任天堂-2


 グラフの意味を読み取るのに若干、時間がかかった。原因は二つある。 

 ・ 売上高は左目盛り、営業損益は右目盛りとなっていること。
   最大値が、2兆円と6000億円で、それほど大きな差はないのだから、同じ目盛りでも支障はないだろう。

 ・ 売上高と営業損益で、ゼロの位置が異なること。
   その結果、2017年度の売上が、ほとんどゼロのように見えてしまう。 

 グラフの見やすさの点はさておき、売上高の上下変動は凄まじいものがある。数年で3分の1以下に減ったかと思うと、翌年は倍増するなど、普通の企業では考えられないことである。

 鉄道会社であれば、前年比で±数パーセントであろう。

 鉄道、電力などのように社会の基盤となる企業は、誰にとっても必要不可欠であり、また、年によって大きく需要が変動することもない。

 任天堂も、トランプ、花札などの伝統的商品については需要が安定しているはずだが、主力商品はゲーム機だ。そこで、調べてみると、ここ十数年のゲーム機の販売台数に関するグラフがあった【任天堂ゲーム機の販売動向をグラフ化してみる(主要ハード編)(最新)】。

任天堂-3


 グラフを見ると、次のことが手に取るように分かる。
  2~4年ごとに新型機が投入され、
  1、2年で、ピークを迎え、
  数年で、ほとんど売れなくなる。

 たまたま、新型機が大ヒットすれば、一気に売上が増えるし、新型機の導入が遅れれば、どんどん売上は減っていく。

 任天堂のような収益構造の企業は単年度だけで業績を見たら、誤った評価をしてしまう。

ネット検索で自己診断?  

 体に異変を感じたとき、ネットで検索すれば、大抵のことは分かる・・・ような気がする。

 そんな風潮に警鐘を鳴らす記事がある。

 【医師の9割が「一般人がネットで正しい情報を得るのは、容易ではない」】という記事で、医師がどう考えているかという調査結果のグラフが掲載されている。

ネット情報-1


 よく見れば、分かることは分かるのだが、もう一工夫ほしいところである。

ネット情報-3

 ・ 「容易にたどり着ける」を灰色から緑にして、ネット検索に肯定的な評価であることを直感できるようにした。

 ・ 各区分の凡例が長いため、一瞬では分かりにくいので、ぱっと見ただけで分かるように、核心部分の数文字を太字で赤または緑にした。



京都企業  一覧性が大事

 「Wa! 京都を発掘する地元メディア」というサイトに【京都の大手企業10選&老舗・中小・ベンチャー企業5選】という記事があり、そこに、「京都の大手企業10選」というのがあった。

 西陣織、友禅染、清水焼といった伝統産業のイメージが強い京都だが、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一氏が在籍する島津製作所をはじめ、京セラ、ローム、任天堂など、ITを中心とした最先端の大手企業の本社も数多くある。

 そういった京都の大企業を、就職活動を控えた大学生の目から整理しているのだが、非常によく、整理されている。

 ただ、全て文字情報だけであり、一覧性に乏しいので、表に整理してみた。

京都企業


 文字情報、それも、普通の文章だと、一つ一つの説明は十分に理解できても、改めて、10の企業を比較しようと思った場合、画面を何度も上下にスクロールしなければならず、大変な作業になる。

 これに対して、表形式になっていれば、一目で比較できるし、そこにデータバーが使われていれば、数値の大小関係も一瞬にして分かるのであり、これだけ便利なものを使わない手はないだろう。

 なお、元のサイトは非常によくできているのだが、いくつか厳密性に欠ける部分もあるので、指摘しておく。

 ・ 企業名に㈱が入っているものと入っていないものがある。
 ・ 大半は創業年だが一部に設立年が記載されたものがある。
 ・ 従業員数について、単独と連結のそれぞれが記載されているものがあるが、どちらか明示されていないものもある。
 ・ 売上については、単独か連結かは全く示されていない。

東京三会の一般会計 

 東京三会(東京にある3つの弁護士会:東京、第一東京、第二東京の各弁護士会)の一般会計について、【Schulze BLOG】に掲載された数値をグラフにしてみた。

東京三会・一般会計


・ 元の表は、一弁、二弁、東弁の順に並んでいたのだが、慣習に従って、東弁、一弁、二弁の順にした【慣習には逆らわない】。

・ 色分けも、最初は緑と赤にしようかと思ったのだが、これも、一般的な色遣いに合わせて、青と赤にした。
 
会計グラフ
会計+棒グラフによる、グーグル画像検索結果












ノーベル賞の発表時刻  比較の対象を間違えない 

 昨年に続いて今年も日本人のーベル賞が期待されるが、生理学医学賞の発表まで、あと十数時間と迫っている(10/6・日・23:50 現在)。

 念のため、【ノーベル財団のウェブサイト】を見たところ、発表までの時間が秒単位まで表示されており、その数字が、文字通り刻一刻と減って行く。

ノーベル賞発表-1
右下の時計は、パソコンのデスクトップに貼り付けた時計

 表示のとおり、あと11時間強ということは、7日の午前中の発表ということになるが、例年は、午後6時過ぎだったように思う。

 そこで、画面をスクロールすると、こんな表示があった。

ノーベル賞発表-2

 ストックホルムの現地時間で午前11時30分というのだから、時差が7時間ある日本では午後6時30分であり例年通りである【Time-j.net 世界時計 - 世界の時間と時差】。

 ということは、あと18時間あまり後ということになり、冒頭の「11:37:38」というのは、大きな誤りということになる。

 では、いったい、どうして、こんな間違いが生じたのか。数字を眺めているうちに、原因が分かった。

ノーベル賞発表-4

 上の図のとおり、ストックホルム時間の発表時刻から日本時間の現在時刻を引き算して、「11:37:38」と表示しているのだ。

 発表時刻から現在時刻を引き算すること自体は正しいのだが、引き算をする以上は、現地時間同士、あるいは、日本時間同士の引き算でなければ何の意味もない。

 本来、比較すべきでないものを比較して引き算をしたために、こんな間違いが生じたのだ。

 翻って考えると、ノーベル財団のウェブサイトの担当者は、発表時刻から、使用しているパソコンに設定された現在時刻を引き算したのであり、これなら、ともにストックホルム時間同士の引き算であり、正しい時間が計算される。

 けれども、世界中のパソコンがストックホルム時間に設定されているわけはなく、それぞれ各地の時間が設定されている訳であり、その時間を現在時刻として、ストックホルム時間の発表時刻から引き算をしたために、上記の間違いが生じたという訳である。

 ウェブサイト担当者が、パソコンの現在時刻ではなく、ストックホルム時間の現在時刻を差し引くようにしていれば、こんな問題は生じなかったのである。

 今回の間違いも、情報の受け手の様々な属性に対する配慮が欠けていたために生じた間違いである。

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----- 追記 2019.10.7 -------------------------------------------------------------------

 ノーベル財団のウェブサイトの間違いについては、その後、毎日新聞が報道している【毎日新聞 2019.10.7 13:49 ノーベル賞カウントダウン 7時間早く「Live!」 財団サイト】。



  

「ペイオフ解禁」街頭インタビューの謎 「他人の痛みは私の痛み」?

 十数年前まで、銀行が破綻しても、預金は預金保険機構によって全額、払戻を受けることができる制度だったが、制度が変わり、1000万円を超える預金は保護されなくなった。いわゆる「ペイオフ解禁」である。

 ペイオフがどうなろうと私の懐とは関係ない話だったのだが、そのころ、テレビ各局が報じる「街の声」を聞いて不思議に思った。

 みな、深刻そうな顔で「困ります」と述べているのだ。

 そもそも、A銀行に1000万円、B銀行に1000万円、C銀行に1000万円と分散して預けていれば、3つの銀行が破綻しても、全額が保護されるのである。

 つまり、どんなに金持ちでも、1000万円ずつ銀行に分散して預金をしておけば、全額が保護されるのだから、ペイオフの心配などいらないのだ。

 ただ、1億円も預金があれば、10行に分散しなければならないのだから、若干、面倒と言えば面倒だが、深刻に悩まなければならないほどの問題ではないだろう。

 確かに、5億、10億ともなれば、50行、100行に口座を開設しなければならないのだから、かなり煩雑になり、悩みも大きくなるだろう。だが、5億を超える預金を持っている人が一体どれだけいるのだろうか。

 【野村総研】によると、こうなっている。
 
金融資産

 世帯単位で、5億円以上の金融資産を持っている数が、8.4万世帯であり、夫が3億、妻が2億でも計算に入っているのだから、個人単位で5億円以上の金融資産を持っている人の数は、8.4万人より少ないことは間違いない。

 また、「金融資産」は、預金だけでなく、保険、株式なども含まれる。【日経新聞】によれば、預金は金融資産のうち半分程度である。

金融資産内訳


 そうすると、5億円以上の預金をもっている人など、8.4万人より、ずっと少ないことだろう。

 このように、8.4万と言う数字が、「世帯当たりの数字であること」、「預金ではなく金融資産についての数字であること」を考慮すれば、大雑把な感覚に基づく数字として、5億円以上の預金をもっている人は、せいぜい、2万~3万人程度だろう。

 こういった街頭インタビューを受けるのは、少なくとも20歳以上であり、高額の預金を持っている人も20歳以上と考えられるから、街頭インタビューを受ける可能性のある人の中で、5億円以上の預金を持っている人は、ざっくり、日本の人口から未成年者の数を除いた1億人のうち、2万~3万人である。

 つまり、1万人に街頭インタビューをしても、5億円以上の預金を持っている人は、2、3人しかいない訳で、インタビュアーが街頭に繰り出しても、そんな人に出くわす可能性は、ほとんどない、と言うことになる。

 そうすると街頭インタビューで深刻な顔をして「困ります」と答えている人は、いったい、何を心配していたのだろうと思うのである。

 単に、「銀行が破綻したら、これまでは全額保証されていたのに、これからは保証されない場合がある」という情報だけで、自分にとっての現実的な意味など考えることなく、「大変だ」と考えていたのである。

 ひょっとしたら、自分のことだけを考えれば対して困る話ではないことは理解しつつも、他人の痛みを我がこととして感じることのできる、「心優しい人々」だったのかも知れない。

 あいにく、私は、超富裕層の悩みを我がこととして感じることのできる優しさは、持ち合わせていない。

----- 追記 2019.10.6 -------------------------------------------------------------------

 注意深い読者の中には気づいた人もいるかもしれないが、野村総研の図は、「金融資産」ではなく、「金融資産」に関するものである。

 以下の計算式のとおり、純金融債の額は金融資産の額より小さくなる。
 
 純金融資産 = 金融資産 - 負債

 従って、5億円以上の「純金融資産」を有する世帯が8.4万世帯ということは、負債を含まない「金融資産」が5億円以上の世帯は、8.4万世帯よりも多いことになる。

 もっとも、その点を考慮したとしても、5億円以上の預金を持っている人が、1万人のうち10人を超えているとは、とても考えられないことであり、「街頭インタビューの謎」が解消するわけではない。

 



新旧・司法試験の結果 2004~2019

 【司法試験の結果 2006~2019】に2006年に始まった新司法試験の受験者数、合格者数・率のグラフを載せたが、これに、旧試験の数字を加えてグラフにした。なお、基礎となった数値は、【Schulze BLOG 平成18年~令和元年 (新)司法試験結果(まとめ)】と、そこで紹介されていた【法務省のサイトの情報 平成16年~平成30年】とに基づく。

司法試験新旧合格者


 前のグラフは、合格率以外は棒グラフにしたが、新旧の情報を棒グラフにすると煩雑になるので、すべてを折れ線グラフにした。

 旧試験をオレンジ色、新試験を青色にしたのは、【司法試験、司法書士試験の合格者の平均年齢の推移】のグラフの色遣いに合わせたものだ。

 新旧試験ともに、受験者数は淡い色とし、合格率は点線にした。

 旧試験の受験者数は新試験とくらべると格段に多かったので、普通にグラフを作ると、とてつもなく縦長のグラフになるが、長さを普通にすると、今度は、合格者数の変化が読み取れなくなってしまう。

 そこで、1万人以上の部分については、高さを7分の1位に圧縮し、目盛りを5000人刻みとした。

 その結果、若干長めではあるものの、適度な長さに収まり、かつ、合格者の変化を読み取ることもできるグラフとなった。

「合格率50%を超え首位返り咲き」  合格率トップ?

 【慶應塾生新聞 2019.9.30】の記事に、こんな見出しがついている。

2019年司法試験合格者発表 慶大、5年ぶり合格率50%を超え首位返り咲き


 「合格率50%を超え首位返り咲き」とあるのだから、誰が見ても、合格率で首位になったと思うだろう。

 記事には、次のような表が載っている。

 
慶應合格者

 これを見ると、合格率は、京大、一橋、東大に次いで第4位である。

 他方、合格者数については、確かに首位である。

 「合格率で首位」とは言っていない、と弁明するのだろうか?

 愛校心から母校の誇りとばかり、「首位」を強調したかったのだろうが、こんな詭弁を弄するようでは、逆効果だろう。

 福澤先生に叱ってもらおう。 「ボーっと生きてんじゃねーよ!」 ???

 ところで、「慶應塾生新聞」なるものの存在を知ったのは、【Schulze BLOG】で紹介されていたからだ。

 司法試験や法科大学院に関する情報が、網羅的に整理されており、関心のある人にとっては、非常に役に立つ情報源と言える。

 私も、司法試験の情報などは、かつては法務省のサイトを見ることが多かったのだが、最近では、こちらのサイトを見ることの方が多くなった。

 というのも、法務省の情報は単年度限りの情報が多く、時系列で見ようと思ったら、あちこちの頁を見なければならず、非常に煩雑だからだ。

 そういった、あちこちに点在する情報を、一つに整理してくれている点で、非常に便利なサイトである。

 ただ、惜しむらくは、文字情報だけで、グラフなどが殆どないため、数字の意味を読み取るのが大変だったことだ。

 そこで、半年くらい前から、私がグラフを作成して提供するようになったのだ。

 その間の経緯については、【Schulze BLOG 2019.2.23 記事のコメント欄】の3番目以下のコメントでのやりとりのとおりである。

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住民投票が行われ、・・・否決されている。  文の流れのフェイント

 NHK放送文化研究所の【文研ブログ #210 地域サービスとしてのジャーナリズムの取り組みと課題 ~ 英米の事例から】と言う記事で、全国ニュースも国際ニュースも地方の視点で伝えると、どんなニュースになるか、ということが述べられている。

 その記事の中で【『BBCの取り組みと地域ジャーナリズムの課題』】が紹介されている。

 イギリス(グレートブリテン・北アイルランド連合王国)からのスコットランド独立の動きに触れた一節に、次のような一文があった(42頁)。

連合王国からの独立をめざす動きも根強くあり,2014 年には独立を問う住民投票が行われ,55対45の割合で否決されている。 


 読んでいて、一瞬、混乱しそうになった。問題点が分かるように、3行に分けてみた。

   【1】 連合王国からの独立をめざす動きも根強くあり,
   【2】 2014 年には独立を問う住民投票が行われ,
   【3】 55対45の割合で否決されている。

  【1】【2】ともに独立方向の内容であり、何の留保もなければ、次に来る【3】も、独立方向の内容だと予測する。

 ところが、実際の【3】は、独立と反対方向の内容であり、肩すかしをくらったような気になってしまう。

 ここは、「順調にはいかない」ということを示唆するために、「行われ」ではなく「行われたが」とすべきだろう。

   【1】 連合王国からの独立をめざす動きも根強くあり,
   【2】 2014 年には独立を問う住民投票が行われたが,
   【3】 55対45の割合で否決されている。

逆接-3


 ここまで読んで、既視感(デジャブ)を覚えた方もいるだろう。

 カリフォルニア州の三分割を巡る住民投票を報じる記事の中の下記の文章だ。

同州で伝統的に強い地盤を有する民主党も、分割案には否定的な立場とみられる。州南部には共和党が強い地域があり、分割で政治的影響力が低下する恐れもあるためだ。仮に住民投票で賛成が多数となれば民主党が多数を占める州議会にかけられることになり、否決される可能性が高い。


逆接-2


 詳細は、【カリフォルニア州三分割 予測を裏切らない文章を書く 】を参照されたい。

 逆接-3逆接-2



ノーベル化学賞分野別一覧  時間感覚の可視化

 ノーベル賞の発表が10月7日(月)と迫ってきて、ネット上では、様々な団体、個人が受賞者の予想を行っている。

 そんな中、化学の専門家が予想するサイトに、化学の分野別の受賞実績を整理した「周期表」が載っている【Chem-Station 投票!2019年ノーベル化学賞は誰の手に!?】。

 「周期表」といえば、メンデレーエフの「元素周期表」だが、以下に掲載した周期表は、「一目で分かる」とは言いがたい。

 
ノーベル化学賞分野別-1

 やはり、時間の間隔を可視化しなければ、「分かりやすさ」は半減する。

ノーベル化学賞分野別-2

 記事の中では「周期表」に基づき色々と分析をして、たとえば、「 有機化学は4〜5年に一度のペースで受賞している」と書かれているのだが、このことを冒頭の「周期表」ら読み取るには数秒はかかるが、下の表だと、一瞬にして読み取れる。

 【時間に関する記事

----- 追記 -------------------------------------------------------------------

 分野別に色分けした方が分かりやすい。

ノーベル化学賞分野別-4

 色が多すぎて多少、疲れるが、こちらの方が、より直感的に分野別の受賞間隔を把握できる。

 「セコイアキャピタルによる30%の株式を取得した資金調達」?

 【自ら築いた超有名IT企業を追い出された創業者10人のストーリーとその後】というサイトに、次のような一節がある。
 

Cisco Systemsの共同創業者であるSandy Lernerは、1984年、当時のボーイフレンドLeonard Bosackと共にCisco Systemsを立ち上げました。

順調な成長を遂げていたCiscoでしたが、セコイアキャピタルによる30%の株式を取得した資金調達を境に状況は一変。

セコイアキャピタルはLernerの許可無くJohn Morgridgeを新たなCEOに就任させ、サポーターであるはずのVCに会社を乗っ取られる形で会社を去りました


 「セコイアキャピタルによる30%の株式を取得した資金調達」というのは、日本語として意味をなさない。

 ただ、こういうことを言いたいのだろうということは分からないでもない。資金と株式の移動を図示した下記の図だ。

シスコ

 なぜ、冒頭のような意味不明の日本語になったかというと、名詞と名詞を繋ぐ「による」「の」「を」といった言葉が部分的には正しいものの、これらの言葉と文の他の部分との対応関係が乱れて全体として統制がとれなくなったからだ。

 一例をあげると、「セコイアキャピタルによる・・・株式を取得した」となっているが、「による」には、動詞ではなく、名詞が対応しなければならないのだから、「セコイアキャピタルによる・・・株式の取得」でなければならない。

 以下に改善案をいくつか示す。
 

セコイアキャピタルが30%の株式を取得することになった資金調達を境に状況は一変

セコイアキャピタルによる30%の株式の取得を代償にした資金調達を境に状況は一変

セコイアキャピタルに30%の株式を付与して実現した資金調達を境に状況は一変


 冒頭の第三段落の「サポーターであるはずのVCに会社を乗っ取られる形で会社を去りました」というのも、主語がないので落ち着かない。

 一つの主語のあとに複数の述語がある場合、その主語は、最初の述語の主語であるだけでなく、二番目の述語の主語を兼ねているのが普通である。

 だが、ここでは、最初の述語「就任させ」の主語はセコイアキャピアルであるから、セコイアキャピタルが「会社を去りました」ということはありえず、「会社を去りました」の主語は、「Lerner」でなければならない。



 

コネクテッド・インダストリーズ

 2017年通商白書では、「コネクテッド・インダストリーズ」という言葉が使われているが、馴染みのない言葉であることは、経産省も自覚しているようで、経産省のサイトに【コネクテッドインダストリーズって何?】という頁を設けて解説している。

 「日本の新しい『産業革命』の戦略を分かりやすく解説」と謳っているのだが、内容の分かりやすさを論じる以前の問題がある。

 まず、実際の画面を見ていただこう。

コネクテッド・インダストリー-1

 文字が薄い灰色で、この上なく読みにくい。

 比較のため、私のブログの記事の一部を切り取ったものを掲げる。

コネクテッド・インダストリー-2

 真っ白の背景に真っ黒の文字だと、コントラストが強すぎるので、多くのサイトでは、文字は多少、灰色がかった色になっている。

 けれども、経産省の上記の説明の頁のように薄い灰色にしてしまうと、目をこらさなければ読むことが出ず、その結果、内容に集中できなくなり、本末転倒である。

 国民にはあまり知らせたくない情報を、情報隠しとか説明不足とか非難された場合に言い訳できるように、とりあえずホームページに掲載した、ということなのか、あるいは、内容に集中して読まれると中身の空疎さが赤裸々になってしまうからなのか、理由は分からない。

 少なくとも、こんな霧や霞のかかったようなサイトを作っている人達に、本当に国民に情報提供しようという気持ちがないことだけが確かなようだ。こんな人達の生息場所が「霞が関」というのも、ブラックジョークとしては秀逸である。

 ともかく、このままでは、経産省のサイトを読む気にはなれない。しかたなく、全文をコピーして一太郎に貼り付けて読んでみた。ちなみに、ワープロソフトであれば、背景色、文字色ともに自分好みの色にできるので、最も読みやすい状態で読むことができるのだ。

 せっかく「読める」ようになったのだが、読み進めるに従って、ストレスが増して行く。

 「コネクテッドインダストリーズって何?」という表題なのだから、冒頭で、「コネクテッド・インダストリーズとは、○○○○○○・・・のことです。」という簡潔な説明を掲げるべきである。

 ところが、どこまで行っても、そんな説明はなく、「『第4次産業革命』と呼ばれる変革を踏まえ、日本が打ち出した戦略がコネクテッドインダストリーズだ。」とか「政府はドイツで開かれた国際情報通信技術見本市『CeBIT(セビット)2017』で、コネクテッド・インダストリーズを発表した」といった話が延々と続いている。

 しかたなく、最後まで読んでいくと、朧気ながら「コネクテッド・インダストリーズ」の意味が分かってきた。

 日本の企業には様々な情報が蓄積されているのだが、それが社内的にも、産業界全体としても特定の部署、特定の企業の中に止まっていて十分に活用されていない、AIの進展により膨大な情報を処理して新たな技術革新が行われる基盤が整備されつつあるのだから、それに併せて、企業内、企業間で蓄積された情報を共有、結合することが求められる、ということのようだ。

 そういうことなら、そもそも、「コネクテッド・インダストリーズ」といった馴染みのない言葉を用いるのではなく、「産業情報の共有化」「産業情報の集積利用」とか、日本語で、ある程度、中身を推測できるような言葉を用いるべきである。

 ちなみに、白書には外来語が満載であり、ざっと目次の項目から拾っただけでも、次のようなものがある【2017 通商白書】。
 
  ・ 我が国の経常収支の動向とインプリケーション
  ・ インクルーシブな成長に関する国際的な論調
  ・ 新輸出大国コンソーシアム
  ・ インバウンド対応
  ・ サイバーに関する国際協調

 外来語辞典の編纂者なら、白書から外来語を拾っていけば、見出し語は、おおよそ網羅できることだろう。

 それにしても、外来語使用についての、この凄まじいまでの張り切りようからは、内容の陳腐さ、空疎さを、目新しい言葉で覆い隠そうとする、自信のなさが透けて見えてくる。

 なお、本稿と共通の話題については、【外来語に関する記事】を参照されたい。

----- 追記 2019.9.30 -------------------------------------------------------------------
 
 白書には、次のような表記のゆらぎがある。

  コネクテッド・インダストリーズ
  コネクテッドインダストリーズ
  Connected Industries

 このブログ内では、引用部分は除いて、「コネクテッド・インダストリーズ」に統一している。





結婚、離婚を図解する

 数人の男女が結婚離婚を繰り返しているとしよう。

 時系列で整理すると、普通は、こんなふうになる。

結婚-1
Wikipedia 中山美穂 辻仁成 南果歩 渡辺謙

 必要な情報は網羅されているのだが、より直感に訴えるには、こんな図にするのがいい。

結婚-2


 ・ 最大の利点は、結婚期間の長さが視覚的に理解できる点だ。

 ・ 主要な事件を書き混むことによって、いつ頃のことかを、実感することができる。


----- 追記 2019.9.29 -------------------------------------------------------------------

 もう一つ、作ってみた。

 
結婚-3
Wikipedia 渡瀬恒彦 大原麗子 森進一 森昌子

原発マネーの行方 マスコミの能力

 関西電力のトップが原発のある高浜町の助役から金品を受け取っていたことが発覚した。事件を報じる記事【関電会長ら6人に1億8000万円 福井・高浜町元助役から 原発マネー還流か 毎日新聞 2019.9.27 12:39】に、以下のような分かりやすい図が載っている。 

関電資金提供

 事件を受けて、社長の記者会見が行われたので、会見での質疑応答【関電金品受領問題会見詳報(1)受領は20人、計3億2千万円「社会の皆様に多大なご迷惑」岩根社長謝罪 産経新聞 2019.9.27】を読んでみた。

 全体として、以下の繰り返しである。

 ・ 聞かれたことに答えない。
 ・ 答えがなくても、再度、質問をすることなく、次の質問をする。

 責任者である社長の不誠実さは、今さら言うまでもないが、責任者が不誠実であればあるほど、記者の厳しい追及が求められる。ところが、回答がなくても、それ以上の追及をしていないのである。こんなことを繰り返していれば、不祥事の度に開かれる記者会見で、不祥事の当事者に、ますます舐められることだろう。

 ともかく、具体的な質疑内容を挙げて、どこが問題かを明らかにしていこう。

--個人口座への振り込みはないのか。岩根社長自身は

 岩根社長「私のところにはない」


質問は、以下の2点である。

 ・ 個人口座への振込の有無
 ・ 社長の個人口座への振込の有無

ところが、社長は、社長の個人口座への振込を否定しただけで、他の役員の個人口座への振込の有無を語っていない。つまり、初めの質問には答えていないのである。

 こういう中途半端な回答がなされた以上、こう聞くべきである。

 「社長以外の役員の個人口座への振込はなかったか」

--返金されているというが、国税の調査がなければ、返金はなかったのか

 岩根社長「儀礼の範囲内でないものは受け取ってはならないということを、継続している。メモをつけて、どれくらいのものを預かっているかを記録していた。返却したものもある。そういう対応していました」


 質問自体が不適切である。少なくとも、次のように、二段階で質問すべきである。

  ・ 国税の調査の前に返金したものはあるのか
  ・ (「ない」ということを確認した上で)国税の調査がなかったら、返金は行われなかったのか

 また、より具体的に、こう聞くべきだろう。
  ・ 国税の調査の前に、何件、いくら返金したのか、調査の後は、どうか。
 
 さらに、より具体的に、いつ、いくら返金したのかを尋ねるべきだろう。 

 --背広券を使用していたケースもあったというが

 岩根社長「基本的に、儀礼的な範囲のもの以外は返却したが、儀礼的であれば、そうでないものもあった」


 質問された背広券の使用の有無は答えていないのに、それ以上の追及はない。

 背広券の中で「儀礼的な範囲」のものと範囲外のものがあり、範囲内のものは使用した、と言っているようにも解される。

 だが、「儀礼の範囲」とういのは、当事者の従前の関係によって異なる。「背広券」といっても役員クラスが相手なのだから、2万、3万といったレベルではなく、少なくとも、5万、10万だろうが、それを「儀礼的」と考えたのか否かも追及すべきである。

 質疑応答は延々と続くのだが、一事が万事この調子だ。

 1対1の記者会見ではない。新聞、テレビ、通信社と少なくとも十数社の記者が会場にいるのである。それなのに、この体たらくだ。

 取材の第一線は若手記者が多いとは言え、こんないい加減な記者会見を終えて帰ってきた記者に対して、デスクや先輩記者は何も言わないのだろうか。

 テレビドラマで、エリートを自称する社員が駄目社員の頭を指で小突きながら、こう言ったシーンを想い出した。

   「お前のここに入っているのは、カニ味噌か?

 そう言えば、高浜の名産は、「越前がに」だ【日本の郷文化 高浜町の名産物】。

 なお、「カニ味噌」発言は、発言者の側は気の利いた冗談のつもりであったとしても、客観的にはパワハラ発言であることは言うまでもない。

 最後に、マスコミの能力に疑問を持っている人も、マスコミを全面的に信頼している人も、【マスコミの能力に関する、これまでの記事】を、ぜひ、読んでほしい。

----- 追記 2019.9.28 -------------------------------------------------------------------

 冒頭の図では、関電幹部が受け取ったのは、1.8億円となっている【関電会長ら6人に1億8000万円 福井・高浜町元助役から 原発マネー還流か 毎日新聞 2019.9.27 01:07 最終更新 12:39】。

 他方、昨日11時からの記者会見で明らかにされた金額は、3.2億円である【【速報】関電会長らに3億2000万円 「深くおわび」FNN PRIME 2019.9.27 11:51】。

 時系列を見ると、こうなる。

  01:07 毎日新聞   独自取材に基づき、1.8億円の図を掲載
  11:51 FNN PRIME 記者会見に基づき、3.2億円と報道
  12:39 毎日新聞   内容を更新したが、記者会見で発表された 3.2億円の情報は、反映されなかった。 

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京都大学留学生受入数の推移

 京大のサイト【外国人留学生受入数の推移】に、こんなグラフが載っていた。

留学生-1


 ● 人数を表す縦軸の目盛りが、ゼロでなく、1000で始まっている。結果として、目盛りに注意しないと留学生が倍増したように見えるが、それは誤解である。

 ● グラフの下の方には、一覧表があり、その表には、平成7年からの数字が載っており、しかも、留学生の内訳(学部生、大学院生、非正規生)まで載っている。

 そこで、一覧表のデータ全体を元に、グラフを作成してみた。

留学生-2


 上のような折れ線グラフが分かりやすいが、簡単に数値を視覚化するには、以下のようなデータバーという方法もある。

留学生-3


「職員の制裁」   可哀想な職員、あるいは、粗暴な職員

 少し古くなるが、【職員の制裁について】という、日本年金機構からの発表がある。

制裁

 コンビニなどで店員の対応が悪いとして客が店員に罵声を浴びせて土下座させたりといった事件が話題になっていたこともあり、私は、てっきり、年金の受給の件で年金事務所を訪れた高齢者が職員の対応に憤激して、手を出すとかしたのかと思った。

 けれども、「職員の制裁」とあるだけで、「職員に対する制裁」とは書いていない。

 ひょっとすると、「職員による制裁」かもしれない。

 つまり、職員の対応を非難する高齢者に職員が逆ギレして高齢者を突き飛ばすなどしたのかも知れないと考えたのだ。

 こんなふうに助詞の「の」は、「主体」を表す場合もあれば「客体」を表す場合もあるので、要注意だ。

 そんなことを考えつつ、実際の発表内容を見て、肩すかしをくらったような感じがした。

 年金事務所の所長が勤務時間の内外にツイッターで不適切な投稿を繰り返したので、処分したというのである。

 そういうことなら、「制裁」ではなく、「懲戒」という、より適切な言葉を使うべきだ。

 「懲戒」も「制裁」には違いないのだが、「懲戒」は組織が所属員に対して正規の手続に基づいて行う、という、より限定した意味を持っている。

 他方、「制裁」は、組織に限らず個人によって加えられる場合もあり、また、「私的制裁」という言葉もあるように、手続に則ったものであるか否かも問わない言葉である。

 従って、「制裁」と言われると、本来の「制裁」のうち「懲戒」に当たらないものを指して言っているように思うのだ。

 例えば、「動物」が畑を荒らして困る、と言う場合、その「動物」は、普通は、「人以外の動物」という趣旨で使われているのだ。

 もしも、実際に人が畑を荒らしているのなら、「動物」という広い概念を使わず、端的に「人」と言えばよいのだ。

制裁-1

 話は戻って、「職員の制裁」というのが公的機関で広く使われているのか調べてみた。

 すると、「職員の制裁」というのは、年金事務所や社会福祉事務所関係に限られ、官公庁、自治体など公的機関は、「職員の懲戒」という言葉を使用していた。

 とすると、「職員の制裁」というのは、旧厚生省の年金、社会福祉関係の部署で過去に使われていたのが、組織形態が変わっても、世間一般の用語法に流されることなく、連綿として受け継がれてきた「伝統文化」というべきかも知れない。

  本日の要点  

   助詞「の」は使わず、「に対する」「による」と表現する。 

   限定された意味を有する的確な言葉がある場合は、その言葉を使う。

「と金にごとくはない」

 宮崎県出身の将棋棋士と言えば、谷川浩司九段の唯一の弟子で、将棋漫画の主人公のような名前の都成竜馬五段が有名だが、その宮崎県で行われた将棋大会を報じる記事の中に、次のような記載がある【EMIとTABOの将棋世界 宮崎日日新聞 2016.12.4】。

 
ごとくはない


穴熊を攻めるに、と金にごとくはない。 


 「ごとくはない」って何だろう。

 名詞で「ごとく」と言えば、思い浮かぶのは五徳だが、普通は将棋の観戦記の中に出てくる単語ではない。

 では、「如く」か? 比喩的表現をする際に、例えば、「プロ棋士の如く、鮮やかな手順で玉を追い詰めた」というふうに使われることもあるが、ここは、比喩ではない。

 文脈から考えると、相手の穴熊囲いを攻めるには、攻める過程で駒を捕られることは避けられないので、どうせ捕られるなら価値の低い「と金」を使うのが一番いい、ということを言いたいのだろう。

 だったら、「と金にしくはない」だ。漢字を使えば、「と金に如くはない」となる。

 そうか、観戦記者は「如くはない」の読みを「ごとくはない」と間違って覚えていて、その読みを書いたのだ。

 如 (し) くはな・い

それに及ぶものはない。それが最もよい。「用心するに―・い」
.。。。。。。。。。。。。。。。。         。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。デジタル大辞泉(小学館)

 
 今回のような誤記を見ると、新聞社の整理部は、どうなっているのだろうと思う。
 
 「如くはない」の読みは、特別に難解なものではなく、新聞社の入社試験に出てきてもいいレベルのものである。そんな漢字の読み誤りが放置され、読者の目に触れるのである。

 観戦記は、新聞社の記者ではなく、記者としての訓練を経たことのない、プロ棋士、アマ高段者、詰め将棋作家などが務めることもあるのだが、そんな場合こそ、専門家である新聞社の整理部がバックアップしなければならないはずである。

 ネット上には、このレベルの誤記は山ほどあるが、個人のブログなどでは、やむを得ない面もある。私だって、今回指摘したレベルの間違いを冒していないという自信はない。

 けれども、新聞記事は、個人のブログではない。組織として何人もの目に触れた上で公にされているのだ。

 確かに、大勢で見ても見つけられないという類いのミスもある。単純な誤字脱字とか、「薇薔」のように一見正しそうだが順番が逆になっている漢字とかであり、人がチェックする以上は根絶は無理かも知れない【薇薔、蝠蝙、拶挨】【あざいお市マラソン】。

 けれども、今回のは、「と金にごとくはない」という、そのまま読めば意味不明な記述である。「チェックをするぞ」と気合いをいれなくても、普通に読めば、おかしいことに気づくはずである。

 こういった誤りが見過ごされて新聞の紙面に載ってしまうのは、なぜなのだろう、不思議でならない。

----- 追記 2019.9.26 -------------------------------------------------------------------
 
 冒頭の【EMIとTABOの将棋世界】のEMIというのは、将棋の女流二級の【山口絵美菜女流1級】であり、TABOというのは、その弟の山口孝貴元奨励会初段である。

 ブログを書いているのは、二人の母親である。

 弟の方は京大出身の初の将棋の棋士になるかと期待されていたのだが、学業を優先して奨励会は退会した。姉の方は、京大文学部を卒業直前に女流2級に昇級して、女流棋士となり、対局の解説の聞き手や、将棋界に関する記事【日本将棋連盟・将棋コラム】【日本将棋連盟・女流棋士ブログ】などで活躍している。

 
 




司法試験予備試験実施結果 改訂版

 【司法試験予備試験実施結果】にコメントをいただいたので、これを踏まえて、改訂版を作成した。

司法試験予備試験結果・改訂版


 どのように改訂したのか、コメントを引用しつつ、解説する。

● 受験者数、合格者数については数値の記載があるが、何故か合格率については記載がない

 指摘に従って、合格率も記載した。
 
 合格率まで記載すると、ごちゃごちゃすると考え、記載しなかったのだが、実際、記載してみると、そうでもない。


● 折れ線が破線ではなく、点線になっているため、マーカーと混在してしまい見辛い

 確かに見づらい。

 指摘に従い点線をやめて破線にしてみたのだが、それでも見づらい。
 そこで、折れ線の太さを変えたり、いろいろ試みたのだが、どうもうまく行かない。
 そこで、発想を変えて、マーカーの形を変え、以上の形になったのだ。

 最初から、マーカーを変えるという発想があれば、折れ線に拘り無用な試行錯誤をすることもなかったのだ。
 
 あたりまえのことだが、AとBという二つの要素が混在して見にくいときは、Aを変えることだけでなく、Bを変えることも検討すべきだ、ということである。

 こんなふうに、些細な「失敗」でも、その「失敗」を、より抽象的な命題にして頭に刻みつけておくことが大事だと思う。抽象度が高いほど、同じ「失敗」を繰り返さなくなるはずだ。といっても、あまりにも抽象度が高いと、役に立たなくなる。なにごとも、「ほどほど」ということだ。


● 単位は括弧書きにする。例:(人)、(%)

 指摘に従って括弧書きにした。

 私の趣味ではないのだが、政府の白書などのグラフでは括弧書きが多いようなので、それに従ったのだ。

 「分かりやすさ」の追究は、ともすれば独善的になりかねず、ときに大勢に従うことも必要だ。

 かといって、無批判に大勢に従うだけでは、何の進歩もない。

 ここでも、バランスが必要ということだ。

 漱石の言葉を思い出した【草枕 (青空文庫)】。

山路を登りながら、こう考えた。
 智に働けば角が立つ。
 情に棹させば流される。
 意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。




● 令和元年度の最終合格者数・率が何故記載されてないのか理由を注記する

 指摘に従い、注記した。

 令和元年度の最終合格発表がまだ行われていないことは、関係者にとっては当然に知っていることなので記載するまでもないと考えたのだが、読者の誰もが知っているとは限らないのであるから、注記する方が親切というものだろう。


● グラフを作成するときは必ず出典を明記する。例:(出典)法務省ウェブサイト

 指摘に従い、出典を明示した。

 ただ、私が直接に法務省の資料を参照したのではないので、出典の明示としては変則的な形になった。

 国の資料は、情報量は膨大で多岐にわたるのだが、関連する情報が散在していて一覧性に欠ける場合が多い。Schulze BLOG のように、そういった情報を整理して公開してくれていると、それを元にグラフを作成するのは容易になる。 


● タイトルの再考。例:「〜の推移」

 変更していない。

 例として、「〜の推移」とすることが提案されたが、折れ線グラフを見れば「推移」であることは明白であり、ことさら「推移」と書くのは、くどすぎると考えたからだ。


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冷えた味噌汁、溶けたアイスクリーム グラフの優劣

 冷えた味噌汁を飲んで塩辛く感じたり、溶けたアイスクリームを舐めて甘ったるく感じたりといった経験をした人は多いことだろう。

 こういった経験から、辛さ、甘さが、単に塩や砂糖の量だけ決まるのではなく、食品の温度にも左右されることは誰でも知っていることだろう。

 そういった味覚と温度の関係について、【けせらんぱさらん 「冷や」 は死語? [酒]】というサイトに分かりやすい図が載っていた。

味と温度-1

 これを見ると、以下のことが分かる。

  ・塩味 温度が低いほど強くなる。
  ・甘味 体温くらいがピークで、それより高くても低くても、弱くなる。
  ・苦味 温度が高いほど少しずつ弱くなるが、体温を過ぎた当たりから、急激に弱くなる。
  ・酸味 あまり変わらない。
 
 他にも、【アスレシピ 溶けたアイス、ぬるい缶コーヒーはなぜ甘い?/キッチンは実験室(26)】というサイトに、こんなグラフがあった。

味と温度-2

 一目見て、こちらのグラフの方が分かりやすい。

 「分かりやすさ」の原因は、以下のとおりである。

  ・ 「塩味」「甘味」といった凡例が、グラフのすぐ側に記載されてる。
  ・ 凡例とグラフで同じ色が使われている。
  ・ 凡例の横に、塩やケーキのように、その味を連想させる食品が描かれている。
  ・ 温度の欄が、冷たい、熱いのイメージに合わせたグラデーションになっている。

 こんなふうに「分かりやすさ」のための工夫が凝らされているのだが、大きな問題がある。

 グラフの折れ線を、上下のグラフで比較すると、まったく、逆方向になっている。

 そこで、グラフの左端の目盛りのところを見ると、上のグラフは「味の強さ」、下のグラフは「閾値」となっている。  

 閾値というのは、あまり日常的には使われない言葉だが、境目となる値のことである。

 このグラフの「塩味」に即して言えば、「塩辛い」と感じるのに要する量が、温度が高いほど大きい、ということである。

 理屈上では分からないことはないのだが、温度が高くなれば塩味を感じにくくなるのに、グラフは右上がりになっているのは、直感を逆なでされているような感じがする。

 どちらのグラフが優れているかといえば、上のグラフであることは、間違いない。

 なお、どちらのグラフも、温度の刻みが、・・・27度、32度、37度・・・と、きりの悪い数字なっていることから、共通の資料に基づいて作成されたグラフと思われる。

言語選択

 先日の記事【高画質、高性能、高品質  表記のゆらぎ?】で、「操作説明の英語版【English (United States)】を確認してみた」と書いたのだが、実際に英語版を見つけるのに若干、手間取った。

 最初に日本語版の頁で英語版はどこかと捜したのだが、English という記載はなく、画面の左下に、こんな表示があった。
 
言語選択-1

 試しに、ここをクリックしてみると、こんな一覧表が出てきた。

言語選択-2

 そこで、English を捜したのだが、English (Australia) English (Canada) English (India) ・・・同じ English が地域毎に細分化されて、その中から、ユーザーに最も馴染みのある English を選択できるようになっている。

 それはそれで各地域の英語話者の多様性に対応した素晴らしい配慮なのだが、反面、どれを選択すればいいのか迷ってしまう。

 日常的に目にしている米国か英国の English を捜したのだが、一つずつ見ていかないと行けない。

 では、どうすればいいか。改善案を考えてみた。

【1】 地図上に配置
 
言語選択-3

 こんなふうに地図上に配置されていたら、一瞬で、English (United States) を見つけることができる。

【2】 塊で配置

言語選択-4

 こんなふうに、英語なら英語、フランス語ならフランス語と、大きな言語区分ごとに一塊になっていたら、最初から捜す範囲が明確なので、より見つけやすいだろう。

 English (United States)の「U」はアルファベットの後ろの方なので、English (United States)を捜すには、English の塊の後ろ方を見ればよい。

 ところが、English が塊になっていないと、English が10種類くらいに細分化されているのか、あるいは、20種類に細分化されているのかと言うことは分からず、見当を付けて捜すことができないのだ。

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箇条書きの効用

  便利なフリーソフトを集めた「窓の杜」というサイトがあるが、そこに【【Excel効率化】リボンのタブを切り替えて使いたい機能を探すのは面倒!よく使う機能を1つのタブに集めるテク】という記事があった。 

 そんな時、自分がよく使う機能だけを集めたタブがあったら便利だと思いませんか? そこで今回は、自分がよく使う機能のコマンドを集めたオリジナルのタブをリボン上に作成する方法を解説します。具体的な手順としては、まず、何も設定されていない空欄のタブを作成して、そのタブに自分がよく使う機能のコマンドを追加していきます。そして最後に、そのタブをリボンにあるタブの先頭に移動します(そうすることで、シートを開いた時に常にそのタブが表示されるようになります)。では早速やってみましょう。


 特別に「分かりにくい」というわけではないが、もっと「分かりやすく」することは、可能だ。

 そんな時、自分がよく使う機能だけを集めたタブがあったら便利だと思いませんか? そこで今回は、自分がよく使う機能のコマンドを集めたオリジナルのタブをリボン上に作成する方法を解説します。具体的な手順は、こうです。

【1】 何も設定されていない空欄のタブを作成
【2】 そのタブに自分がよく使う機能のコマンドを追加
【3】 そのタブをリボンにあるタブの先頭に移動

(タブを先頭に移動することで、シートを開いた時に常にそのタブが表示されるようになります)。
では早速やってみましょう。


 三段階で何かをするということは、文字を見なくても分かる。箇条書きになっていなければ、何段階の操作が必要なのか、最後まで読まなければ分からない。

 箇条書きにすれば分かりやすいということは、誰でも知っていることだ。

 けれども、箇条書きにせずに、だらだらと、一つの文の中に書いている例をよく見かける。

 箇条書きがいいと言っている私でさえ、これまでの記事を見返してみると、ここは箇条書きにした方がよかったかな、と思えることがある。

 なぜ箇条書きを避けるのか考えてみると、箇条書きが多いと、なんとなく、文章としての完成度が低いように感じられるからではないか。
 
 警察の調書方式(以下のような書き方)を避ける心理と似ているのかも知れない。
 

私は、
  平成27年6月3日午後6時頃から、
  京都市中京区高倉通夷川上るの割烹「しまむら」で、
酒を飲んでいました。その時に飲んだのは、
  生ビール1杯、
  冷酒2合、
  チューハイ1杯
でした。

 
 さらに言えば、メールの件名を、体言止めにしてしまう心理とも似ているように思う。

 調書方式、体言止めにいては、下記の記事に書いた。

 【意味の塊ごとに改行する -調書方式-
 【「分かりにくさ」の原因は、これだ

 完成度が低く感じられようと、奇異に感じられようと、また、泥臭く感じられようと、「分かりやすさが第一」と考え、以下の3点を徹底すべきである。

 ・ 箇条書きにする
 ・ 意味の塊ごとに改行する
 ・ 件名などに体言止めを使わない


高画質、高性能、高品質  表記のゆらぎ?

 エクセルの画像貼り付けのことで疑問があったのでネットで調べたところ、マイクロソフトのヘルプサイトに【Office で画像を挿入するときの既定の解像度を変更する】という記事があり、次のように詳しく書かれていた。
 
 問題の箇所をで囲っている。
画質設定-1

 解説の最初に2行の説明文があり、その下に実際の操作画面のキャプチャー画像(画面の一部を切り取った画像)が載っている。

 そこで、説明文とキャプチャー画像とを照らし合わせて操作手順を確認することになる。

 まず、説明文の「既定の解像度」というのをキャプチャー画像の中から探すことになるのだが、そこには、「既定の解像度の設定」と、微妙に異なる表現が使われている。

 さらに、説明文の「高画質」という言葉はキャプチャー画像にはなく、「高性能」という言葉がある。

 似通った言葉だが、「高画質」は画像に限った言葉であるのに対し、「高性能」というのは、画像に限らず、広く使われる言葉である。だが、説明文で「選択します」と書かれて、キャプチャー画像では、ドロップダウンリスト(マウスでクリックすると、その下に出てくる選択肢の一覧)に「高性能」とあり、他は、330ppiといった数字だけなので、「高画質」=「高性能」と解さざるを得ない。

 それはさておき、とりあえず、実際にエクセルを操作して説明通りに進んでいくと、こんな画面になった。

画質設定-3

 解説の画像ではドロップダウンリストの一番上の「高性能」と表示されるはずだった場所には、何と、「高品質」と表示されている。

 意味としては、同じようなものだし、他に、画像に関連したドロップダウンリストが出てきそうな所はないので、単なる「表記のゆらぎ」(「コンピュータ」と「コンピューター」のように、全く同じ対象を指しながら、一つの文章の中で微妙に違った表現をすること)と考えるほかはない。

 実際、今回のは「表記のゆらぎ」だったのだが、「表記のゆらぎ」ではなくて、似て非なる意味を持つ言葉だったと言うことも、ときにある。

 あるウェブサービスを利用したとき、「登録名」と「アカウント名」と言うのが出てきたので、別のものだと思っていたら、実は同じものだった、と言うことがあった。「表記のゆらぎ」に振り回されるのは、ユーザーの側である。

----- 追記 2019.9.20 -------------------------------------------------------------------

 注意深い人は気づいたかも知れないが、「定の解像度」と書くべきところが、「定の解像度」となっていたのに気づいて、早速、訂正をしたところだ。

 さらに、恥ずかしながら、「表記のゆれ」を批判していた記事の中で、まさに私自身が「表記のゆれ」(高画質とべきところを高解像とした)を冒していたので、それも訂正した。

 この程度の訂正は、一々断っていないが、翌日になって訂正することも、一つの記事について平均して、1,2箇所はある。

 もちろん、記事を書いた直後にも、編集画面から、実際の記事の閲覧画面に切り替えて読み直しているのだが、そういった作業を一つの記事について4,5回は行っている。

 そんなことをしていても、翌日になって、もう一度、見直すと、今回のような明らかな誤記を発見したり、文章のリズムが何となく読みにくく感じるとか、色々な理由で、訂正を行うのである。

 このブログの記事は、ある意味、なければないで、誰も困らない存在である。

 そんな記事ですら、上記のように何度も遂行を重ねているのである。

 だから、パソコンソフトの操作説明のように、それを必要とする人が何万人と存在するものについては、万全の態勢のもとに、何度も推敲を重ねているはずである。

 それでも、今回の記事で指摘したような「表記のゆれ」それも、高画質、高性能、高品質といった、3通りの「表記のゆれ」が放置されているのであり、人間の注意力の限界というものを、つくづく感じてしまう。

 いや、「人間の注意力の限界」などといったら、人間を作って下さった神様に申し訳ない。「人間の注意力の限界」ではなく、例えばアルバイトの翻訳担当者ひとりに任せっきり、といった、会社の態勢の問題に違いない。

 念のため、操作説明の英語版【English (United States)】を確認してみたのだが、高画質 高性能 のところは、High fidelity に統一されていた。

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----- 追記 2019.9.21 -------------------------------------------------------------------
 
 「操作説明の英語版【English (United States)】を確認してみた」と書いたが、確認に至るまでの経緯について、【言語選択】という記事を書いた。




2018年 日本の広告費 

 電通の【2018年 日本の広告費】に次のような表が載っている(問題箇所を、○で囲った)。

広告媒体-1


 無駄な繰り返し

 一番上の見出し行に「広告費(億円)」という記載があり、その列の数字が広告費であることは分かりきったことなので、他に、「広告費」という文字を記載する必要はない。

 ところが、上の表は、左の列にも5箇所にわたって「広告費」と記載している。

 この列に「広告費」と記載するのは、単に「無駄」と言うだけではない。

 表は全体として、広告媒体別の広告費に関する表であり、左の列は、広告媒体の種類が列挙されている。そこに「広告費」と記載するのは、異質なものを紛れ込ませているわけであり、読み手に無用なストレスを与える。

 それどころか、こんな書き方をしていると、作成者の頭の中も、こんなに混乱しているのかと思われかねない。

 前年比の数字

 前年比として、90.5~116.5 といった狭い範囲の数字が並んでいる。

 例えば、99と98なら、1ポイントしか違わず、大差ないように見えるが、減少率は、1%と2%で2倍の開きがある。違いを強調したい場合は、増減率を記載する方がいいだろう。

 「・」の使い方

 「ダイレクト・メール」は一語であるが、「ダイレクト」と「メール」という二つの語が結合して一語になったものであることから、その結合を表す記号として「・」が用いられている。

 ところが、その下の「フリーペーパー・フリーマガジン」の「・」は、そのような意味を持たず、「and」の意味で使われている。

 見かけが同じ記号を異なる意味で用いるのは混乱の元である。

 ここは、「・」をとって「ダイレクトメール」とするか、「フリーペーパー、フリーマガジン」のように、「・」を「、」に置き換えるかすべきである。

 以上の点を踏まえた改善案を示す。

広告媒体-3


 増減の欄は、Excelのデータバーの機能をつかって、増加は右方向に緑、減少は左方向に赤の棒の長さで表現している。この結果、何が増え、何が減っているのかが、その増減割合も含めて、一目で分かる。

----- 追記 2019.9.19 -------------------------------------------------------------------

 改善案の金額欄にも、データバーを追加した。

広報媒体-4

 こうすると、地上波テレビとインターネットが拮抗していることが一目で分かる。

 ただ、地上波テレビは微減なのに対し、インターネットは、16.5%と急増している。この調子でいけば、3,4年のうちに、インターネットは地上波テレビの2倍を超えることだろう。






チラシの著作権の説明

 「こころざし ポスティング便」というサイトに【チラシの著作権トラブル多発中…写真・キャラクター・デザインに注意!】という記事がある。

 法的厳密性はさておき、一般向けの解説としては非常によくできており、デザイン的にも読みやすく、文章も分かりやすい。

 ただ、少し気になるところもある。

チラシ著作権

 行全体にラインマーカーを引いたのでは、強調の意味がない。ラインマーカーを引くのは、見出しに相当する部分の一部に限定すべきだ。

● 侵害行為の差止請求(制作したチラシの配布中止・デザイン等のデータ廃棄・チラシの廃棄等)
損害賠償(著作権利者が被った損害に対する賠償金の支払い等)
● 不当利益の返還請求(制作したチラシによって生まれた利益の返還等)
名誉回復措置(訂正記事の制作、謝罪広告等)


 これなら、ひととおり読んでから、再度、自分の頭の中で確認する際には、ラインマーカーの所だけ読めばいいのだから、読者の記憶への定着という点では、遙かに優れている。

 あと気になるのは、見出し部分だ。

著作権権利者(著作物の製作者)は、権利を侵害した者に対して以下の請求ができます。

● 侵害行為の差止請求(制作したチラシの配布中止・デザイン等のデータ廃棄・チラシの廃棄等)
● 損害賠償(著作権利者が被った損害に対する賠償金の支払い等)
● 不当利益の返還請求(制作したチラシによって生まれた利益の返還等)
● 名誉回復措置(訂正記事の制作、謝罪広告等)


 「請求」という言葉があったりなかったりと不統一である。

 冒頭に「以下の請求ができます」と書かれているのであるから、「何を」請求できるのかを列挙すればよいのであり、ことさら「請求」という言葉を入れる意味はない。



ラ コリーナ近江八幡の道案内

 滋賀県のお菓子屋さん、とりわけ、バームクーヘンと言えば「たねや」が有名だが、その「たねや」グループが運営する【ラ コリーナ 近江八幡】という、森や小川や田畑といった自然と和洋菓子店、飲食店などが一体となった施設がある。

 道路沿いにあるのだが、周囲が樹木に囲まれていることもあって、車を飛ばしていると、なかなか入口に気づかないようで、ウェブサイトでは、入口の場所を「これでもか」というくらい詳しく説明している【ラ コリーナ 近江八幡 アクセス】。

 まず、上の方にグーグルマップが貼り付けられているが、これだけなら、企業のサイトなどで、よくある話だ。

 特徴的なのは、その下の方に掲載されている写真だ。

たねや-0


たねや-1


 一目見てインパクトがあるのが、巨大な赤い矢印だ。

 私も、案内図に限らず、いろいろな説明図に赤い矢印を使うことはあるが、これほど巨大な矢印を使ったことはない。この巨大さに、ぜひとも入口を見過ごさずに立ち寄ってほしいという、強い意志が感じられる。

 写真の中の看板に赤い○を付けるだけでなく、小さい看板の方は、その拡大図まで示して、来訪者が見過ごすことのないよう、注意を喚起している。

 あと、惜しむらくは、たとえば「150m先」といった距離の目安が案内板に表示されていない点だ。こういった表示があれば、だいたいこれくらいだろうという感覚が働き、より的確に入口を見つけることができる。

 知らない土地で道を尋ねたときに、「まっすぐ行って左手の文房具店の次です」と言われたら、見過ごしてしまわないように、常に沿道の商店を注視しなければならない。ある程度歩いても見つからないと、ひょっとして見落として行き過ぎたのではないかと不安になる。

 ところが、「150メートルほど先の文房具店」と言われたら、最初は何も考えずに前進して、大雑把な感覚で、100メートルは過ぎたなと感じた当たりから、左手の商店に注意をすればいいのだ。

 いわば、「絶対指定」と「相対指定」の併用である。

 絶対指定と相対指定に関しては、【6階の第1待合室で・・・ 絶対指定と相対指定と】を参照されたい。




 
 

画像の引用方法

 このブログでも、ネット上に存在する画像を引用することが多いが、最近では、逆に、このブログに掲載した画像が第三者のブログに引用されることもある。

 これまで、あまり厳密に考えてこなかったのだが、画像の表示方法について考察してみたので、これから画像を引用される方は参考にしてほしい。

 記事の中で画像を表示するには、次のように書く。

<.img src="画像データのアドレス"> 


 「書く」と書いたが、実際は、画像を指定すれば、あとは、ブログサービスの機能で勝手に「<.img src ・・・」といった HTML のコードが生成されるだけである。

 そこで、上記の「画像デ-タのアドレス」だが、以下の3種類が考えられる。

① 元画像データが保存されている場所のアドレス
② 元画像データのコピーを自ら保存した場所のアドレス
③ 元画像のキャプチャ画像のデータを自ら保存した場所のアドレス


 それぞれ一長一短があるが、②が、お奨めである。以下、それぞれの長短を説明する。

 ① 元画像データが保存されている場所のアドレス

  ・ 元画像データが保存されているサーバーに負荷をかけるので、好ましくないとされている。
  ・ 元画像データが修正された場合、修正が自動的に反映される。
  ・ 元画像データが削除された場合、何も表示されない。
  ・ 元画像データが同じ名称で別の画像に変更された場合、意図しなかった画像が表示される。

 ② 元画像データのコピーを自ら保存した場所のアドレス

  ・長短とも、①の裏返しである。
   そのため、時折り元画像を確認して元画像に修正があれば元画像を再度コピーする必要がある。

 ③ 元画像のキャプチャ画像のデータを自ら保存した場所のアドレス

  ・基本的には、②と同様。
  ・元画像が画面で縮小表示されていた場合、キャプチャ画像は元画像より劣化した画像となる。

 ここまでは、画像の表示について述べてきたが、画像の出典を明示する場合のリンク先としては、次の4つの方法が考えられる。

④ 元画像が掲載された記事
⑤ 元画像のデータ
⑥ 元画像のデータをコピーしたもの
⑦ 元画像のキャプチャ画像のデータ


 ④の場合は元画像が掲載された記事が表示され、その中に画像が表示されるのに対して、⑤⑥⑦の場合は、画像のみが表示される。

 また、④⑤⑥⑦とも、リンク先に跳ぶためのボタンとしては、文字列と画像が考えられるが、その画像の表示方法としては、前記の①②③の3種類がある。

 混乱しがちであるが、画像をリンクボタンにした場合の、その画像と、リンク先の画像とは、必ずしも一致する必要はない。

 結局、リンク先4通り(④⑤⑥⑦)とリンクボタン4種類(文字列、画像①②③)の組み合わせで、理屈の上では、リンクには16通りのパターンが考えられる。

 ただ、⑥⑦は、リンク先が自分のサイトのサーバーであり、引用のための出典明示とは言えないので、引用のための出典明示としては、2✕4の12通りということになる。

 なお、私の場合は、
  ・ ③ 元画像のキャプチャー画像を表示し
  ・ ④ 文字列から、元の記事にリンクする
という方法をとっており、
画像からリンクするということは、していない。

 ただ、③で元画像のキャプチャー画像を表示するようにすると、自動的に、fc2のブログサービスの設定で、表示されたキャプチャー画像をリンクボタンとして ⑦ 元画像のキャプチャー画像のデータ へのリンクが設定されるようになっているが、前述のとおり、これは、出典明示としての意味はない。

 似たような概念が出てきて分かりにくいと思われるため、図解してみたのだが、これでも、分かりにくい。自分でも、もう少しブラッシュアップしてみようと思うが、もっと分かりやすい図解があれば、教えてほしい。

 

画像表示-2


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IT担当大臣の資質 SNSを駆使した情報発信 スマホでインスタ

 【78歳竹本氏初入閣、IT分野に不安の声も実績強調 日刊スポーツ 2019.9.11】という記事がある。

 78歳で入閣した竹本氏にIT担当相が務まるのかという疑問の声が上がっていることに関連して、次のようなことが書かれていた。

そうした声に対し、竹本氏の事務所関係者は、問題がないことを強調した。竹本氏はSNSを駆使した情報発信に意欲的でインスタグラムには元ベナン大使のゾマホン氏、環境相で初入閣した小泉進次郎氏の父純一郎氏、フィリピンのマルコス元大統領のイメルダ夫人らとの2ショットを多数、掲載。8月21日にはツイッターで、日本のIT技術の礎を築いた発明家のドクター中松氏と対面した写真をアップした。

関係者は「全てスマホで、自分で投稿しています」と明言。自民党では、超電導リニア鉄道に関する特別委員会の委員長を5年あまり務め、最先端技術への関心は高いという。竹本氏は「科学技術を中心とする分野は将来、伸びゆく国家にする上で死活的に重要。人材を育て、国家戦略として振興し国の魅力を作っていきたい」と抱負を語った。


 確かに、スマホでインスタグラムに写真を投稿するというのは、78歳にしては、ITに親しんでいるとは言えよう。

 けれども、20代の若者が、そんなことを自慢でしたら、笑いものになるだろう。

 この程度のことを「SNSを駆使した情報発信」として、IT担当大臣としての資質の根拠としているのであるから、35歳の天才プログラマーをIT政策の責任者にした台湾【withnews 2017.3.6】と比べると、日本のIT政策は、お寒い限りである。

 ところで、記事の中の「駆使した」という言葉に少し、引っかかった。

 単に「使って」ではなく、「駆使した」としたところに、「人並み以上に使いこなしている」という関係者の誇りが感じられる。

 けれども、端から見れば、その程度のことで「駆使した」と言う言葉を使うところに、関係者のレベルの低さが現れているように感じられる。

 「駆使して」という言葉遣いを見て、ある法律事務所のホームページに、こんな記載があったのを思い出した。

西村法律事務所 過払金の返還請求

 私は、平成11年に、Microsoft Excelの関数を駆使して、過払金に-5%の金利を付加する計算シートを自分で作成し、 全国の弁護士に無償で配布しました。シートの中では、相当に複雑な条件分岐関数を駆使しました

 それまで、サラ金との交渉や訴訟において-5%の利息を請求した弁護士はほとんどいませんでしたが、 私がエクセルで設計したシートは、当時おどろきをもって迎えられ、この無償配布以降、全国の債務者が不当利得を格段に容易に請求しやすくなったと、自負しています。


 金利計算に必要な関数といえば、「IF関数」くらいのものであり、「相当に複雑な条件分岐関数」といっても、せいぜい、「IF関数」を二重、三重に使う程度のことだろうし、ちょっとした会社なら、この程度のことは難なくこなす社員は、いくらでも、いるだろう。

 法律事務所のホームページに上記のようなことが記載されているのは、それだけ、法曹界がITと縁遠い世界だと言うことの反映である。

 私もExcelは大好きで、相当複雑な条件分岐関数を駆使するだけでなく、日常的に「マクロ」(Excel上の処理を自動化する、一種のプログラム)も駆使しているのだが、システム開発会社の社長をしている友人からIT関係のことを教わる度に、自分の知識のなさを実感している。

 とはいえ、こうして、fc2のブログサービスを駆使して、毎日のようにブログ記事を投稿し、その中には、相当複雑なグラフも掲載しているのだから、竹本氏と同程度には、IT担当相の資質があると自慢してもいいかも知れない・・・ような気もする。

----- 追記 -------------------------------------------------------------------
 
 より直感的に理解してもらえるよう、図表にしてみた。

駆使して

 SNSも関数も、一般社会では「普通に」使っているのだが、一般社会と比べてITスキルの乏しい限られた社会にいる人にとっては、特別なことであり、それを使いこなすには、大変な能力と努力を要するものだと認識されているからこそ、「使って」ではなく「駆使して」と表現したくなるのである。

----- 追記 2019.9.17 -------------------------------------------------------------------

 法曹界のレベルについては、これまでも触れてきたし、とりわけ、表計算ソフトのExcelが有効活用されていないということは、【表が嫌だとは言わせない】 【証拠説明書は、表に限る】などで書いてきた。

 Excel を触ったこともないような弁護士が多数いる中で、「相当に複雑な条件分岐関数を駆使して」、実用的な利息計算シートをシートを完成し、配布した西村弁護士の能力が突出していることは、紛れもない事実である。

 私自身も、自分で簡単な利息計算シートを作って利用していたのだが、「誰でも間違いなく使える」レベルには、ほど遠いものだった。その点では、西村弁護士の功績は高く評価されていいだろう。

 他の弁護士も、同弁護士に触発されて、少しでも Excel に親しんでほしいものである。そうなれば、複数頁にわたる遺産目録や、点在する同種の証拠書類を見つけるのに目を凝らして最後まで読まなければならない証拠説明書等に私が悩まされることも少なくなるだろう。

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携帯電話がATMの代わりになる!?

 【ケータイのなかの欲望】と言う本がある。

 2002年の発行であり、秒進分歩のインターネットの世界の情報を得るという目的なら、とっくに時代遅れの本だ。けれども、21世紀に入ったばかりの頃の携帯電話の状況や、どんな将来が展望されていたのかを知る上では、なかなか興味深い本である。

 本の中で携帯電話によるインターネット接続を実現した「iモード」を解説していたのだが、こんな一節があった(同書146頁)。

取引系で最も人気のあるのが、モバイル・バンキングである。モバイル・バンキングのサービスは、ATMと同じサービス(フルサービス)を提供しているものと、それ以外のサービスとに分かれる。


 「ATMと同じサービス」のところを見て、思わず笑ってしまった。

 ATMは、元々は、窓口を通さずに現金の入出金をする機械である。

 だから、携帯電話で「ATMと同じサービス(フルサービス)」と言われると、携帯電話から1万円札が出てくる場面を想像してしまったのだ。

 もちろん、そんなことは、常識で考えて、ありえないことで、ここで「ATMと同じサービス」というのは、現金の入出金を除くサービス、つまり、残高照会、振込、振替のことを指しているのである。

 けれども、やはり、ATMのサービスの中核は、現金の入出金であり、ATMと聞けば誰でも、現金の出し入れを思い浮かべるはずであり、その機能がないのに、「ATMと同じサービス(フルサービス)」というのは、不適切な表現である。




Mr. Momoko  

 京都アニメーションのガソリン放火事件は、外国でも大きな話題となった。
 
 事件に関する、イギリスの公共放送であるBBCの【Kyoto Animation fire: Police name suspect after studio blaze】という記事を読んだのだが、そこに、こんな一節があった。

Momoko Higuchi , a Tokyo-based architect, told Reuters that the blaze was probably made worse by the building's three-storey spiral staircase, which would have "[acted] as a chimney."

"Because the fire was with petrol, the effect was like a bomb," Mr Higuchi added.


 「Momoko」は、普通は「桃子」であり、女性の名前であることは明らかだが、そんなことは分からないイギリス人は「Mr」と男性の敬称を付けているのだ。

 これとは、逆に、こんなこともあった。

 学生時代のことだが、経済学部の友人からジョーン・ロビンソンという経済学者のことを聞いた。男性名の「ジョン」からの類推で、てっきり、てっきり男性だと思っていたのだが、だいぶ経ってから、実は女性だということを知った。

 自国人であれば、名前を聞いただけで、大体、男女の区別はつくのだが、外国人の名前だと、こんな勘違いをしかねないから、要注意だ。

 ただ、日本人からといって間違いなく判断できるかというと、そうでもない。

 何年も前に聞いた話だが、ある受験生が司法試験の勉強会の班分けのリストを見て、忍、ひろみ、薫、といった名前が並んでいたので、女子がたくさんいると喜んで最初の班の顔合わせに出席したら、男ばかりで、がっかりしたとのことだった。

 日本人名でも、このように、男女ともに使われる名前があるので要注意だ。

 さらに言えば、下の名前だと思っていたら、苗字だったということもある。高校のとき、「光信」という苗字の同級生がいた。

 最初の京アニ事件の反響にもどるが、中国語でも哀悼や激励のメッセージが多く発信され、その中に、「加油」と言う言葉があった。

 ネットでは、ガソリン放火事件の話題なのに「油を加えろ」とは何事か、と炎上しかけたそうだが、「加油」というのは、日本語では、「頑張って」といった意味だということが分かり、炎上は治まったということだ【「京アニ」火災、中国から寄せられた声 「加油」めぐりすれ違いも…】。

 思い込みには、くれぐれも要注意である。










司法試験既修者合格率 国立LL7+予備試験  色分けの基準

 昨日、司法試験の合格発表があり、 Schulze BLOG の記事【2019年(令和元年)司法試験 法科大学院別 既修者合格率ランキング】に、LL7(先導的法科大学院7校)の既修者と、予備試験合格者の司法試験合格率が載っていたので、グラフにしてみた。

司法試験合格率-LL7-1


● 色分け

 色分けについては、一応、以下のように考えた。

・ 予備試験については、以前の記事【司法試験の合格率の推移  合格率のパラドックス】で、赤を使ったことから、ここでも、赤にした。

・ 東大・淡青、京大・濃青、というのは、戦前のボート競技のときの色分けに由来する両校のスクールカラーであり、結構、定着しているようなので、これを採用した。

・ 残り5校のスクールカラーについては、【Wikipedia スクールカラー一覧】で調べてみると、こうなっていた。

  一橋 クリムゾン
  神戸 煉瓦色
  慶應 紺、赤
  早稲田 臙脂
  中央田 藍色

 クリムゾンというのは、煉瓦色、臙脂色との区別ができないし、中央の藍色も京大の濃青との区別が困難だ。

 慶應の紺と赤も、二色を折れ線で表現するのは難しい。

 結局、なんとなく、私の持っているイメージで、色分けした。

 あえていえば、一橋の折れ線は赤や青の折れ線と頻繁に交差しているので、無彩色の方が落ち着いて見えると考えたからであり、、早稲田は、「稲」のイメージだ。残りの3校は、まったくの私の感覚に過ぎないが、あまり色相差が大きいと見た目が落ち着かなくなるので、暖色系の緑~山吹色にした。

 この色分けがベストだとは言えないだろうが、それなりに考えた上で、色分けしているのである。

 無頓着な色分けをされると、混乱を招くし、そもそも、見ようとする意欲さえ失われてしまう。

 無頓着な色分けに関する記事は、【色彩に関する記事】を参照されたい。

● 大学の名称

 あと、大学の名称だが、東大京大は、他大学のように、東京、京都、とはしなかった。

 不統一感はあるのだが、単に、東京、京都だと、地名を連想させる度合いが強いため、あえて、避けたのである。

 もちろん、早稲田も地名としても存在するのだが、早稲田と言えば、多くの場合、早稲田大学の意味で使われるので、早稲田でいいと考えた。

 また、神戸は神大とすることも考えたが、関東では神大は神奈川大学を指すようなので、神戸とした。

● こだわり

 こんなことを長々と書いたのは、「私は、こんなことにまで気を遣って書いているんだよ」ということをアピールして、読者の皆さんにも、常に読み手のことを考えて文章を書くようにしてほしいからである。

 上に、「・・・読者の皆さんにも、常に読み手のことを・・・」と書いたが、実は、最初は「読み手」は「読者」と書いたのだが、「読者」だと、このブログの現時点での「読者」と区別がつかなくなる。ここは、このブログの「読者」が何かを書くときの、その文章を読む人のことを言っているのだから、「読者」より別の表現「読み手」がいいだろう、と考えたのだ。

 事細かに解説するのも疲れてきたが、ここまで書いてきたのも、無神経な書き手に対する「怒り」が背景にあり、同時に、世の中の全ての人が常に読み手に配慮した分かりやすい文章を書くようになってほしいとの強い思いがあるからである【I am not a lowyer.】。

 共感された方は、ご自身の、ブログやSNSで当ブログを奨めるなどの「布教活動」に邁進してほしい。

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司法試験の結果 2006~2019

 本日、司法試験の合格発表があり、 Schulze BLOG の記事【平成18年~令和元年 (新)司法試験結果(まとめ)】に、2011年からの司法試験の結果のまとめが載っていたので、グラフにした。

司法試験結果-2019


----- 追記 -------------------------------------------------------------------

2006年以降のデータを含めて、グラフ化した。

司法試験結果-2006-2019





司法試験予備試験実施結果

 Schulze BLOG の【令和2年予備試験会場の公募 短答式は昨年より+600名】と言う記事に、司法試験予備試験の実施結果の数値が載っていたので、グラフにしてみた。

予備試験結果++


 タイトルの「司法試験予備試験」は、「司法試験予備試験」と、「予備」を強調しているが、いうまでもなく、「司法試験」との混同を避けるためである。

 グラフ左下の「短答合格者数」「最終合格者数」は、それぞれ、オレンジの枠、赤の枠で囲っているのだが、赤の枠の方を僅かに細い線にしている。赤は、どうしても目立つので、同じ太さにすると、そこだけ突出して目立つので、それを避けたのである。

 「表現方法は統一すべき」というのが原則だが、このように、具体的な事情に応じて例外的処理をすべき場合もある。

----- 追記 2019.9.10 -------------------------------------------------------------------

 少し、手を入れた。

予備試験結果+++


 ・ 人数目盛りの最大値が、14,000 となっていたのを 12,000 にした。
 ・ 人数の最大値が 11,780 であり、14,000 は無駄だからである。
   
 ・ 凡例の「受験者数」の位置を少し左にずらした。
 ・ 「受験者数」の枠の左端がグラフと重なって一体化していたためである。  

 比較のために、二つを並べた。

予備試験結果++  予備試験結果+++


 以前の記事【司法試験の受験資格別出願者数の推移】に書いたことを再掲する。

 いずれも、この程度のことかと思われるかもしれないが、気づいた以上は、放っておくことはできない。

 そんなことを書きながら、テレビドラマなどでの、こんなシーンを想い出した。

 陶芸家が、工房で、でき上がった作品を取り出すのを、弟子や関係者が固唾を飲んで見守っている。出てきた作品を見て皆が溜息をつき、口々に賞賛する。陶芸家の動きが一瞬止まり、突然、険しい表情になる。「駄目だ!」という声とともに、作品を床に投げつける。

 そういう拘りを持ち続けることが大事だと思う。

 「神は細部に宿る」という言葉もある。



----- 追記 2019.9.24 -------------------------------------------------------------------

 コメント欄に改善提案があったので、グラフの改訂版を【司法試験予備試験実施結果 改訂版】に掲載した。



「ありえない発言だね」「それは違うだろう」  「それ」は何か? チャットの誤解

 ラインやスカイプのチャット機能を利用することが多くなったが、例えば、AとBが、やりとりをして、Aの画面には、次のような記録が残っているとしょう。

① B宛ての送信 「某議員が北方領土を取り戻すには戦争しかないと言ってる」
② B宛ての送信 「ありえない発言だね
③ Bからの着信 「それは違うだろう


 これを見たAは、自分の②の発言が③によって、否定されたように思う。

 他方、Bの画面には、こんな記録が残っているとしよう。

① Aからの着信 「某議員が北方領土を取り戻すには戦争しかないと言ってる」
③ A宛ての送信 「それは違うだろう
② Aからの着信 「ありえない発言だね


 Bは、Aも自分と同じ意見だと納得する。

 「それは違うだろう」というBの発言は、Aの画面では、③番目になっているが、Bの画面では、②番目になっているのだ。

 その結果、「それ」というのは、Aの画面では、その直前の②「ありえない発言だね」を指していることになるのに対して、Bの画面では、「直前のものを指す」と言う点では同じであるが、中身は別物である、①の「戦争しかない」を指すことになるのだ。

 こういった行き違いが起きたのは、チャットでは、送信と着信との間にタイムラグがあるからだ。

チャットの誤解



オーケストラの楽器編成

 もう一年も前になるが、【オーケストラは理系のサークル活動?】という記事を書いた。

 記事を読みなおしているうちに、ふと気になって、オーケストラの楽器編成について調べたところ、【THE ORCHESTRA】というサイトに一覧表が載っていた。

オーケストラ-1

 一目見て弦楽器が多いのは分かるのだが、やはり数字だけでは、直感的理解という点では物足りない。こんなときは、「データバー」(各項目の内部の棒グラフ)だ。

オーケストラ-2


 データバー以外にも、より分かりやすくするための工夫がある。

・ 楽器群の名称の先頭の一文字「弦」「木」などを、大きめの文字にした。
  後ろの「楽器群」という部分は共通であり、異なる部分だけ強調する方が分かりやすい。

・ 文字数の多い楽器名は、2行にせず、縮小して1行に収めた。
  

----- 追記 2019.9.8 -------------------------------------------------------------------

 「文字数の多い楽器名」とあるのは、最初は「長い楽器名」と書いたのだが、いきなり「長い」と出てくると、楽器そのものの物理的な長さと受け取られかねないので、「文字数の多い」と書き換えた。

 自画自賛ではあるが、こういうところにまで配慮して文章を書いているのである。

 それだけに、「分かりやすさ」に無頓着な文章を見ると腹が立つのだが、それが、このブログを書く原動力になっているのである。「怒りが原動力」ということについては、【I am not a lowyer.】で詳しく書いている。

----- 追記 2019.9.8 -------------------------------------------------------------------

 「データバー」の代わりに、小さな「」を一人として表現してみた。

オーケストラ-3+

 こちらの方が、人の数を、より現実感をもって受け止めることができる。


初期費用の15%程度かかる  年間で? 全体で? それとも

 今日の素材は、【【2019年最新版】システム保守の費用相場って?保守内容を理解して適正価格を知ろう】という記事だ。

システム保守契約の料金は、最終的には「どんなシステム保守をしてもらうのか」を明確にすれば、納得のいく金額が出て来ます。

ただ、最初の目安としては初期費用の15%程度かかることを想定しておいたほうが良いでしょう。

例えばシステム構築にかかった費用が500万円だった場合=年間75万円ということになります。
もちろん、これはあくまで目安ですので、システム保守内容によって費用は大幅に変動します。


 「15%」というのが、トータルで、すなわち、システムの一般的な利用期間を通じて合計で15%というのか、そうではなく、1年間で15%なのか、ということだ。

 もちろん、すぐ下に、「初期費用500万円」なら「年間75万円」と書いてあるのだから、1年間で15%というのだから、すぐに解消される疑問ではある。

 けれども、後ろを読めなくても、そこを読んだ時点で分かるように書くのが親切というものだ。

 著者にすれば、保守料金が、トータルで15%ですむ等ということは、ありえないことなのかもしれないが、読者にとっては、「ありえない」こととは限らない。そういう読者がいることも想定して、15%と書く時点で、「年間15%」と書くべきである。

 銀行でお金を借りるのに、金利1%と言われたら、安いと思うが、後から、「金利1%ですから、100万円で年間12%です」などと言われたら、騙された思いだろう。

 次は、これだ。

ここから、自社で行えることは自社で行うことで、項目をカットしていけば初期費用の10%程度かかり、標準的なシステム保守契約よりも増やす必要がでてくると初期費用の20%程度かかる、という感覚をもっておきましょう


 項目をカットしていくことで保守費用を低くすますことができる、ということを言いたいのだから、「10%かかり」ではなく、「10%ですませることができ」とすべきである。






司法試験の短答通過率、合格率の推移  グラフと表の関連

 これまでも何度も登場している Schulze BLOG の記事【【毎年恒例】Law未来の会が今年(2019年)の司法試験合格者決定に際し少なくとも2000人以上を合格させるよう法務大臣・司法試験委員会委員長等へ要請】に掲載された表に基づいて、グラフを作成した。

司法試験合格率推移+予測

 単にグラフを作成するだけでなく、グラフと表を関連付けるようにした。

----- 追記 -------------------------------------------------------------------

「台風の予想進路みたいな描き方」という要望があったので、多少それらしくしてみた。

また、「対受験者短答通過率のH23年からH25年までのデータ」が追加されたので、それも反映した。

司法試験合格率推移+予測-2

 ぱっと見で、短答通過率と合格率とは増減が連動しているようにも見えるのだが、数えてみると、増減が一致しているのが4回、一致していないのが3回であり、あまり関係なさそうだ。

 グラフは、直感的に理解する上で非常に有益なものなのだが、上記のように、その直感が常に正しいとは限らないので、注意を要する。

----- 追記 -------------------------------------------------------------------

 どこを、どう変えたかが分かるように、二つのグラフを左右に並べてみた。 

司法試験合格率推移+予測 司法試験合格率推移+予測-2


改善点は、以下のとおり

グラフと表の関連】

・ 去年の合格率と、今年の合格率の予想を線で結んだ。
・ 1500人合格の場合だけでなく、その上下の、1600人、1400人の場合についても、線で結んだ。
・ 可能性として提示した1000人~2000人の範囲を、薄いオレンジで着色した。


【表:蓋然性の高い数字を目立たせる】

・ 現実的にありそうな1400人、1500人、1600人については、大きめの太字にした。
・ 中でも、1500人については、1400人、1600人よりも大きくした。
・ 背景色についても、1500人の場合を濃く、1400人、1600人の場合を薄く、オレンジ色にした。






 
 
 
 
 

「ごろごろしながら、テレビを観たりしない」  ごろごろするのか、しないのか?

 数年前にベストセラーになった本の続編【フランス人は10着しか服を持たない2】の34頁の一節を読んだときに考えたことを追体験していただこう。

でもアメリは、スウェットパンツでごろごろしながら、テレビのB級映画を観たりしない。アメリはキッチンに立って、大好物のプラムケーキを作るのだ。

 
 ごろごろしながら、テレビでも観るのだろうか?

でもアメリは、スウェットパンツでごろごろしながら、テレビのB級映画を観たりしない。アメリはキッチンに立って、大好物のプラムケーキを作るのだ。


 やっぱり、テレビを観るんだな。

でもアメリは、スウェットパンツでごろごろしながら、テレビのB級映画を観たりしない。アメリはキッチンに立って、大好物のプラムケーキを作るのだ。


 えっ! テレビは観ないのか。じゃあ、ごろごろしながら、何をするんだろう。

でもアメリは、スウェットパンツでごろごろしながら、テレビのB級映画を観たりしない。アメリはキッチンに立って、大好物のプラムケーキを作るのだ。


 そうかキッチンに立ってケーキを作るのか。でも、そうすると、最初の「ごろごろしながら」と矛盾するけど、どういうことだろう。

 なるほど、「観たりしない」の「しない」は、「ごろごろしながら」を含めて否定しているんだな。それなら、矛盾なく理解できる。

 でも、それなら、こう書けばいい。

でもアメリは、スウェットパンツでごろごろしながらテレビのB級映画を観たりは、しない。アメリはキッチンに立って、大好物のプラムケーキを作るのだ。


 動詞が3つ以上出てくるときに、1番目の動詞も2番目の動詞も否定したければ、2番目の動詞の直後に否定の言葉を追加しただけでは、1番目の動詞も否定するという意図は伝わらない。

 1番目の動詞と2番目の動詞がセットであることが明らかであるようにしておけば、2番目の動詞の直後に否定の言葉を追加するだけで、1番目の動詞も否定することが伝わる。

 記号を使って説明すると、こうなる。
 
 A+B+C で、A、B を否定したければ、
 (A+B)・否定詞+C とすべきであり、
 A+B・否定詞+C  とすべきでない、
と言うことである。

 もちろん、(A+B)・否定詞 といっても、数式のように本当に括弧を使うわけにはいかないので、Aの後には「、」を入れず、Bの後に「、」を入れて、A+B が一体であることを示すほかはない。




エレベーターの上昇時間

 以前の記事を読み返しているうちに、こんな問題を思い出した。
 

あるビルのエレベーターは、1階から7階に上がるのに14秒かかる。では、1階から40階に上がるのには何秒かかるか。ただし、エレベーターの上昇速度は一定とし、各階の間隔も一定とする。


 すぐに解答を読まないで、じっくり考えて、回答していただきたい。












 出題者の期待する「模範」回答は、こうだ。
 

1階から7階まで14秒だから、1階上がるのに要する時間は、 14 ÷ 7 = 2 で、2秒。
同じ速度で40階まで上がるのに要する時間は、 2 ✕ 40 = 80で、80秒。
一つの計算式で表すと、  14 ÷ 7 ✕ 40 = 80  となる。

 
 次に、出題者から見て「つまらない」回答を示す。
 

1階から7階まで、6階分を14秒で上がるエレベーターが、40階まで、39階分を上がるのに何秒かかるか、という問題だから、  14 ÷ 6 ✕ 39 = 91 で、 答えは、91秒。

 
 1階から7階まで上がるのだから、「6階分」上がるのであって、「7階分」上がるわけではない。
  
 ここまで読まれた方は、「既視感」を覚えるかも知れない。

 そう、昨日の記事【藤井七段がタイトル獲得通算27期?】だ。

 昨日の記事の核心部分は、こうだ。

7棋士で争う」リーグ戦に参加する藤井7段は「6棋士と争う」のだが、ここで混乱をして、「7棋士と争う」となったわけである。


 今日の問題に「模範」回答をしてくれた人は、こう考えた、というわけである。
 

7階まで上がる」エレベーターは、「6階分を上がる」のだが、ここで混乱をして、「7階分を上がる」と考えたのである。


 似たようなケースは、いくらでもある。

 ・ 新入社員にとって、入社7年目の社員は、6年先輩。
 ・ 今年は令和元年だが、令和7年は、6年後。
 ・ 駅伝で、たすきを受け取った時に7位の走者がトップになるには、6人を抜けばいい。
 ・ 7年目の浮気は、結婚の6年後。
 ・ 7本の植木が並んでいるとき、植木の間隔は、6つ。

 ただ、最後の例は、次の例と混同してはならない。

 ・ 池の周りに7本の植木が植えられているとき、植木の間隔は、7つ。

 また、こんな例もあるので、数字には要注意だ。

 ・ 教室が1組から数字の順に並んでいるとき、1組と7組の間には、教室が5つある。
 ・ 長男と七男の間には、男子は5人にいる。

 どれも、図を書いたり、頭の中でイメージを描いて考えれば、間違うことはない。けれども、目に入って来た文字と数字だけで考えようとすると、思わぬ勘違いを起こしかねないので、要注意だ。

 今日の話題は数字に関連した問題だが、そういう問題に限らず、文章を読むときは、字面だけで分かった気になるのではなく、その文章が表している実体をイメージすることが重要だ。

 なお、自信のある方は、漢字の問題【薇薔、蝠蝙、拶挨】にも挑戦してほしい。




藤井七段がタイトル獲得通算27期?

 藤井聡太七段が王将戦で谷川九段に勝利し、トップ棋士7人が総当たりで対戦する挑戦者決定リーグへの参加が決まった。

 これに関連する記事をネットで読んだのだが、いくつか気になる表現があった。

 最初は、まだ勝敗が決する前の【藤井聡太七段VS谷川浩司九段の王将戦2次予選決勝がスタート スポーツ報知 2019.9.1】の次の表現だ。

藤井が勝てば、王将戦初の挑戦者決定リーグ戦入りを決め、上位7棋士と渡辺明王将(35)=棋王・棋聖=へのチャレンジ権をかけて争う


 「上位7棋士と・・・争う」というのが誤りである。

 7棋士がリーグ戦で総当たりで対局するのだから、藤井七段が「争う」のは、「7棋士と」ではなく「6棋士と」である。

 リーグ戦が7人で戦われることは記者も知らないわけではないだろう。むしろ、「7棋士」という点に引きずられて、そのうちの一人である藤井が戦う相手の数を、本人を差し引かずに「7棋士」と表現してしまったのだろう。

 つまり、「7棋士で争う」リーグ戦に参加する藤井7段は「6棋士と争う」のだが、ここで混乱をして、「7棋士と争う」となったわけである。

 次は、終局後の【藤井七段 憧れ、谷川九段との公式戦初対戦で勝利 王将戦挑戦者決定リーグ戦進出 スポニチ 2019.9.1】という記事だ。

藤井はタイトル獲得通算27期を誇り、“高速の寄せ”で知られる谷川の将棋に幼少期から憧れを抱いていた。


 これでは、まるで藤井七段がタイトルを通算27期獲得しているように読めてしまうが、まだ、タイトルは獲っていない。

 誤読をなくすには、次のように読点「、」の位置を変えるのがいい。
 

藤井は、タイトル獲得通算27期を誇り“高速の寄せ”で知られる谷川の将棋に幼少期から憧れを抱いていた。


  これまでも、【読点がテーマの記事】は、何本も書いてきた。

信号左折  どこの信号?

あるスーパーの駐車場の案内板が、こうなっている。

駐車場-1

 「信号左折」と言われても、どこの「信号」を左折すればいいのだろう?

 少し離れたところには、こんな案内板があった。

駐車場-2


 進行方向の左前方に、この案内板を見た運転者は、「次の信号」というのを見れば、そのまま進行して最初の信号を左折すればいいのだと分かる。あえて言えば、たとえば、「50メートル先の信号」と書いてくれれば、より安心である。

 実は、この二つの案内板は、「搬入車専用」の入口の両端に掲げられたものだ。

駐車場-3


 左手から来て左折しようとした車は左前方の案内板を見て、左折せずに、そのまま進行して次の信号を左折することになる。

 ところが、右手から来て右折しようとした車は右前方の案内板を見ても、単に「信号」としか書かれていないのだから、どこに行けばいいのか分からない。

 「案内板を見るのは誰か」ということを全く考えていないからこそ、こんな不親切な案内板が生まれたのだろう。

 このように、情報の受け手に関する配慮が抜け落ちていることによる「分かりにくさ」については、これまでも、記事を書いてきた。

 【市役所のホームページ
 【情報は、届かなければ意味がない  図解

 駐車場、駐輪場の案内については、下記の記事がある。

  【駐車場入口は蛤御門へ
  【では、どうすれば?


米に発がん性物質!  こけおどし注意報

 小学館の「NEWSポストセブン」に、【茶碗1杯の白米で7.7秒寿命が縮む? 「コメ」に潜む健康リスク】という記事があり、見出しに釣られて読んでみた。

実はコメには、比較的多くの「無機ヒ素」が含まれている
 無機ヒ素とは毒性の高い物質で、短期間で大量に体内に入ると、下痢や嘔吐、発熱などを発症し、症状が激しい場合は死に至ることもある。1998年に起きた和歌山カレー事件で使われた毒物も無機ヒ素だ。米国環境保護庁は、微量でも長期にわたって摂取すると、皮膚がんや肺がん、膀胱がんなどを発症する「発がん性物質」と認めている。 


 米には「発がん性物質」である無機ヒ素が「比較的多く」含まれているというのである。これは、大変だ。

では、そのコメを毎日2合ずつ食べ続けるとどんな影響が出るのか

 福井県立大学教授の岡敏弘さん(現・京都大学教授)によると、茶碗1杯あたり白米で7.7秒、玄米で9.9秒寿命が縮むという。ただし、この計算はコメのメリットを無視して、リスクのみを評価したものであることには注意したい。

 コメは食べすぎれば肥満の原因にもなるので、ほどほどにすべきだ。


  白米ご飯を茶碗1杯で、7.7秒、寿命が縮まるという。

 1食で2杯食べたとすると、1日で6杯となる。

 すると、1年では、 7.7秒 ✕ 6 ✕ 365 = 1万6863秒 寿命が縮まることになる。
 
 つまり、1年間で、 1万6863 ÷(3600 ✕ 24)≓ 0.2 日寿命が縮まる、ということであり、人生80年とすると、0.2 ✕ 80 =16 であり、16日寿命が縮まるということである。80年で僅か16日なら、ほとんど、無視できる程のリスクだろう。

 逆に、この「リスク」を避けるためには、白米の摂取をやめて他の食物を摂取しなければならないのだが、確実にそれができるのか、できたとして、他の食品の摂取による発がんリスクその他のリスクはどうなのか、と考えると、リスクと言うべきではないだろう。

 冒頭の記事の見出しの【茶碗1杯の白米で7.7秒寿命が縮む? 「コメ」に潜む健康リスク】に決して嘘はないのだが、「こけおどし」のように感じられる。

 こういうことを積み重ねていれば、そのうち、センセーショナルな見出しをつけても、「どうせ、ポストセブンだから・・・」と、見向きもされなくなっていくのだろう。

 

京都府内の新聞の発行部数

 京都市内の新聞発行部数を調べていたところ、【 株式会社 北大阪日経オリコミ】というサイトに次のような表があった。

新聞発行部数-0
 
 問題点は、いくつかある。

 ・ 表題の「全域の各新聞の発行部数」、各新聞の名前が2回登場する。 
 ・ 合計欄に「全域」とあるが、各新聞の部数も「全域」であることに変わりない。

 より、分かりやすい表にしてみた。

新聞発行部数-2

 
 ・ 縦が各新聞、横が地域、という二次元の表にした。
 ・ 元の表にはない京都市外の項目を追加した。
 ・ データバー(各領域内に記載する棒グラフ)を用いた。

 その結果、次のようなことが、すぐに読み取れるようになった。

 ・ 京都新聞のシェアが圧倒的で50%に迫り、京都市内に限れば50%を越えていること
 ・ 京都、日経は京都市内が優勢で、朝日、読売は市内外ほぼ同じで、毎日、産経は市外が大半であること
 ・ 産経は京都市内では、実質ゼロといえること
 
 こういったことを最初の表から読み取るには、視線を何度も上下せざるを得ない。



予測を裏切らない

 一昨日の【長谷川君は中学3年から会計事務所に勤めて・・・】に続いて、文章を読みながら私が考えたことを追体験して頂こう。

生まれた直後は100%母乳や粉ミルクからの栄養に依存している赤ちゃんですが、一般的に生後5カ月〜6カ月頃の離乳食開始時で80%〜90%、3回食に移行する9カ月〜11カ月頃でも30%〜40%と、成長に伴い徐々に


 なるほど、母乳への依存度が、100% → 80~90% → 30~40%と、徐々に減っていくんだな・・・

生まれた直後は100%母乳や粉ミルクからの栄養に依存している赤ちゃんですが、一般的に生後5カ月〜6カ月頃の離乳食開始時で80%〜90%、3回食に移行する9カ月〜11カ月頃でも30%〜40%と、成長に伴い徐々に離乳食から摂る栄養分が増えているといわれています。


 「増えている」? 減っていくはずじゃなかったのか?

 そうか、「増えている」のは「母乳や粉ミルク」からの栄養ではなく、「離乳食」から摂る栄養分か、それなら理解できるけど、紛らわしい表現だ。

 減少している数字の記載部分と、「増えている」の部分で、対応する主語が違うのだから当然なのだが、数字に引きずられて、「減っている」という言葉を予想して読み進めるから、以上のような戸惑いが生じるのである。

 わずかな「戸惑い」ではあるが、これをなくすには、こうすればいい。

生まれた直後は100%母乳や粉ミルクからの栄養に依存している赤ちゃんですが、一般的に生後5カ月〜6カ月頃の離乳食開始時で80%〜90%、3回食に移行する9カ月〜11カ月頃でも30%〜40%と、成長に伴い徐々に減少し、その反面、離乳食から摂る栄養分が増えているといわれています。


 期待どおり、「減少」という言葉を入れて、次に、「その反面」として「増えている」に繋げていけば、「戸惑い」は生じない。

 なお、冒頭の文章は、【0歳の赤ちゃんが牛乳を飲んではいけない理由とは?】にあった。

 赤ちゃんとは全く無縁の生活をしている私が、こんな記事に興味を持った理由は、こうだ。

 テレビで、震災時に支援物資として粉ミルク缶が送られてきても、粉ミルクを溶く水がないため、せっかくの支援が無駄になるケースがあったが、液体ミルクが認可されたので、これからは、そのようなこともなるだろう、という話をしていた。

 そのとき、ふと、「赤ちゃんに牛乳を飲ませてはいけないのか?」という疑問を抱き、ネットで調べたら、冒頭の記事に辿り着いたというわけだ。

 液体ミルク認可の経緯は、【やっと解禁された「液体ミルク」。 なぜ官僚は、この認可基準作りを10年間もサボり続けてきたのか?】に詳しく載っている。











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「時間泥棒」仕置人 (改称予定)

Author:「時間泥棒」仕置人 (改称予定)
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 玉石混淆の情報が溢れる社会の中で、効率よく、的確に、情報を取得し、提供するには、どうすればいいのか、ということを常に考えています。

 ところが、そんなことには無頓着な人も多いようで、読者に対する配慮の一欠片もない文章を目にすることがあります。

 難解な文章で読者の貴重な時間を奪ってしまう人達のことを、「時間泥棒」と名付けました。

 このブログは、「時間泥棒」を立派に更生させることを目的として開設したものです。

 記事を読んで、自分も「時間泥棒」かな、と思ったら、早速、改めて下さい。また、あなたの廻りに「時間泥棒」がいたら、あなたの力で立派に更生させてあげて下さい。

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