日弁連のグラフ

 日弁連のサイトには様々な統計資料が掲載されており、しかも、そういった資料が単に数値だけではなく、グラフ化されており、非常に分かりやすくできている。

 例えば、【高裁における刑事弁護人選任率】のグラフは、こうなっている。

 
刑事弁護-1


 ところどころに、折れ線グラフのマーカー(●や▲)が大きくなっているところがある。どういうことかと眺めていると、5年毎に数値が記載されて、そこだけ、マーカーが大きくなっていることが分かる。

 5年毎の数値に注目してもらうという目的からは、以下のように、5年毎に背景色を変えるのが分かりやすいだろう。

刑事弁護-2


バスで約20分、タクシーで10分

 【京都大学への交通アクセス】に、大学までの交通手段と所要時間が掲載されている。


吉田キャンパス

 所要時間のところだけを、いくつか書き出すと、こうなっている。

 京阪電車(特急49分)
 徒歩(20分)
 阪急電車(特急43分)
 バス(20分)


 なぜか、バスにだけ「約」とついている。
 
 バスに「約」を付けるのなら、徒歩は人それぞれなのだから、徒歩にも「約」を付けてもよさそうなのだが、付いていない。

 バスは、渋滞で遅延しがちなため、あまり当てにはならないということを強調するために、「約」としたのだろうか。
 
 そう思って下の方をみると、こうなっていた。

 
桂キャンパス


 タクシーには「約」が付いていない。渋滞で遅延しがちなため、あまり当てにならない、と言う点では、バスもタクシーも同じようなものだと思うのだが、なぜか、「約」の有無が異なっているのだ。

 おそらく、作成者自身が、バスの遅延で困った経験が何度もあり、バスは当てにならないという意識が強かったために、バスにだけ「約」を付けたのだろう。

 
 

運転差し止め 広島高裁仮処分 地裁支部決定を取り消し

 伊方原発の運転差し止めの仮処分に関する【毎日新聞 2020.1.17】の記事の見出しだ。

 伊方原発 運転差し止め 広島高裁仮処分 地裁支部決定を取り消し


 これだけでは、広島高裁は、差し止めを認めなかった地裁支部決定を取り消した上で差し止めを命じたのか、あるいは、差し止めを命じた地裁支部決定を取り消したのか、分からない。

 以下のようにすれば、どちらの意味か、はっきりする。
 

 A 伊方原発 広島高裁 地裁支部決定を取り消し、運転差し止め
 B 伊方原発 広島高裁 運転差し止めを命じた地裁支部決定を取り消し 


 新聞の見出しは、字数の制約のため、文字通り「言葉足らず」で意味不明になる場合があるが、「分かりやすさ」を犠牲にしてまで文字数を削減するのは本末転倒である。

 とりわけ、ネットの場合、物理的な「紙面の制約」などないのであるから、紙媒体ほど、字数を削減する必要性はないはずである。

 

家事や将棋の勉強

 将棋の藤井七段が、C級1組の順位戦第八局で勝利し、B級2組への昇級に王手をかけた【勢い止まらぬ藤井聡太七段(17)C級1組8連勝で昇級まであと1勝! 小林裕士七段(43)を降す】。

 対局の模様は、Abemaテレビで棋士の解説付きで放映されたが、解説の合間に、途中で棋士の日常生活などの話題が織り込まれ、解説者の一人が、ある一日をどのように過ごしたかが公開されることがある【Abema テレビ 第78期 順位戦 C級1組 第8回戦 小林裕士七段 対 藤井聡太七段】。

 
増田六段

 右側の列の 15:00 以降に、「家事や将棋の勉強」とある。

 「家事や将棋」の勉強か、家事や「将棋の勉強」か、どちらだろう?

 「家事の勉強」という例は少ないものの、一人暮らしに備えて「家事の勉強」をするということも考えられないではない。

 家事は「するだけ」で、「勉強するわけではない」というのであれば、以下のようにするしかない。

 将棋の勉強や家事 


 「家事も将棋も勉強する」というのであれば、こうだろう。
 

家事・将棋の勉強



刑事部長の内村に拉致された青木?

 テレビ番組「相棒」の解説記事の一節だ【相棒 | season18 第12話「青木年男の受難」】。

相棒

 赤色部分の途中で一瞬、疑問が浮かんだ。

 「『刑事部長の内村に青木が拉致された』・・・ということは、警察の中の内紛か?」と思いながら最後まで読むと、「報告」とある。

 「刑事部長の内村に」というのは「拉致された」ではなく「報告」にかかっているのだが、そんなことは文の最後の「報告」まで読まないとわからない。

 こういった意味の取り違えが起きた原因は、日常的に使われる助詞の「に」が多義的であることが原因だ。

 そうであれば、「に」ではなく、一義的な別の言葉に置き換えるほかはない。

 A 刑事部長の内村「に対して」   →  報告
 B 刑事部長の内村「によって」   →  拉致された


  以前の記事記事【「長男の父親の不倫相手」は、男か、女か】では、「に」以上に多義的な助詞「の」について書いた。

 「の」も「に」も便利な言葉で、つい使いたくなるのだが、誤解を招かないか常に注意する必要があり、その懸念があれば、言い換えをしなければならない。

司法修習生の貸与制の申請率

 弁護士、裁判官、検察官になるには、司法試験に合格の後、1年間、司法修習生として研修を受ける必要がある。その間の生活費はどうするのかという問題があるのだが、ここ10年間に制度が変遷している。

 ・ 以前は、司法修習生には、公務員に準じた給与が支給されていた【給費制】
 ・ 2011年に、給費制は廃止され、希望者に一定の金銭が貸与されることになった【貸与制】
 ・ 2017年に、金銭の支給が復活したが、額は、以前の給与の半額程度に止まった【給付制】
 ・ 貸与制は廃止されておらず、希望者は、給付と貸与を受けることができる

 上記の貸与制について、Schulze BLOG の【73期司法修習生の貸与申請状況(2019年11月27日現在)、貸与申請者が昨年同時期から約+100人の大幅増】に掲載された数値に基づき、グラフを作成した。

貸与申請率


 なお、以前の【修習辞退率】に掲載したグラフを再掲する。

修習辞退率-5


 二つのグラフで、同じ濃い緑色の部分は、ともに、司法修習生として採用された者の人数であり、同じ数値である。


ノーベル賞と新聞  権威に騙されない

 ネット上には化粧品や健康食品の広告が溢れており、自社の製品がいかに優れているかを競い合っている。

 そんな中で、ノーベル賞の権威を利用して、「さすがノーベル賞を受賞しているだけあって効果が明確に違いました」などと言って、【新聞記事の切り抜きのようなものを載せているサイト】がある。

 
ノーベル賞受賞成分

 ノーベル賞の権威に加えて、新聞でも取り上げられたということを訴えたいのだろうが、馬脚が表れている。

 確かに、「記事」の見出し部分を見る限り、ノーベル賞を受賞した成分が美容にも使われているように見えるのだが、本文を読んでみると、まったくの、こけおどしだということが分かる。

 ぼやけて読みにくいものの、よく見ると、「学園との取引」などの文字があり、一昨年の森友学園事件の記事と思われる。

 要するに、新聞記事を捏造して広告に利用しているのである。

 どうせ、記事の内容までは読まないと高をくくっているのだろう。

 映画やテレビドラマでも、新聞記事の一部が映ることがあるのだが、見出しだけでなく本文についても、それらしいことが書かれており、さすがに、虚構の中でも、よりリアルにするため、手をかけているのが分かる。

 こういったネット広告を出す側は、読者をなめているから、雑な作りの広告を出すのだろう。

 もちろん、仮に、新聞記事が本物の記事だったとしても、それだけで問題の化粧品が安全で効能があるとは言えないのは当然である。

 「ノーベル賞」を権威付けに使った広告を見る度に思い出すのが、ノーベル経済学賞を受賞した経済学者が参画した金融ファンドが当初は高収益を上げていたにも関わらず、数年後に結局、破綻した事件【ロングターム・キャピタル・マネジメント】である。




住宅業界の人は超高層物件を買わない

 昨年の台風19号による停電でタワーマンションの脆弱性が誰の目にも明らかになった【台風19号で発覚したタワマンリスク 浸水で停電すれば「命の危険」

 だが、そのずっと以前から、災害だけでなく、将来の大規模修繕の問題など、様々な点でタワーマンションの問題点は指摘されていた【 「空き家大国ニッポン」のゾッとする近未来〜首都圏でさえこの惨状… 2017.3.10】。

タワーマンション

 最初の野澤氏の、住宅業界の人はタワーマンションを買わないという話を受けて、それに賛同する形で藻谷氏が発言している。
  
 

そう、住宅業界の人は超高層物件を買わない、私もは買っていない。首都圏の家を買うリスクは多すぎます。


 タワーマンション(超高層物件)の話だったのが、なぜか、「首都圏の家」の話になっている。どうして、それまでの流れからずれた話を平気でできるのか、不思議である。

 いったん脱線しかけたものの、その直後の野澤氏の発言は、直前の「首都圏の家」の話などなかったかのごとく、タワーマンションの話をしている。

 対談などでは発言者が発言内容を十分に吟味しないで発言することがあるため、記事にする際には、実際の発言内容に若干の「整形」を施して、読者が理解しやすいようにしてあるのが普通である。

 上記の藻谷氏の発言も、「私も・・・」以下の部分は削除した方がよかったと思う。



 

弁護士の未登録率

 Schulze BLOG の【1月1日付時点・72期の弁護士登録者数は1229人(昨年同時期▲7人) 一斉登録からは+197人、未登録者は118人(未登録率8.8%)】に掲載された数値に基づき、グラフを作成した。

弁護士未登録

 未登録率が23.4%というのは高いように見えるのだが、あくまでも「一斉登録」の時点での未登録率である。

 昨年の修習修了者についていえば、一斉登録後に登録した者が197人おり、それを踏まえて計算すると、未登録率は8.8%ということになる。

 問題は、この197人の内訳で、ざっと、以下のように分類できるだろう。
 
 A 就職先がなく一斉登録には間に合わなかったが、即独などの形で弁護士登録だけはした。
 B 就職先が決まるのが遅れ、一斉登録には間に合わなかった。
 C 就職先は決まっていたが、登録手続の遅れから、一斉登録には間に合わなかった。
 
 未登録率は、弁護士の就職難を論じる上で便利な指標ではあるが、BやCは除外するのが適切だろう。

 現実的な識別は困難かと思われるが、もしも、そういった数値が掲載されることがあれば、その時点で、グラフを更新することとする。

----- 追記 2020.1.12 -------------------------------------------------------------------
 
 直近4年間について、一斉登録の後の1月当初の時点での未登録率のグラフを書き加えた。

 
弁護士未登録-2




玉座を狙う 王座を狙う? → トップを狙う

 将棋の8大タイトル、竜王、名人、叡王、王位、王座、棋王、棋聖は、棋士にとって、憧れの的だが、その一つ、「王将」への初挑戦を決めた広瀬八段に関する記事の一節だ【渡辺明王将「年頭から勝負」 トップ棋士12人に聞く新年の抱負】。

昨年11月19日、王将戦挑戦者決定リーグ最終局で藤井聡太七段(17)を劇的に下し、初挑戦を決めた広瀬章人八段(32)もエンジン全開だ。昨年、竜王位を失冠。再び玉座を狙う位置についた広瀬は、「今は王将戦のことが(頭の中の)メイン。さらに、年間を通して何か一つでも実績を挙げたい」と集中力を高めていた


 文中に「玉座」というのが出てくるのだが、私は、これを「王座」と読んでしまった。

 広瀬八段は「王将」の挑戦者になったと思っていたのに、「王座」となっているということは、「王将」というのが、私の勘違いだったのか、そう考えて、読み直してみたら、やはり、「王将」だった。

 ということは、「王座」が誤記なのだろうと思いつつ、もう一度、「王座」の文字をじっとみてみると、何か違う。「王」ではなく「玉」だったのだ。

 これで分かった。「玉座」であれば、固有名詞としてのタイトルの名称ではなく、「チャンピオン」とか「トップ」といった普通名詞として使われていることになる。

 けれども、固有名詞としての「王座」があるときに、普通名詞としての「玉座」を使うのは、私が実際にそうしたように、誤解の元である。

 誤解を誘発しないようにするには、「玉座」ではなく、「トップ」とか「タイトル」という表現がいいだろう。

修習辞退率

 Schulze BLOG の【73期司法修習生の採用人数は1473人】に掲載された数値に基づき、グラフを作成した。

修習辞退率-5


 なお、「辞退率」と言っても、何を元に計算するかによって、様々な計算結果がある。

 ここでは、下記の水色の数値のみを元に計算しているので、修習の申し込みをしたが不採用だった者が含まれ、また、母数に過年度の合格者で修習をしていない者が含まれていないことから、厳密な意味での「辞退率」とは言えないことに注意されたい。

修習辞退率-2


 なお、以前の記事【修習辞退者】に掲載したのは、別の観点からの「辞退率」のグラフである。

 このように、「○○率」というときは、分母分子が何なのかに注意しないと、同じ○○率について議論していても議論がかみ合わなくなるので要注意である。

 例えば、離婚率、再犯率などは、よく見かけるが、それぞれの論者にとって都合のいい計算方法を用いていることがあるので、騙されないようにしなければならない。

----- 追記 2020.1.9 -------------------------------------------------------------------

 73期のグラフが抜けていたので、差し替えた。

----- 追記 2020.1.10 -------------------------------------------------------------------

 73期の数値が誤っていたので、訂正の上、差し替えた。

 誤った理由は「手作業」である。

 ネット上にある数値を元にグラフを作成する場合、通常、以下の手順で行う。

 1. 数値の記載された領域をコピーし、エクセルのシートに貼り付ける。

 2. 一つのセルに数値や文字が混在しているので、そこから、数値だけ、小分けして別のセルに移動する。
    【例】 73期 1502→1473 辞退率1.9%   →  73 1502 1473 1 9
この作業は、マクロ(エクセル上で動く、簡単なプログラムのようなもの)で自動的に行う。
    具体的には、下記のことを自動的に繰り返すことになる。
     ・1行毎に、1文字ずつ読みこみ、数値が続く限り、それを一体として右隣のセルに貼り付ける。
     ・いったん数値が途切れて、再度、数値が出てきたら、同様に、さらに右隣のセルに貼り付ける。 

 3. 各セルの内容を、グラフに適した形に整形する。
    【例】 73 1502 1473 1 9  →  73期2019 1,502 1,473 1.9
    これも、書式設定、関数を作成してコピーするなど、極力、省力化して行う。

 4. 整形された表を範囲指定し、エクセルのグラフ機能で、グラフ化する。

 5. グラフの色、棒グラフの幅など必要な整形を加え、「給費制導入」などの、そのグラフ特有の情報を付加する。

 今回の誤りは、上記の1で、コピーするとき、73期を漏らしてしまったことが原因である。
 再度、コピーして貼り付ければよかったのだが、1行だけであったことから、目で見て、実際に数字を入力していった。
 その結果、1473とすべきところを1423としてしまったのだ。

 コピーをするというのは、単に「省力化」だけでなく、「誤記の防止」とう点でも重要なことを身を以て体験したわけである。

 コピーの重要性については、以前の記事【コピーできるものは、コピーする】に書いていたのに、気を緩めると、こういうことになる。

高度3000フィート(悪天時・900メートル)

 羽田空港の増便のために、南風のときの到着便の飛行経路を変更する計画があるそうだ【羽田空港のこれから】。

 新しい飛行経路を書き混んだ地図がウェブサイトで公開されている。

 飛行経路は、A滑走路かC滑走路か、好天時か悪天時かで、4パターンある。
 
飛行経路-1


 例えば、【練馬区の飛行経路】は、こうなっている。
 
飛行経路-2


 一部を拡大すると、こうなっている。
 
飛行経路-3

 一見すると、原則として高度3000フィートなのだが、悪天時に限って900メートル、というようにも読める。

 けれども、原則的な場合をフィート、例外的な場合をメートルで表示するというのも、おかしな話だ。

 確か、1フィートは30センチメートルくらいだったので、3000フィートが900メートルということになり、そうだとすると、括弧内に「悪天時」とあるのは、原則に対する例外の場合を記載したわけではないことになる。

 改めて、経路の色分けの基準を示す凡例を見ると、青色の飛行経路は、A滑走路の悪天時となっているので、図の中の「悪天時」というのが原則に対する例外を示すものではなく、そもそも青色の飛行経路は「悪天時」の場合だと言うことを念のため重ねて説明した、ということになる。

 つまり、青色の経路は、悪天時の経路であり、高度は3000フィート、メートルで言えば900メートル、という意味のようだ。

 航空業界ではメートル法ではなくフィートで表示されるようだが、一般の日本人にとってフィートは馴染みのない概念である。一般向けの説明図なのだから、メートル表示だけで十分である。

 もちろん、内部資料としてはフィート表示の方がいいのかも知れないが、一般人から見れば、それは「内部で好きなようにやって下さい。」ということである。

 このことは、【内部の論理は、内部に留める】にも書いた。

----- 追記 -------------------------------------------------------------------

 気づいた人がいるかも知れないが、凡例では、「運行経路」となっており、他の箇所で使われている「飛行経路」と異なった表現となっている。

 内容を見る限り、同じ意味で使われていると思われるが、同一の対象を指すのであれば、同一の用語を用いるべきである。
 
 先日の【年末年始のゴミの収集日・・・】でも書いたとおりである。

アマゾンの支払方法

 アマソンで商品を注文すると、注文確定のメールが届き、支払方法について、以下のように書かれている。

コンビニ・ATM・ネットバンキング・電子マネー払いのお支払い番号は別途Eメールでお知らせいたします。Eメールが届くまで、Amazon.co.jpが商品(予約商品を含む)を発送する場合は出荷準備に入るまで、Amazonマーケットプレイスの出品者が商品を発送する場合は注文確定から30分お待ちください。


 長々と書かれているが、具体的な支払方法については、30分後に届くEメールを見ればいいように見える。

コンビニ・ATM・ネットバンキング・電子マネー払いのお支払い番号は別途Eメールでお知らせいたします。Eメールが届くまで、Amazon.co.jpが商品(予約商品を含む)を発送する場合は出荷準備に入るまで、Amazonマーケットプレイスの出品者が商品を発送する場合は注文確定から30分お待ちください


 ところが、説明文を丁寧に読んでいけば、30分後というのは、必ずしも常にそうだとは限らないことが分かる。意味が取りやすいように、意味の塊ごとに改行と字下げをすると、こうなる。

コンビニ・ATM・ネットバンキング・電子マネー払いのお支払い番号は別途Eメールでお知らせいたします。
Eメールが届くまで、
 Amazon.co.jpが商品(予約商品を含む)を発送する場合は
   出荷準備に入るまで、
 Amazonマーケットプレイスの出品者が商品を発送する場合は
   注文確定から30分
お待ちください。


 発送元がアマゾン本体か、アマゾンへの出品者かによって、Eメールの届く時間が異なるのである。
 
 しかも、商品がアマゾン本体から発送される場合は、「出荷準備に入るまで」と具体的な時間は記されていないので、1時間かも知れないし、1日、あるいは、それ以上、待たなければならないのか、分かりようがない。

 「出荷準備に入る」のがいつかが示されない以上、支払方法に関するEメールが届くのがいつなのかについては、何も語っていないに等しいのである。

 
  

議会に対し、・・・通知としよう

 テレビのニュース番組でツイッターへのトランプの投稿が取り上げられることが多いが、その投稿の日本語訳をツイッターに投稿している人がいる。

 今日の素材は、その日本語訳である。


 不自然なのが、以下の部分だ。

以上のメディア上の投稿を議会に対し、イランがアメリカ国民を標的にしたり、アメリカを標的とする攻撃を行えば、迅速かつ全面的に、比較にならぬ程の報復を行うという通知としよう


 「投稿を議会に対し、・・・という通知としよう」というのは、分からないことはないが、日本語として不自然だ。

 「投稿を、・・・という、議会に対する通知としよう」の方が、まだ、ましである。

 だが、これでも、日本語としては多少ぎこちなさを感じる。

 翻訳の場合、どうしても、原文に引きずられてしまうため、こうなりがちである。

 思い切って書き換えると、こうなる。
 

以上のとおり、イランがアメリカ国民やアメリカを標的とする攻撃を行えば、迅速かつ全面的に比較にならぬ程の報復を行うということは、前からメディアで発信していた。それは、同時に、議会に対する通知でもあった。法的には議会への通知など必要ないのだが、とにかく通知はしていた。


 「議会に通知なく軍事行動に出た」という非難に対する反論として語られたことなので、非難に噛み合うような表現にした。

キャップは取る  無用な限定はしない

 昨日の【年末年始のゴミの収集日  情報は簡潔に、用語の使い分けは適切に】に続いてゴミの話題だが、 【日本容器包装リサイクル協会のゴミ出しの3つのポイント】という解説だ。

容器包装-1


 「2 キャップは取る」と書いているが、製品名などが書かれたフィルムは取らなくていいのだろうか。いつも取り外していたのだが、そこまでする必要はなかったのか、と疑問が生じた。

 「2」に続いて右隣の「3 つぶす等かさばらないように」というのを見ると、こうなっていた。

容器包装-2

 ご覧のとおり、フィルムを取り外した図が載っている。

 そういうことなら、「2 キャップ、フィルムは取る」とか「2 キャップ等は取る」と書くべきである。

 「犬を飼ってはいけません」だと、猫はいいのか?という疑問が生じる。猫も禁止したければ、「犬や猫を飼ってはいけません」とか「ペットは飼ってはいけません」と書くべきである。

年末年始のゴミの収集日  情報は簡潔に、用語の使い分けは適切に

 年末年始のゴミ収集日について調べるため、【京都市のウェブサイト】を見た。

 
年末ゴミ-1

 PDFファイルが二つあるようだが、どう違うのか分からない。

 私は、年始のごみ収集がいつからかを知りたいだけなので、収集日以外の情報は不要である。

 ファイルが二つあるということは、おそらく、一方のファイルは、分別の必要性とか分別の細かい基準とか、私にとっては無用な情報が載っているのだろう。

 そこで、ファイルを開く前に、表題を見比べて、情報量の少なそうなファイルを開くことにした。

 すると、「ごみ収集等のおしらせ」と「ごみ収集日等のお知らせ」とが混在している。

年末ゴミ-2

 理屈の上では、「収集日等」のほうが「収集等」よりも情報量が少ないはずである。

 けれども、こんなふうに、どちらのファイルにも、「収集日等」と「収集等」が混在しているのを見ると、職員が「無頓着」に、二とおりの表現をしているに過ぎないということが分かる。

 読み手の側が、いくら用語に気をつけて微妙な違いを理解しようとしても、書き手の側が無頓着だと、無駄な時間を費やすことになる。

 けれども、微妙な違いを無視して読んでいくと、実は、厳密に使い分けられていることが分かって、もう一度、最初から、その点に注意して読み直さなければならなくなることもある。

 読み手に無用な負担をかけないためには、以下の点に注意をすべきである。 

 ● 対象が同じなら同じ用語を使う
 ● 類似の対象に類似の用語を使うなら、一貫した基準のもとに、使い分けを徹底する。

レバノンへ保釈中に出国?

 年末のゴーン被告の密出国事件については、その経緯について様々な報道がなされているが、【トルコのMNGジェット ゴーン被告を刑事告訴 関空からチャーター機運航】という記事に次のような一節があった。
 

チャーター機の運航などを手掛けるトルコのMNGジェットは現地時間1月3日、日産自動車(7201)元会長のカルロス・ゴーン被告が日本からトルコ経由でレバノンへ保釈中に出国した際、同社のチャーターサービスを違法使用したとして刑事告訴したと発表した。


 これだと、どうしても、「レバンへ保釈中」で一つの塊になってしまう。

 そうならないようにするには、「レバノンへ」と「保釈中」を切り離すほかはない。
 

【1】  原文 日本からトルコ経由でレバノンへ保釈中に出国した際
【2】  読点 日本からトルコ経由でレバノンへ、保釈中に出国した際
【3】  語順 保釈中に日本からトルコ経由でレバノンへ出国した際


 【2】よりも【3】の方が、若干ではあるが読みやすい。

 ただ、【3】は、「保釈中に」と、「出国」とが離れているという難点がある。

 意味の構造は二次元的なものであるにも関わらず、文章表現としては一次元的に表さざるを得ないことから来る、やむを得ないものである。

構造式

 化学式の場合は、下記のように一次元的な表現と二次元的な表現が使い分けられているが、一般的な文の場合は、二次元的な表現を用いるわけには行かない。
 
 
化学式


----- 追記 2020.1.5 -------------------------------------------------------------------

 改めて考えてみると、次のように、「ゴーン被告が保釈中に・・・出国」ではなく「保釈中のゴーン被告が・・・出国」とした方が分かりやすいように思う。

チャーター機の運航などを手掛けるトルコのMNGジェットは現地時間1月3日、日産自動車(7201)元会長で保釈中のカルロス・ゴーン被告が日本からトルコ経由でレバノンへ出国した際、同社のチャーターサービスを違法使用したとして刑事告訴したと発表した。



性暴力被害者の割合

 【NHK クローズアップ現代 【性暴力を考える vol.32】 】に次のような一節があった。

国の調査によると、女性の13人に1人、男性を含めると20人に1人が、無理やり性交などをさせられたことがあります。


 これを見ても男性の被害は,どの程度なのかは分かりづらい。

 
性暴力被害

 割合を示すのに「○○人に1人」という言い方はよくなされるし、パーセント表示よりも具体的にイメージしやすいという利点はある。
 
 だが、「女性は13人に1人、全体で20人に1人」と言われると、男性の場合はどうなのか、ということは、非常に分かりにくい。

 これに対して、「女性は7.7%、全体で5%」と言われれば、「男性は2.3%」ということは、すぐに分かる。

 ただ、本件の場合、最初から「女性は13人に1人、男性は43人に1人」と言っておけば、よかったように思う。


総合的な学習の時間

 文部科学省のサイトに、【今、求められる力を高める総合的な学習の時間の展開(小学校編)】という資料が載っており、その中に、次のようなグラフがある。
 
総合的な学習の時間


● 無駄な装飾

 棒グラフの各部分の色分けは、単色で十分なのに、中央付近を白くして、立体感を持たせているが、そんなことをする必要性は皆無である。

● 無用な色の使い分け

 左のグラフが小6、右が中3なのだが、ことさら違った色を用いている。これも、違う色を用いる必然性は皆無である。

● 青と赤

 青と赤による区別は、一般的に男女の区別を連想させる。とりわけ、ここでは、科目毎の好き嫌いの調査の結果であるため、男女別の調査なのではないかという推測が働いて、そういう目でグラフを見ることになるのだが、実際は、そうではなく、推測は裏切られる。

 このような場面では、青と赤という色分けは使うべきではない。

● どのような色分けがいいのか?

 「好き」「嫌い」という対立した概念ではなく、「当てはまる」「どちらかというと当てはまる」という程度概念であるから、色分けも、それに対応して、同系統の色の濃淡、明暗で区別するのが望ましい。

 たとえば、こんな感じである。

総合的な学習の時間-2




サトウの切り餅

 スーパーで切り餅を買おうと思って、いつもの袋を手に取った。

切り餅・アイリスオーヤマ

 なんとなく違う。

 ふと左手を見ると、こんな袋があった。

切り餅・サトウサトウ

 そうだ。これだ。

 初めの袋を見ると、馴染みのメーカーとは違うメーカー名が書かれていた。

切り餅・アイリスオーヤマ    切り餅・サトウサトウ

 二つを見比べてみれば、文字が縦書きか横書きかなど、装丁が異なっているのは明らかだ。

 だが、記憶として定着している装丁は、せいぜい、「左半分が白、右半分が赤」という程度のものであり、それ以上の細かい部分など、記憶に残ってなどいない。

 おそらく、メーカー名を取り違えて購入する人も多いことだろうし、それを見越して同じような装丁にしているのだろう。

 

プログラミングと構造化

 【小学校プログラミング教育の手引(第二版)】15頁に、次のような図が載っている。

三角形の書き方

 1行目と3行目が読めない。近くに寄ってみないと分からない。何も考えなくても、この「読みにくさ」には気づくはずである。にもかかわらず、このような読みにくい記載が放置されているのは、私には理解しがたいことである。

 黄色は明度が高いので黄色の背景に白い文字では読みにくくなることは、以前の記事【黄色に注意】にも書いたとおりである。

 読みにくさの点はさておき、書かれている内容については、それなりに、「よくできている」というのが私の感想だ。

 プログラミングでは、コンピュータが行う様々な動作が記述されるのだが、各動作が、どのタイミングで、どの順に行われるかについても記述しないと、コンピュータのなすべき動作は一義的に確定しない。

 ・ 連接:順に実行する
    「長さ100進む」
    「左に120度曲がる」

 ・ 選択:条件を充たした場合に実行する
    「スタートボタンがクリックされたとき」

 ・ 反復:繰り返し実行する
    「3回繰り返す」

 上記の図は、この3つの要素を盛り込んでおり、かつ、誰でも具体的にイメージできる三角形の描画を素材としている点で、極めて適切である。

----- 追記 -------------------------------------------------------------------

 今回の記事の後半は、プログラミングの経験がない方には、「分かりやすい」とは言えないと思うのだが、未経験の方は、ぜひ、プログラミングの勉強をしてほしい。

読み手が理解しやすい構成を意識して文章を書く

 来年春からから小学校でプログラミング教育が始まるとのことで、どのような教育をするのか興味があったので、文部科学省の【小学校プログラミング教育の手引】と言うサイトを見ると、冒頭にこんな文があった。

 本手引は、学習指導要領や同解説で示している小学校段階のプログラミング教育についての基本的な考え方などをわかりやすく解説し、教師がプログラミング教育に対して抱いている不安を解消し、安心して取り組めるようにすることをねらいとしており、小学校プログラミング教育導入の経緯、小学校プログラミング教育で育む力、プログラミング教育のねらいを実現するためのカリキュラム・マネジメントの重要性と取組例などについて解説するとともに、教育課程内における指導例や、企業・団体や地域等との連携の例などを掲載しています。


 一文で、247文字である。

 このブログを書くきっかけとなった文が264文字【フランチャイザーの・・・】だから、これといい勝負である。
 
 長い文は文の構造を把握するのが困難なため理解するが大変だ。

 そこで、構造を把握するために、意味の塊ごとに改行し、インデント(字下げ)をしてみた。

本手引は、
 学習指導要領や同解説で示している小学校段階のプログラミング教育についての基本的な考え方などをわかりやすく解説し、
 教師がプログラミング教育に対して抱いている不安を解消し、
 安心して取り組めるようにする
ことをねらいとしており、
 小学校プログラミング教育導入の経緯、
 小学校プログラミング教育で育む力、
 プログラミング教育のねらいを実現するためのカリキュラム・マネジメントの重要性と取組例
などについて解説するとともに、
 教育課程内における指導例や、
 企業・団体や地域等との連携の例
などを掲載しています。

 ここまで整理するのに4,5分かかったが、それでも、読み終わったあとに頭がすっきりした感じがしない。

 文部科学省のサイトには、【望ましい国語力の具体的な目安】として、つぎのような項目を挙げている。

読み手が理解しやすい構成を意識して,文章を書くことができる。


 確かに、そのとおりなのだが、冒頭の文を読まされた私には、国民の国語力の向上の前に、文科省職員の国語力の向上が必須だと感じさせられた。

薬剤師国家試験の合格率

 一昨日の【患者さんに不利益を回避する】に引き続いて薬剤師の話題だが、【薬学部の偏差値ランキング!偏差値が低い大学ってどうなの?】の記載である。

偏差値の低い大学は、既卒の方が、複数回国家試験を受験している場合があり、新卒生だけの合格率が80%であっても、既卒生が仮に40%の合格率を叩き出してしまうと、大学の合格率としては60%の合格率として扱われてしまうので、どうしても、結果的に大学の合格率が低くなってしまいます。


 単純に80%と40%を足して2で割って60%としているのであり、全くの誤りである。

 単純に足して2で割っていいのは、新卒生と既卒生の人数が同じ場合だけである。
 
 濃度の異なる食塩水を混ぜたときの濃度がどうなるかという計算と同じで、小学校5年生レベルの計算である【食塩水の濃度の教え方【小学五年生】】。

 筆者は薬剤師のようなのだが、大丈夫なのだろうか? 

 念のため、上記の合格率の設例について計算をすると、以下のようになる。

 新卒の受験者数を1とすると、新卒の合格率が80%であるから、既卒2年目の受験者数は 1 - 0.8 = 0.2 となる。
 
 既卒者の合格率は40%であるから、既卒3年目の受験者数は、 0.2 × ( 1 - 0.4 ) = 0.12 となる。

 以下、既卒者が40%の合格率で、合格するまで延々と受け続けるとすると、既卒者の受験者数の合計は 0.2 ÷ ( 1 - 0.6) = 0.5 となる。
薬剤師国家試験-2


 結局、合格率の平均は、66.7%ということになる。

  ( 1 × 0.8 + 0.5 × 0.4 ) ÷ ( 1 + 0.5 ) × 100 ≓ 66.7

----- 追記 2020.1.1 -------------------------------------------------------------------

 解説図を差し替えた。

薬剤師国家試験  薬剤師国家試験-2

 新卒、既卒2年目・・・という表現が分かりにくいため、すべて、卒業○年目とした。

 その上で、卒業1年目を新卒、卒業2年目以降を既卒と表現した。

旅券申請に必要な本人確認書類  念のための記載は要注意

 旅券(パスポート)の発行を申請するには、本人確認書類が必要だが、運転免許証があれば、それ1点だけでよいが、健康保険証だと、他にも1点が必要になる。

 どんな書類の組合せならOKかが、【京都府のサイト】で、次のように説明されている。

 
旅券-1


 「下記のいずれかの組合せで2点ご準備ください」として、3パターンが列挙されている。

 これだけで十分に理解できるのだが、ことさら、「※ (ロ)から2点は認められません」と書かれているのを見ると、疑問が湧いてくる。

 「※ (イの2)から2点は認められません」とは書かれていないので、 (イの2)から2点でもいいようにも見えるのだが、それだったら、3パターンではなく、もう1パターン「(イの2)から2点」を明示すべきところであるが、それはない。

 結局、中途半端な注意書きをしたために、意味が分かりにくくなっているのであり、 「※ (ロ)から2点は認められません」は有害無益である。

 念のため、組合せのパターンを以下のように整理してみた。

旅券-2

 
 1~3だけ記載すれば足りたのに、Aについて触れたために、BやCがどうなるのかといった疑問が生じたのである。

 たとえば、アルバイトの募集で「大学生に限る」と書いていれば、高校生も予備校生も駄目なことは明らかだが、その下に「高校生は不可」と書かれると、「ひょっとすると予備校生はOKなのか」といった疑問が生じるのである。

 こういった「念のため」の記載をするときは、その結果として、かえって意味が曖昧になっていないかを注意しなければならない。

患者さんに不利益を回避する

 一見すると誰でもできそうな、調剤薬局の薬剤師の仕事だが、我々の目に触れないところで、重要な仕事をしているらしい。

 【薬剤師のやりがい8つを現役薬剤師が熱く語る!】というサイトがあり、そこに、こんな記載があった。

不利益回避-0

 「患者さん不利益を回避」ではなく、「患者さん不利益を回避」でなければならない。

 グーグルで検索しても、明らかに「に」は誤りである。

不利益回避-1


不利益回避-2

 おそらく、「患者さんに不利益が及ぶのを回避する」と書こうとして、「に」を書いたのだが、予定していた「が及ぶの」を書くのを忘れてしまい、「不利益を回避する」としてしたため、このような誤った助詞の使い方をしてしまったのだろう。

 分の途中で少しでも気が緩むと冒してしまいがちな誤りであり、いくら気をつけていても根絶することはできない。

 けれども、書きっぱなしにせずに、もう一度、読み直せば、すぐに気がつくような誤りである。

 

防災気象情報

 大雨や洪水の被害を軽減するために、様々な防災気象情報が発令されているが、気象庁の【防災気象情報と警戒レベルとの対応について】というサイトでは、どんな情報が発令されたとき、どんな行動をとるべきかについて、解説がなされている。

 たとえば、土砂災害警戒警報が発令されたときの対応として、以下のように説明されている。

災害警報

 「危険度分布」や「河川の水位情報」等を用いて、「自ら避難の判断」をせよ、というのであるが、そんなことができる人が一体どれだけいると考えているのだろうか。

 たとえば、「河川の水位情報」は、ネットで検索して調べろというのだろうか。仮に検索して水位が分かったとして、防災の素人に、その水位で避難すべきか否かの判断が的確にできるはずなどないだろう。

 せめて、居住地の近くの「河川の水位情報」が載っているサイトのリンクを表示するとか、水位情報に基づく避難判断の目安の解説とかを掲載すべきである。

 それをせずに、上記の記載にとどまっている、ということは、本気で住民の被害の防止を考えてはいない、ということだろう。

自転車か、歩行者か  本質的な特徴を見誤らない

 今朝の散歩のときのことだ。

 日の出には時間があり、辺りは真っ暗なのだが、橋を渡りかけたとき、向こうから灯りが近づいてくるの気づいた。

 昨今は、賠償責任保険の加入を義務づける自治体も増えているが、その背景にあるのが、自転車による重大事故が多発しているという事実だ。

 そんなことから、咄嗟に、近づいてくるのが自転車か歩行者かを見定めようと思いを巡らした。

 最初は、結構ゆっくり近づいてくることから歩行者のように考えた。

 だが、灯りの動きを見ているうちに、歩行者なら上下に揺れているはずなのに、まったく上下動をしていないのに気づいた。ということは、自転車か?おそらく自転車だろうと考え、ぶつからないように若干、進路を端にとった。

 数秒後、その灯りと出会ったのだが、案の定、自転車だった。

 自転車は、速度が速く、上下動をしない、という特徴があり、歩行者は、速度が遅く、上下動をする、という特徴がある。

 ところが、現実には、ある特徴では自転車的であり、ある特徴では歩行者的である場合がある。

 そんなとき、どちらの特徴を重視するかということが問題となり、その選択が重要となる。

 下記の図で言えば、自転車と歩行者の線引きとして、赤い点線緑の点線の、どちらが本質的な特徴を捉えているのか、ということを見極めなければならないということだ。

自転車・歩行者

 
 話は飛躍するが、鯨は肉屋さんではなく魚屋さんで売っている。

 つまり、肉屋さんと魚屋さんの区別で本質的なのは、対象が、哺乳類か魚類かということではなく、陸上動物か水中動物か、という点であるということだ。

魚屋・肉屋

 こういった例だと誰でも間違えようがないだろうが、物事を判断するにあたって、常に気を付けなければならないことである。

 学生時代、離婚裁判を傍聴しようと思って友人と家庭裁判所に行ったことがある。

 裁判所の職員に「離婚裁判の管轄は地方裁判所です」と言われ、すごすごと引き返したことがある。

 家庭のことは家裁、そ例外は地裁、という認識しかなかったのだが、離婚調停は家裁だが、調停が不成立になって裁判になれば、家裁の手を離れて地裁で行われていたのだ。

 なお、法律が変わって、10数年前から離婚裁判は家裁で行われるようになっている。

太陽光発電で省エネを目指せば、企業は地球温暖化に貢献できる ???

 【太陽光発電で省エネを目指せば、企業は地球温暖化に貢献できる】というサイトがある。

 思わず、地球温暖化に貢献して、とうするんだっ! と言いたくなった。

 貢献の対象は、「地球温暖化」ではなく、「地球温暖化対策」でなければならない。

 「地球温暖化」という言葉を何度も使っているうちに、「地球温暖化」という言葉が何かプラスの価値をもっているような錯覚が生じてしまったのだろう。

 この誤用は、結構、蔓延しているようであり、【農水省の資料】では、「地球温暖化に貢献」と「地球温暖化対策に貢献」とが、同じ頁に混在している。

 こういった誤用が頻発するのは、自分の頭で考えながら文章を作るのではなく、「地球温暖化」というキーワードさえ埋め込んでおけば、それなりに文章としてさまになるため、それだけで仕事をしたような気になるからだろう。

 だが、「暴力団対策に貢献」を「暴力団に貢献」と言い間違える人はいないだろう。

 「暴力団」は明らかにマイナスのイメージがあるのに対し、「地球温暖化」というのは直ちにマイナスのイメージが湧いてこないという両者の違いが、誤用の有無に影響しているのだろう。

 だから、「気分で」文章を書いていると、このような誤用をしてしまうのである。

ユニークユーザー

 このブログでも度々取り上げてきた Schulze BLOG が、本日、450万のユニークユーザー【追記参照】を獲得したとのことである【累計アクセス数 450万ユニークユーザー(uu)に到達】。

 50万毎の節目に達した年月日が出ているのだが、それだけを見ても、増加傾向なのか減少傾向なのかは分からない。

 全体の傾向を把握するには、年月日を引き算して、50万人の増加に何日を要したのかを概算する必要がある。

 こんなときこそ、グラフ(データバー)の出番である。

ユニークユーザー数-2


 これで一目で全体の傾向が分かるようになったのだが、なんとなく、しっくり来ない。

 そこで、各期間の1日当たりのユニークユーザー数の増加数をグラフにしてみた。

ユニークユーザー数-1


 こちらの方が遙かに分かりやすい。

 結局は同一の情報であっても、分かりやすさに差があるのは、以前の記事【冷えた味噌汁、溶けたアイスクリーム グラフの優劣】にも書いたとおりである。


----- 追記 2019.12.23. -------------------------------------------------------------------

 ユニークユーザー数というのは、「決まった集計期間内にウェブサイトに訪問したユーザーの数」のことである【UU(ユニークユーザー)とは?UU数のカウント方法と注意点】。

 50万uu達成という場合、「集計期間」を、「50万uuに達するまで」とすると、その間に同一人が何度サイトを訪れても1人と数えることになるので、文字通り、「50万uu」というのは、50万人の異なる人がサイトに訪問した、と言うことになる。

 他方、「集計期間」を1日単位とすると、同一人が1日に何度訪問しても1人とカウントするが、2日にわたって訪問すれば、2人とカウントすることになる。

 また、同一人かどうかの判別は、「クッキー」という、ウェブサイトにアクセスしたときにパソコンにサイトから送り込まれる識別情報を元に判断される。例えてみれば、訪問者の手の平にマジックで印を付けるようなもので、2回目に訪問しても同一人と分かるわけである。

 だが、マジックも消すことができるように、クッキーもパソコンの側で消去することができるので、厳密に言えば、ユニークユーザーのカウントを完璧に行うのは不可能である。

 とはいえ、サイトの人気度を測る指標として一応の意味はあり、ブログ作成者として、気になる数字であり、累計2万強の当ブログとしては、累計450万というのは羨ましい限りである。

地球惑星科学と地球惑科学

 昨日の【大学院浪人の滞留の理由  根拠になる数字、ならない数字】で、京大理学部の中の5つの専門分野の中に、「地球惑星科学」というのがあると書いた。

 だが、実際に、【京都大学 理学部案内】に載っていたのは、「地球惑星科学」ではなく「地球科学」だった。

 一目見て、「星」が抜けているのだろうと思った。

 けれども、これまでの経験上、明らかな誤字脱字だと思っても、念のため調べてみると、実は誤字でも脱字でもなく、単に私が知らないだけの別の単語が存在した、ということも何度かあった。

 そこで、グーグルで検索してみると、結果はこうだった。

 地球惑星科学 1,170,000 件
 地球惑科学 1,170,166 件

 これだけの差があると、「地球惑科学」という用語があるのではなく、単なる誤記ということは間違いないだろう。

 そう考えて、昨日の記事では、「地球惑星科学」と記載したのである。

 一見すると同じように見えても、次の3つのパターンがあるので、自分の限られた知識だけで決めつけるのは危険である。

 A. コンピューター コンピュータ 表記の揺れ
 B. 地球惑星科学 地球惑科学 誤記
 C. 連帯保証科学ー 保証連帯惑星 意味の異なる別の用語 【連帯保証と保証連帯の違い

 読み手は、上記のいずれかは判断できないのであるから、書き手の側で、表記の揺れ、誤記は根絶し、意味の異なる別の用語の場合は、その旨の注釈をつける、といった配慮が必要だということになる。


大学院浪人の滞留の理由  根拠になる数字、ならない数字

 【京大が10年ごとにノーベル賞受賞者を輩出する理由 2018.10.9 JBpress】という記事の一節だ。

京大(特に理学部)は留年率が高く、8回生まで居残る者も多かった。1学年約300人に対して、理学部物理学の修士課程の枠は当時26人しかなく、“大学院浪人“がどんどん溜まっていくからだ。


 “大学院浪人“が溜まる理由として掲げられた事実は、以下の2点である。

 A. 理学部の1学年 300人
 B. 理学部物理学の修士課程の枠 26人

 だが、京大理学部には、物理以外にも、数理科学、地球惑星科学、生物学、化学といった専門分野があるのだから【京都大学 理学部案内】、300人全員が物理学を専攻とするわけではない。

 例えば物理専攻が20人なら、物理学の修士課程には余裕で合格するわけであり、“大学院浪人“など生じる余地はない。

 厳密には、他大学出身者が京大の大学院修士課程を受験することもあるので、単純には「余裕」とは言えないのだが、少なくとも、上記のAは、理由としては無意味な事実である。

 これまでも【「論理の飛躍」に関する記事】を多く書いてきたが、今回の素材と同様に、前提となる数字を取り違えたことが原因となっているものが、ほとんどである。

 裏を返せば、表面的な数字に囚われて論理の飛躍を冒しているのである。

 数字は一見すると客観的なものであり、数字が出てきた段階で思考力が麻痺してしまうのが原因なのかも知れない。

 根拠として数字が出てきたときは、その数字が結論を導くに当たって本当に意味のある数字なのか否か、常に考える必要がある。

木村一基王位追加署名免状発行の条件

 将棋の木村一基王位は、今年、史上最年長の46歳で初タイトルを獲得し、「中年の星」として一躍、時の人となった。

 その木村王位にあやかり、木村王位の署名入りの免状が特別に発行されることになった【日本将棋連盟 木村一基王位追加署名免状発行のお知らせ】。

 その条件が列挙されているのだが、理解できない。

申請段位
初段~六段
(七段以上ご希望の方は要問合せ、理事会審査上ご連絡いたします)
申請条件
・棋士、支部長、指導員、連盟道場の推薦
将棋世界卒業証・各種認定の免状推薦状をお持ちの方
・正式免状をお持ちの方(1つ上の段位の申請が出来ます)
・初段ご希望の方
将棋ウォーズアプリ内からの申請でも免状発行可能です


 一般に、複数の条件を列挙する場合、条件を一つ充たせばいいのか、全ての条件を充たす必要があるのか、どちらであるかを明記すべきである。

 明記されていない場合は、やむをえず、読み手の側が、条件相互の関係を考えて、いずれであるかを推測することになる。

 まず、申請条件の下から二番目に「初段ご希望の方」とあるが、この条件さえ充たせば免状がもらえるというのであれば、誰でも希望すればもらえることになるので、それは考えられない。

 逆に、全ての条件を充たす必要があるとすると、申請段位が「初段~六段」となっているのに、「初段ご希望の方」という条件があるのは、意味不明である。

 さらに、一番下に、「将棋ウォーズアプリ内からの申請でも免状発行可能です」とあるが、これは申請「条件」ではなく、申請「方法」である。

 結局、将棋連盟の「申請条件」を記載した人は、条件相互の関係について何も考えず、とりあえず、「条件らしきもの」を列挙したに過ぎないようで、これを読み解くのは至難の業である。

 問い合わせ先として、電話番号やメールアドレスが記載されていたので、直接、問い合わせるのが早そうだ。


SS席6900円、S席5千円

 【豊島名人や藤井七段が登場 来月、朝日杯将棋オープン戦 2019.12.17 朝日】という記事に、観戦や大盤解説会の料金の説明が載っている。

◇チケット 各日、観戦SS席6900円、観戦S席5千円、観戦A席3千円、観戦B席2千円、大盤解説会3千円。


 まず、金額の表記だが、数字だけの6900円と漢字を使った5千円といった記載が混在している。新聞記事ということから、文字数を可能な限り削減しようとしたのかも知れないが、文字数を削るなら他の方法がある。

 「観戦」が4箇所に出てきており、これは1箇所で足りる。

 改善案は、こうだ。

◇チケット 各日、観戦SS席6900円、S席5000円、A席3000円、B席2000円、大盤解説会3000円。


セールスマンの死

 仲代達矢がヘンリー・ミラーの戯曲【セールスマンの死】の上演の許可を得るに至った経緯に関する一節だ。

仲代は自ら主宰する無名塾での自主上演を企画したが、ミラーの上演の許可を得ることができず単身渡米してミラーと掛け合った。ミラーは仲代が尊敬する黒澤明監督の映画に主演したことを知り、許可したという。


 最初に読んだときは、「尊敬する」の主語は仲代だと思った。

 けれども、仲代と黒澤との関係しか書かれていないことになり、上演許可の理由にはなりえない。

 ミラーが黒澤を尊敬し、その黒澤の映画に仲代が出ていたからこそ、ミラーは仲代に上演の許可をした、というのであれば、納得が行く。

 主語の取り違えが怒った理由は、「尊敬する」という動詞の前に、「ミラーは」と「仲代が」という二つの主語の候補があったからである。

 裏を返せば、動詞の前には、主語の候補を一つにすればよい、ということになる。

仲代は自ら主宰する無名塾での自主上演を企画したが、ミラーの上演の許可を得ることができず単身渡米してミラーと掛け合った。ミラーは尊敬する黒澤明監督の映画に仲代が主演したことを知り、許可したという。


統計ダッシュボード

 
統計ダッシュボード

 これまで、数値だけの表をグラフ化することの重要性を何度も強調し、色々なサイトの表を実際にグラフ化してサイトの運営者に提供するなどしてきた【「表→グラフ」に関連する記事】。

 上記の図は、【統計ダッシュボード】に載っている図であり、サイトの趣旨が、こう書かれている。
 

国や民間企業等が提供している主要な統計データをグラフ等に加工して一覧表示し、視覚的に分かりやすく、簡単に利用できる形で提供するシステムです。


 大変すばらしいサイトであり、統計を利用する誰もが、このサイトを利用するようになれば、情報の可視化が飛躍的に進むことだろう。

ホワイトペーパー

 【紙の指示書が一向に減らないフィールドサービスの現場、解消の切り札とは】という記事の一部だ。

 片仮名ばかりでうんざりかも知れないが、そこは我慢して、読んでほしい。

ホワイトパーパー

 もっと分かりやすくある余地はあるのだが、一応、意味をとることはできる。

 だが、最終行の「ホワイトペーパー」には参った。

 外交白書とか通算白書とか、官庁が担当分野の一年間の状況、分析をまとめた「白書」は目にすることが多いが、片仮名好きの官公庁でも、ちゃんと「白書」という言葉を使っている。

 どうしても、ホワイトペーパーという言葉を使いたいのであれば、それで通してくれればいいのだが、すぐ下には、こんなふうに出ている。

 
ホワイトペーパー-2

 ホワイトペーパーと資料は同じものを指しているようなのだが、あちこちで別の言い方をされると、そのたびに、読者としては、同じ者なのか、ひょっとするとべつのものを指しているのか、と無用な神経を使うことになる。
 
 

インターネット接続機器 → スマホ、パソコンなど・・・ 具体的なものを最初に書く

 先日の【保有するインターネット機器  具体的イメージの浮かぶ言葉を先に書く】では、次のように書いた。

 最初に「インターネット接続機器」と書かれているのを見れば、その時点で、スマホ、パソコン、タブレットと具体的なものをイメージすることができる


 けれども、「インターネット接続機器」と書くよりも、「スマホ、パソコンなどのインターネット接続機器」と書いた方が、より具体的にイメージできるはずだ。

 以下のとおり、下に行くほど、分かりやすい文となる。

  保有するインターネット接続機器
  インターネット接続機器の保有状況
  スマホ、パソコンなどのインターネット接続機器の保有状況


  本日の要点  

 ● 名詞を先に
 ● より具体的な名詞を先に



引用する場合、無駄な改変は行わない

 【テクノロジーで世界とのご縁をつなぐ 外国人採用マッチングプラットフォーム】というサイトに、こんなグラフが載っていた。

人手不足-1

 じっくりグラフを見ているうちに、とんでもない誤りに気づいた。

 右端の、2018年の棒グラフの上の「153」という数字の上に(万人)と書かれている。

 グラフの表題は、「人手不足で倒産する企業の増加」なのだから、単位を書くとすれば、(社)あるいは(件)であるべきだ。

 グラフの下に、出典として、「帝国データバンク 平成30年 「人手不足倒産」の動向調査 (2013~2018年)と記載されていたので、実際に【帝国データバンクの資料】を見ると、元のグラフが載っていた。

人手不足-2

 ご覧のとおり、こちらは、左端の目盛りの上に、正しく「件」と記載されている。

 しかも、驚いたことに、2018年の数字を見ると、「169」となっており、はじめのサイトの数字「153」と異なっている。

 どうして、出典と異なる数字を掲載しているのか、理解不能である。

 ひょっとすると、そのまま転載するのは著作権法上の問題があると考えて、元のグラフを見ながら独自にグラフを作成した結果、数字のミスや単位のミスが生じたのかもしれないが、お粗末な話である。

 そもそも、他のサイトの資料を転載するのは、原則として著作権侵害となるが、「引用」として認められる要件を満たした場合は、そのまま転載しても、適法とされている。

 「引用」として認められるための要件は、以下の4つである。

   ・ 本文と引用部分が区別されていること
   ・ 本文と引用部分が量的、質的に主従関係にあること
   ・ 本文の趣旨から引用が必要であること
   ・ 引用部分の出典が明示されていること

 なお、3つ前の段落で、「そのまま転載しても、適法とされている」と書いたが、むしろ、「そのまま転載」しなかった場合、同一性保持権を侵害したとされる場合もあるので、下手に手を加えることなく、そのまま転載するのが無難である。

 本件では、出典となった帝国データバンクのグラフが文字が小さく見にくいので、出典の数値を元に、私の方でグラフを一から作成してみた。

 
人手不足-3


 出典となったグラフとの違いは以下のとおりである。

 ・ 文字の大きさ

 ・ 年度の表記
    出典のグラフでは、2013の次は、14,15・・・となっている。
    二桁の数字だけ見た場合は、例えば、「平成14年」といった誤解を招きかねない。
    そこで、全部、西暦の4桁表記とした。

「前会議録」は、「以前の会議録」とは違う?

 リチウムイオン電池の開発でノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏のことは、国会の委員会でも取り上げられている。

 衆参両院の委員会や本会議の議事録は【国会議事録検索システム】で検索することができる。

 「吉野彰」で検索してみると、10件ほどが該当し、次のように表示される。

吉野彰検索

 11月8日の議事録のところで、「前会議録」をクリックすると、11月12日の議事録が出てきた。

 「前」というのは、「以前の」という意味ではなく、「以後の」ということのようだ。

 過去から将来に向かって時間が流れていることからすると、「時間の進んだ先」ということで「前」ということになるのかも知れないが、「前の会議」といえば「以前の会議」を指すのが普通である。

 

カ → 【カ】

 「大学職員の書き散らかしBLOG」の【美大予備校では東京藝術大学の出願資格を得られない可能性がある。】という記事の中に、つぎのような記述があった。
 

カは、東京藝術大学が行う資格審査に合格した者が該当します。


 「カ」は漢字の「力」だと思い、英語の force のことなのか、あるいは、人の名前の「ちから」「りき」「つとむ」なのかと、色々考えたのだが、とりあえず読み進め行くと、最後に「該当します」とあり、「カ」が漢字ではなさそうなことが分かった。
 
 改めて、上の方を読んでみると、入試要項の記載があり、次のようになっていた。

カ 本学において,個別の入学資格審査により,高等学校を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者で,2020年3月31日までに18歳に達するもの


 「カ」は片仮名の「カ」であり、箇条書きの6番目を表す記号だったのである。

 数字の6を使えば分かりやすいのだが、片仮名の「カ」が用いられていた場合、引用する際は、【カ】のように特別な記号であることが分かるようにするしかない。

【カ】は、東京藝術大学が行う資格審査に合格した者が該当します。


本件と関連する記事も参照されたい。

 【紛らわしい文字は使わない
 【ストロンチウムが出てこない

時系列の逆転現象

 昨日の【Dec Jan ・・・  ここは、日本だ!】では、【KOINのウェブサイト】でのイベントの告知について、概要、次のようなことを述べた。

 ・ 日付が、9,10,17,18,19,15と並んでいて、時系列を無視したように見えたこと
 ・ 実は、19までは日付の上にDec、15の上にはJanと記載されており、時系列どおりであったこと
 ・ 最初の誤解は日本語でなく英語の略称が用いられていたこと

 今日、もう一度、同じイベント告知の頁を見たのだが、こうなっていた【2019.12.10現在】。 

KOIN-3

 1行目の右端は、1月17日だが、2行目の左端は、12月11日になっている。
 
 どうして、こんな時系列の逆転現象が生じたのだろうか。

 月の名前を、12とか1といった数字で表していれば、間違いようがない。

 おそらく、DecとかJanといった英語略称を用いたため、ウェブサイトの更新の担当者自身が混乱をして時系列の逆転現象を招いたに違いない。

 このように、「分かりやすさ」は、単に読み手のためだけではなく、書き手にとっても間違いを冒さないために重要なものなのである。
 
 「情けは人のためならず」という諺と同じようなものである。

Dec Jan ・・・  ここは、日本だ!

 この春に京都・四条烏丸にオープンした京都経済センターの3階に、オープンイノベーションカフェKOIN(Kyoto Open Innovation Network)というスペースがあり、これから起業や事業拡大を考えている人達が登録さえすれば、原則として自由にミーティングなどに利用することができる。

 それだけでなく、このスペースを利用して、起業に必要な情報などに関する様々な講演、イベントなどが行われている。

 そして、【KOINのウェブサイト 2019.12.9現在】では、そういったイベントの告知が次のようになされている。

 
KOIN-1

 左上から右へ、9日、10日、17日と並んでおり、その下も、左から、18日、19日と並んでいるのを見れば、今週は、9日、10日の2件しかイベントはないものと思うのが自然である。

 ところが、19日の右側に15日のイベントの告知がある。

 どうして、時系列に逆らった配置にするのか?と思いながら、15日のところを、よく見ると、「Jan」と書かれており、来年の1月のイベントのことだと分かる。

 12月15日だと思い込んだ私の誤解だったのだが、そのような誤解を誘発した原因は、次の2点である。

  ・ 月の名前を、「Dec」「Jan」という英語の略称にしたこと
    厳密に言えば、「英語」だからという訳ではない。
    日本語でも、「睦月」「如月」などとされていたら、戸惑うし、誤解のもとである。
    要するに、日常的に使っていない言葉を使っていることが問題なのである。

  ・ 月が変わっているにもかかわらず、間隔を空けずに次のイベントを記載していること
 
 さらに言えば、月だけでなく、曜日も、「Mon」「Tue」など、英語の略称にしているのも分かりにくい。

 私は、「Tue」「Thu」と出てくると、未だに、頭の中で反芻しないと、火曜、木曜ということが理解できない。

 いずれも中学校レベルの単語ではあるが、日常的な日本人同士の会話で「チューズディ」とか「サースデイ」などと話している人は、まずいない(せいぜい、ルー大柴くらいのものだろう)。

 「デスク」や「ベッド」のように、ほぼ日本語化したといってもいい外来語とは違うのである。

 外来語として定着していない単語を使われると、日常的に英語を使っているわけではない日本人にとっては、大きなストレスとなる。

 英語を使うことが、格好いい、お洒落、という思い込みで、一般の日本人にとっての「分かりやすさ」を犠牲にするのは、本末転倒である。

保有するインターネット接続機器  具体的イメージの浮かぶ言葉を先に書く

 今日の素材は、以前に書いた【スマホなどの保有状況の推移  時系列データは、折れ線グラフに限る】の中の説明だ。

 ● タイトル 保有するインターネット接続機器 → インターネット接続機器の保有状況
 「動詞+名詞」は英語的な表現であり、日本語としては、「名詞+動詞」の方が自然である。


 タイトルの変更の理由について、「日本語として自然である」という理由を書いたのだが、単に「自然」というだけでは説明不足である。

 最初に「保有する」と書かれているのを見ても、「保有する」ものは、鉛筆、消しゴムからパソコン、冷蔵庫、さらに、自動車、住宅、土地、・・・と無限にあるわけで、頭の中に具体的なものを描くことができない。

 これに対して、最初に「インターネット接続機器」と書かれているのを見れば、その時点で、スマホ、パソコン、タブレットと具体的なものをイメージすることができる。

 もちろん「保有する」の直後に「インターネット接続機器」と出てくるのだから、0.1秒にも満たない間隔だろう。けれども、その微少な時間であっても、具体的なものをイメージすることができない状況が、読み手のストレスとなるのである。

 そこで、動詞ではなく名詞を先にした方がいいという結論になる。

 市バスの入口付近で流れるメッセージだが、こんなのは、どうだろう。
 

  閉まるドアに、ご注意下さい
  ドアが閉まりますので、ご注意下さい


 これも、先に「ドア」という具体的なものが出てきた方が分かりやすい。





どちらも  意味の限定された表現を用いる

 昨日行われた将棋の竜王戦の観戦記【スキのない令和の王者・豊島将之名人(29)竜王戦第5局を逆転で制し史上4人目の竜王・名人同時制覇達成】の一節だ。

 残り時間は豊島名人13分に対して、広瀬竜王1時間13分。形勢も時間も、広瀬竜王に余裕がありました。しかしここからどちらも差が詰まっていきます。


 「どちらも」というのを「豊島名人も広瀬竜王も」と読んでしまい、意味が理解できなかった。

 よく読めば、「どちらも」というのは「形勢も時間も」のことであるのは明らかなのだが、誤読してしまったのだ。

 特別に誤読しやすい文章ではないし、誤読した私の注意力が欠けていたのが原因なのだが、注意力が欠けていても誤読しないようにするには、どうすればいいのか、考えてみた。

 「どちらも」というのは、抽象的概念だけでなく、具体的な物体や人についても使われる言葉である。だからこそ、私は、「人」を指していると誤読したのだ。

 ということは、「どちらも」の類義語の中で、抽象的概念しか指さないものがあれば、それを用いれば誤読を避けることができる、ということになる。

 「どれも」なら、どうだろう。

 残り時間は豊島名人13分に対して、広瀬竜王1時間13分。形勢も時間も、広瀬竜王に余裕がありました。しかしここからどれも差が詰まっていきます。


 「どれも」は確かに人は指さないが、2つではなく、3つ以上の場合に使われるようだ。他方、「どちらも」というのは、2つや、2人に限定して使われる。

 では、こうすれば、どうだろう。

 残り時間は豊島名人13分に対して、広瀬竜王1時間13分。形勢も時間も、広瀬竜王に余裕がありました。しかしここからどちらの点でも差が詰まっていきます。



どちらも-2


うんざりする外来語

 【地銀再編、トップライン向上などシナジーないと無意味=横浜銀頭取】と言いう記事の一節だ。

寺沢頭取は再編に関して、一般論として「客との密接なリレーションを保つこと」「トップライン、資本効率が上がること」「ステークホルダーが納得できるもの」という3つの条件をあげた。   

(中略)

寺沢頭取は決算について「物足りない。トップラインが伸びてボトムラインが上がるのが望ましい」と述べた。


 改善案は、こうだ。

寺沢頭取は再編に関して、一般論として「客との密接な関係を保つこと」「売上高、資本効率が上がること」「利害関係者が納得できるもの」という3つの条件をあげた。   

(中略)

寺沢頭取は決算について「物足りない。売上高が伸びて純利益が上がるのが望ましい」と述べた。



 実は、トップライン、ボトムラインという言葉は知らなかったのだが、損益計算書の一番上の行には売上高が書かれ、一番下の行には純利益が書かれることから、このように呼ばれるようになったそうである。

 何十年と使われてきた売上高、純利益という日本語があるにも関わらず、ことさら外来語を使う意味など全くない。
 
 シナジーにしてもステークホルダーにしても目新しさを装ったところで実態が変わる訳ではない。

 以前にも書いたような気がするが、公約をマニフェストと言ったところで守らなければ意味はないし、アカウンタビリティーと言ったところで、中身のある説明をしなければ意味はない。

 外来語の多用は、企業経営者、官僚に、よく見られる習性である。念のため、冒頭の横浜銀行の頭取のことを調べてみたら、天下りをした元財務官僚だった。


 

留年率

 【データえっせい】というサイトに、大学生の留年率が載っていた。

留年率-1

 47.4とか64.5とかいう数字が並んでおり、留年率がそんなにも高いのかと驚いた。

 改めて、数字の上の方に書いてある単位を見ると  となっていた。
 単位を整理すると、こうなる。
 

   % パーセント 0100分の1
   ‰ パーミル 1000分の1 


 つまり、47.4%ではなく、47.4‰なのだから、4.74%ということになる。
 
 今度は逆に、そんなに少ないのか、という疑問が湧いてきた。

 そこで、改めて「留年率」というのが、どのようにして計算されているのかを見ると、全体の学生数に対する留年生数の割合ということだった。

 けれども、「留年率」というと、本来なら卒業するはずだった人のうち、留年して卒業しなかった人の割合というのが、一般的な使い方ではないだろうか。

 両者の違いを具体例で考えてみる。

留年率-2

 もちろん、留年は1年だけとは限らず、2年、3年とする人もいるわけだが、その場合も、本来の留年率(卒業すべきはずの学生数に対する留年した学生の数の割合)は、2年以上の留年者は除外して、次のように計算すべきことになる。

 
留年率-3



自習室の時間帯別の料金表

 横浜市青葉区あざみ野にある自習室【自習室at home】の料金表が、こうなっている。

 
自習室-1

 全部で10の区分が縦に並んでいるのだが、微妙に左右にずれている。

 すべて3時間単位なのだが、そのことが、最後の行まで数字を確認しなければ分からない。

 改善案は、こうだ。

自習室-2

 これなら、以下のことが一目で分かる。
  ・ 3時間単位であること
  ・ 平日の夕方までなら3000円だが、それ以外は4000円であること

 また、時間が可視化されているので、表を見ながら自分の生活パターンと照らし合わせて、どの時間帯を利用すればいいのかを考えることが容易にできる。

 そういったことを数字だけで考えるのは結構、負担になるし、勘違いも起きやすくなる。

大学入試制度の変遷

 【【図解】大学受験はどう変わった? 2020年度まで入試制度の変遷】に次のような図が載っていた。
 
大学入試-1

 戦後の入試制度が四区分されているが、この図だと、各期間、同じ長さのように見える。
 
 けれども、それぞれの開始年を見ると、最初の一期・二期校制の時代が非常に長く、反面、共通一次試験の時代は、その三分の一しかなかったことが分かる。

 あと、各時代の句切りを縦線「|」でなく、不等号のような「>」を用いている点も、目障りである。

 改善案は、こうだ。

大学入試-2

 各制度の実施期間と図の横幅を比例させることにより、嫌でも、各制度の実施期間が理解できる。


令和元年~平成18年  時の流れに逆らわない

 【令和元年司法試験の結果について(12)】に、こんな記述があった。

以下は、「令和元年~平成18年司法試験受験状況」に基づく法科大学院修了生の資格で受験した者の受験回数別の論文合格率(短答合格者ベース)です。


 「令和元年」というのは「平成元年」の誤記だと思った。

 というのは、「○○~●●」という場合、普通は、○○の方が古い年代だからである。

 ところが、実際にリンク先に飛んでみると、平成18年から令和元年までの結果が載っているのだ。

 時の流れに逆らう記述は絶対に避けるべきである。

 だれだって、こんな記載を見たら、神経が逆なでされたように感じることだろう。 

  開催日   12月20日(金)~16日(月)
  営業時間   午後8時~午後5時、午後3時~午前10時
  共通一次試験の実施年 1989年~1979年

 同様のことは、日時に限らない。こんな例は、どうだろう。

  婦人服売り場  5階~2階
  試験会場り場  213~208号室

いつの時点の情報か?

 先日の【ひらかたパークの営業カレンダー】で取り上げたカレンダーの、12月と来年1月のカレンダーの、それぞれの冒頭部分である。

ひらかたパーク-3

 左右に「←」「→」のボタンがあり、前後の月に移動できるようになっている。

 ただ、注意してほしいのが、12月のカレンダーの「←」の部分だ。11月は既に経過しているため、グレイアウトされており、この「←」を押しても11月のカレンダーには移動しないようになっている。
 (★グレイアウト★本来なら黒で表示される文字などを薄い灰色にして、本来の機能を有しないことを示唆すること)

 さて、その知識を前提に、11月29日付けの記事で紹介したカレンダーを、もう一度、見ていただきたい。

枚方パーク-1

 ご覧のとおり、11月の「←」がグレイアウトされている。

 ということは、この画像を保存したのは、記事の日付の11月29日ではなく、12月に入ってからということになる。

 つまり、11月29日付けの記事は、12月になってから書かれたと考えるのが合理的だということになる。

 けれども、直ちに、そう決めつけることもできない。

 というのは、記事を書いて何日かしてから、画像を見直して、より適切な画像に差し替えることもあるからである。

 つまり、ここで確実に言えることは、掲載されているカレンダーの画像を保存したのは12月になってからである、と言うことだけであり、記事本体の書かれた日付については決め手がない、ということである。

 というものの、11月29日付けの記事は、その日ではなく、実際は、12月1日に書いたものである。

 ブログの機能として、実際の日時で保存するか、自分の指定した日時で保存するかを選択できるようになっているのである。

 その結果、2011年3月10日付けで、「明日、東北で大地震が起きる」という「予測記事」を書いて「地震を予言した」と主張することも可能なのである。
 
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「時間泥棒」仕置人 (改称予定)

Author:「時間泥棒」仕置人 (改称予定)
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 玉石混淆の情報が溢れる社会の中で、効率よく、的確に、情報を取得し、提供するには、どうすればいいのか、ということを常に考えています。

 ところが、そんなことには無頓着な人も多いようで、読者に対する配慮の一欠片もない文章を目にすることがあります。

 難解な文章で読者の貴重な時間を奪ってしまう人達のことを、「時間泥棒」と名付けました。

 このブログは、「時間泥棒」を立派に更生させることを目的として開設したものです。

 記事を読んで、自分も「時間泥棒」かな、と思ったら、早速、改めて下さい。また、あなたの廻りに「時間泥棒」がいたら、あなたの力で立派に更生させてあげて下さい。

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